この記事の読了時間: 536

独立独歩 意味 使い方 語源 由来

 

独立独歩」という四字熟語があります。

「独立独歩な人」「独立独歩な性格」などと言いますね。

実は、この言葉は人の生き方を表す言葉でもあります。

正しい使い方・読み方を学んで、
あなたの生き方を見直してみませんか?

今回は、「独立独歩」の意味や語源、
類語・反対語などを紹介していきます。

独立独歩の意味・読み方

 

まずは、基本的な意味と読み方からです。

【独立独歩(どくりつどっぽ)】

他人にたよらず、自分の信じるところに従って行動すること。他に並ぶもののないこと。

出典:小学館 大辞泉

独立独歩」は、「どくりつどっぽ」と読みます。

「どくりつどくほ」とは読まないので注意してください。

正しくは「どっぽ」ですね。

 

意味としては、
他人の力を借りずに、自分を信じて行動すること」を表します。

例えば、以下のような使い方です。

彼は脱サラして独立起業したようだ。元々、独立独歩の精神があった男だからね。

例文では、彼が会社を辞めて
自ら起業したことを伝えていますね。

ビジネスを始めるには、当然他人の力に頼らずに
自分の信念に基づいて行動しなければいけません。

このように、
自分だけの考えに基づいて自力で行動する人のこと
「独立独歩」と言うわけです。

独立独歩の語源・由来

 

次に、この言葉の「語源・由来」を確認していきましょう。

 

まず、「独立」は「独(ひと)りでつ」と書くので
他のものから離れて別になっていること」を意味する言葉です。

そして「独歩」は、「(ひと)りでく」と書くので、
独りだけ他の人よりも前を歩く様子」を意味します。

転じて、「独歩」=「他より優れていること」
という意味で使うこともあります。

 

整理すると、「独立独歩」とは、
他のものから離れて、独りで歩く様子」を意味する言葉ということですね。

したがって、
「他人に頼らず、自分を信じて行動する」という意味になるわけです。

 

ところで、「独歩」は
あまり聞き慣れない言葉だと思いませんか?

実は、「独歩」とは
中国の書物の中から取られた言葉です。

宋代の禅僧である「無門慧開」(むもんえいかい)は、
『無門関』(むもんせき)の中で次のように述べています。

大道無門、千差路(みち)有り。此の関を透得(とうとく)せば、乾坤(けんこん)に独歩せん。

これは「悟りに到る道には出入り口はなく、人それぞれ多くの道がある。努力して難所を超えれば、何にも縛られずにこの世界で自由に歩くことができる。」という意味の言葉です。

 

難しい言葉が続きますが、要するに
自分だけの道を探し、苦労を乗り越えれば、
自分のペースで自由に歩くことができる」という意味です。

これが「独歩」の正式な「由来」となります。

意外かもしれませんが、
「独立独歩」は中国の禅宗の考えから来ていたわけですね。

独立独歩の類語・対義語

独立独歩 類語 対義語

 

続いて、「独立独歩」の
「類語」と「対義語」を紹介します。

まずは「類語」からです。

【独立独行(どくりつどっこう)】

他人に頼らず、自分の信念で行動すること。

「独行」とは、
「1人で行動すること」という意味です。

【自主独往(じしゅどくおう)】

他からの干渉に左右されず、自分の信ずる道を行くこと。

「自主」は「他人の干渉を受けず、自分の判断で行動すること」、

「独往」は「自分の信じる道を一筋に進むこと」を表します。

【独立不羈(どくりつふき)】

何の制約も受けず、自分の考えに従って物事を行うこと。

「不羈(ふき)」とは、
「自由奔放で、束縛されない様子」を表します。

【赤手空拳(せきしゅくうけん)】

何の武器も持たずに立ち向かうこと。助けを何も借りずに、独力で物事を行うこと。

「赤手」と「空拳」は、
どちらも「手に何も持たない様子・素手」という意味です。

以上、4つの類語を紹介しました。

基本的には、「誰にも頼らず、自力で行動する」
という意味の言葉が「類語」となりますね。

中でも「独立独行」はほぼ同じ意味なので
同義語」と言ってよいでしょう。

 

逆に、「対義語」としては「付和雷同」が有名です。

【付和雷同(ふわらいどう)】

自分にしっかりした考えがなく、他人の意見にすぐ同調すること。

「付和」と「雷同」は、
どちらも「自分の意見がなく、すぐに他の人に従うこと」を言います。

「自分の意見を持たない人」は、
他の人から「独立」できていません。

そのため、「独立独歩」の「反対語」は
とても消極的なイメージの言葉だと言えますね。

独立独歩の英語訳

 

続いて、「独立独歩」の「英語訳」です。

「独立独歩」は、「英語」だと次のように言います。

 

self-reliance(独立独歩)」

 

「self」は「自分自身・自己」、
「reliance」は「信頼・よりどころ」という意味です。

つまり、
「自分自身をよりどころにする」という意味ですね。

 

例文だと、以下のような言い方です。

My goal is develop a spirit of self-reliance.
(私の目標は、独立独歩の精神を育てることです。)

「self」の後ろには、
「-」(ハイフン)を付けるようにしてください。

そうすることで、
「self-reliance」が「一つの言葉」だということが
分かりやすくなります。

独立独歩の使い方・例文

 

では、最後に「独立独歩」の使い方を
例文で確認しておきましょう。

  1. 芸術家というのは、独立独歩の人が多い。
  2. 卒業後は、独立独歩の精神で生きていこう。
  3. 我が社では、「独立独歩の精神」を重んじています。
  4. これからも独立独歩で、自分の道を歩んでください。
  5. 個性的で独立独歩なのはいいけども、集団生活の中では協調性も大事にしよう。
  6. 彼は他人を気にせず生きる独立独歩な人だが、たまには周りも見てほしい。

 

すでに説明した通り、「独立独歩」は
「他人に頼らず、自分の信じた道を行く様子」を表す四字熟語です。

したがって、基本的には
相手を褒めるような良い意味で使うと考えてください。

ただし、
場合によっては否定的な使い方をすることもあります。

例文だと最後の5と6です。

 

この場合は、
「他人の意見を受け入れない」「相手を全く信用しない」
といったネガティブな印象を与える使い方です。

「独立独歩」は「自分だけを信じる」という意味の言葉なので、
このようにネガティブな使い方をすることもあるわけですね。

どちらで使っているかは、
文脈によって判断するようにしましょう。

関連:>>免許皆伝の意味とは?使い方や例文・英語を解説

関連:>>百折不撓の意味とは?使い方や由来・例文を解説

まとめ

 

以上、内容をまとめると、

独立独歩」=他人の力を借りずに、自分を信じて行動すること

語源・由来」=他のものから離れて独りで歩く様子。中国の本『無門関』の言葉が元。

類語」=「独立独行」「自主独往」「独立不羈」「赤手空拳」

対義語」=「付和雷同」

英語」=「self-reliance」

ということでした。

 

人には様々な生き方がありますが、
「独立独歩」は自分の信念に基づいて行動する生き方です。

もしもこの先、あなたが独立したい時などに
ぜひ思い出したい四字熟語だと言えますね。

では今回は以上です。

The following two tabs change content below.

国語力アップ.com管理人

大学卒業後、国語の講師・添削員として就職。その後、WEBライターとして独立し、現在は主に言葉の意味について記事を執筆中。 【保有資格】⇒漢字検定1級・英語検定準1級・日本語能力検定1級など。

最新記事 by 国語力アップ.com管理人 (全て見る)