この記事の読了目安: 448

制作 製作 違い 使い分け

 

今回は
「制作」と「製作」の違いを解説していきます。

「アニメを制作する」「服を製作する」

どちらも似たような漢字なので、非常にややこしいと思います。

この2つの使い分けは、
一体どのように行えばよいのでしょうか?

さっそく、確認していきましょう。

スポンサーリンク

制作の意味

 

まずは、「制作」の意味です。

【制作(せいさく)】

芸術作品などを作ること。

出典:デジタル大辞泉(小学館)

制作」とは、
芸術作品を作ること」を言います。

「芸術作品」とは、
「人が作った創作的なもの」だと思ってください。

例えば、以下のような使い方です。

  • 絵画を制作する
  • 彫刻を制作する
  • 肖像画を制作する

いずれも「芸術的な作品」を
対象としているのが分かるでしょう。

 

「制作」の語源を確認しておくと、
」という字は「制御」「制定」などがあるように
ととのえる」という意味があります。

すなわち、「制作」の本来の意味は、
何かをととのえて作り上げる」ということになります。

製作の意味

 

続いて、「製作」の意味です。

【製作(せいさく)】

道具や機械などを使って品物を作ること。

②映画・演劇・テレビ番組などを作ること。プロデュース。制作。

③詩文・美術作品などを作ること。

出典:デジタル大辞泉(小学館)

製作」とは「物を作ること」を言います。

この場合の「物」とは、
家具や道具・機械などを指すと考えてください。

 

例えば、以下のような使い方です。

  • 机を製作する
  • ナイフを製作する
  • 印刷機を製作する

 

「製作」の語源も確認しておくと、「」という字は
「製鉄」や「製薬」などがあるように
こしらえる・完成させる」などの意味があります。

転じて、
製作」は「何かを設計して物を作る
という意味になるわけです。

 

ちなみに、
「製作」は辞書の説明には3つ意味が書かれています。

ただし、
ほとんどの場合はの意味しか使われません。

②と③については後ほど解説しますが、とりあえず、
①の意味を覚えておけば問題ないと考えてください。

スポンサーリンク

制作と製作の違い

制作 製作 違い

 

ここまでの内容を整理すると、

制作」=芸術作品を作ること。

製作」=物を作ること。

ということでした。

 

両者の違いを簡単に言うと、
作るものの違い」ということになります。

 

制作」は、絵画や美術、音楽など
主に芸術的な作品を作る場合に使います。

この中には、
テレビ番組の制作や動画制作、卒業制作なども含まれます。

一方で、
製作」の方は実用的な物を作る場合に使うのです。

「実用的」とは、「日常生活で役に立つ」という意味ですね。

すでに説明した通り、実用的な物は
机やイス・機械・衣服などが含まれます。

このように、
日常生活で役に立つ物を作る場合は「製作」を使うのです。

 

整理すると、

制作」=芸術的な作品に対して使う。

製作」=実用的な物に対して使う。

となります。

 

基本的には、
上記のような理解で問題ありません。

ただし、
実際には両者の使い分けは判断に迷う場合もあります。

例えば、以下のような場合はどうでしょうか?

映画のせいさく者に、仕事を依頼する。

普通に考えれば、
「映画」は芸術的な作品なので、
制作」が正しいでしょう。

実際に、映画の場合は
劇場で放送される作品を作る人や会社を
制作者」と呼んでいますからね。

 

しかし、出資や宣伝・資金調達など
映画作りの全工程に関わるような人や会社は、
製作者」と呼ばれているのです。

これはつまり、
映画の創作としての活動は「制作」を使い、
映画の物としての製造は「製作」を使っているのだと思われます。

 

このように、「制作」と「製作」は、
線引きするのが難しい場合もあります。

映画に限らず、ゲームやアニメ・テレビなども
「創作物」と「製造物」は使い分けがされています。

これらの業界では、
昔から決まっている使い方も存在するのです。

したがって、
「一概にどちらが正しいとは言えない場合もある」
ということも頭に入れておいてください。

スポンサーリンク

使い方・例文

 

では、最後にそれぞれの使い方を
例文で確認しておきましょう。

 

【制作の使い方】

  1. アトリエで、絵画の制作を行う。
  2. ウェブサイトやホームページを制作する。
  3. 卒業制作として、オリジナルの作詞・作曲を披露した。
  4. テレビの制作会社で、映像や音声の編集をする。
  5. アニメや映画を制作する会社へ就職する。
  6. 簡易的なプログラムを制作する。

 

【製作の使い方】

  1. 彼は機械部品を製作する会社に勤めている。
  2. 小学校の図工の時間で、ハンドメイドを製作した。
  3. 大型の飛行機を製作するプロジェクトを任された。
  4. 設計図が完成したので、機械の製作にとりかかる。
  5. アクセサリーを製作して、プレゼントする。
  6. 服を制作して、関連会社へ納品する。

 

補足すると、「ウェブサイト」や「ホームページ」などは
「制作」を使うと考えて下さい。

理由は簡単で、
ウェブサイトは一種のアートと同様だからです。

大まかなテンプレートはあるものの、
全くとして同じようなサイトはありませんよね。

デザインや文字の種類、サイズ、各種画像などは個人によって異なってきます。

なので、「制作」を使うわけです。

これと同じ理由で、
プログラムなどを作る場合も「制作」を使います。

 

ちなみに、似たような言葉で「作成」がありますが、
作成」とは「書類や文書などを作り上げること」を意味します。

対象が書類や文書なので、芸術的なものや実用的な物はもちろん含みません。

間違えやすい言葉なので、気を付けて下さい。

関連:>>器械と機械の違いとは?意味や使い分けを解説

関連:>>生産と製造の違いとは?わかりやすく解説

まとめ

 

以上、今回の内容をまとめると、

制作」=絵画や彫刻など、芸術作品を作ること。

製作」=家具や道具・機械など実用的な物を作ること。

ということでした。

「映画」や「アニメ」など境界が曖昧なものは、
どちらを使っても間違いではありません。

それら以外の使い分けは、
「芸術的」か「実用的」かで使い分けるようにしましょう。

スポンサーリンク

The following two tabs change content below.

国語力アップ.com管理人

大学卒業後、国語の講師・添削員として就職。その後、WEBライターとして独立し、現在は主に言葉の意味について記事を執筆中。 【保有資格】⇒漢字検定1級・英語検定準1級・日本語能力検定1級など。

最新記事 by 国語力アップ.com管理人 (全て見る)