この記事の読了時間: 521

良い 善い 好い 佳い 違い 使い分け

 

よい」という言葉は、様々な漢字の種類があります。

「彼は成績が良い

「あの人は性格が善い

また、その他にも「好い・佳い・吉い」なども使われていますね。

これらの漢字は、
一体どのように使い分ければいいのでしょうか?

さっそく、基本的な意味から確認しておきましょう。

スポンサーリンク

良いと善いの意味

 

まず、「よい」の意味を調べると
次のように書かれています。

【良い/善い】

品質的に上等である。

美的にすぐれている。美しい。

能力的にすぐれている。優秀だ。

身分・家柄が高い。経済的に恵まれている。

倫理・道徳にかなっている。正当だ。

規範・標準に合っている。適格である。

人柄が好ましい。善良だ。

親密だ。むつまじい。

目的にかなっている。ふさわしい。好都合だ。

めでたい。吉である。

利益になる。得だ。

快い。快適だ。

十分だ。整っている。

さしつかえない。かまわない。

出典:三省堂 大辞林

「よい」には、
上記のように多くの意味があります。

「三省堂 大辞林」によると、
良い」と「善い」は1つの項目として載っているようです。

つまり、
辞書の意味としては同じということになります。

 

主な使い方としては、

  • 質がよい。
  • 成績がよい。
  • 性格がよい。

のように使います。

 

このように様々な使い方ができる「よい」ですが、
厳密に言うと使い分けすべき言葉となります。

辞書の記述が全てではないということですね。

スポンサーリンク

良いと善いの違い・使い分け

 

それでは、一体どのように
使い分ければいいのでしょうか?

 

両者の使い分けを簡単に言うと、

良い」=全ての「よい」に使える。

善い」=道徳的に「よい」場合のみ使える。

となります。

 

良い」の方は、
物事が他のものより優れている」という意味です。

 

したがって、使い方としては

  • 品質が良い
  • 頭が良い
  • 調子が良い
  • 良い文章。
  • 良い手つき。

など全ての「よい」に対して使うことができます。

 

一方で、
善い」とは「道徳的に正しい」という意味です。

簡単に言うと「悪に対する善」ということですね。

 

したがって、主な使い方としては

  • 善い性格
  • 行儀が善い
  • 心が善い
  • 善い行い

など道徳的・倫理的な使い方限定となるのです。

 

以上の事から考えると、
良いは善いを含んだ言葉」ということが分かるかと思います。

例えるなら、
スポーツという大枠に野球などが含まれるようなイメージです。

そのため、
基本的には意味の範囲が広い方である
良い」を使えば問題ありません。

もしも「善い」を使う場合は、
限定的な意味になるということを覚えておきましょう。

スポンサーリンク

好い・佳い・快い・宜い・吉いの意味

 吉い 快い 佳い 宜い 意味

 

よい」にはその他の漢字もあります。

以下は代表的な物です。

 

  • 好い」⇒(例)香りが好い
  • 佳い」⇒(例)佳い年を迎える。
  • 快い」⇒(例)機嫌が快い
  • 宜い」⇒(例)ちょうど宜い
  • 吉い」⇒(例)運が吉い

 

いずれも古くからある言葉ですが、
現在はほぼ使われていません。

常用漢字に記載されているのは、
「良い」と「善い」のみです。

したがって、これらの「よい」は使う場合は
すべてひらがなで書くのが望ましいです。

ただし、それぞれの本来の意味は微妙に異なりますので、
念のため意味を確認しておきましょう。

好いの意味

 

好い」の「好」には「人やモノのことが好き」という意味があります。

元々この漢字は「女性が子供を抱く姿」を表す象形文字でした。

このことから、「感じがよい様子」を表す言葉として
昔からよく使われていたのです。

なので、意味としては「良い」とほぼ同じ意味だと考えて問題ありません。

佳いの意味

 

「佳い」の「」という字は、
美しい・優れている」などの意味があります。

現在でも美しい女性のことを「佳人(かじん)」と呼んだりしますよね。

「佳人薄命」などの四字熟語もあります。

このことから、
「美」を表すよい意味として「佳い」が使われていたのです。

具体的には、
「美しい年」のことを「佳い年」と言ったり、
姿勢のきれいな人のことを「佳い姿勢」などと形容していました。

快いの意味

 

「快い」の「」という字は、
心地よい」などの意味があります。

元々この漢字は、「えぐり取る」という意味の「夬」と
「心」を表す「忄(りっしんべん)」を組み合わせた象形文字でした。

つまり、
「悩みなどを取り除いた様子」というのが本来の意味なのです。

ここから、人の気分や気持ちがよい状態のことを
「快い」と言っていたわけです。

現在では「快い」は「よい」とは読まず、
「快(こころよ)い」と読むのが一般的です。

宜いの意味

 

「宜い」の「」には、
よろしい」という意味があります。

元々、「宜」という字は、
まな板の上に肉片をのせる」という意味として使われていました。

これは昔の戦の前に作る料理の行程で行われていたものです。

このことから、「宜」=「状況に合っている・ほどよい」
という意味として使われ、現在の「よい」とほぼ同じ意味として
使われていたということです。

使い方としては、「ちょうど宜い時期」「始めても宜い」
などのように使います。

吉いの意味

 

「吉い」の「吉」という字は、「大吉」「吉方」などの言葉があるように、
運が良い」という意味があります。

このことから、
おめでたい様子を喜んだり祝ったりするような時に昔から使われていました。

具体的には、
「運勢が吉い」「幸先の吉いスタート」などの使い方です。

このように、人の運勢や縁起を表すような時に、
「吉い」はよく使われるということです。

使い方・例文

 

では「よい」の使い方を
改めて例文で確認しておきます。

 

【良いの使い方】

  1. 品質の良いパソコンを買ったので、長持ちしている。
  2. 良い成績を収めたので、先生からほめられた。
  3. 待遇が良い会社に転職することができた。
  4. 健康に気をつけているため、体の調子が良い

 

【善いの使い方】

  1. あなたのように心の善い人は非常に珍しい。
  2. 彼女は、周りが尊敬するほど善い性格の持ち主だ。
  3. 行儀の善い子供なため、怒られることがない。
  4. 仏教で大事なことは、人のために善い行いをすることだ。

関連:>>思いと想いの違いとは?意味や使い分けを解説

関連:>>柔らかいと軟らかいの違いとは?意味や使い分けを解説

まとめ

 

以上、内容を簡単にまとめると、

良い」=全ての「よい」に使える。

善い」=道徳的に「よい」場合のみ使える。

好い・佳い・快い・宜い・吉い」=常用漢字ではないので、原則ひらがなで書く。

ということでした。

基本的には「良い」を使うようにし、
「善い」は限定的な場面で使うと覚えておきましょう。

では今回は以上です。

スポンサーリンク

The following two tabs change content below.

国語力アップ.com管理人

大学卒業後、国語の講師・添削員として就職。その後、WEBライターとして独立し、現在は主に言葉の意味について記事を執筆中。 【保有資格】⇒漢字検定1級・英語検定準1級・日本語能力検定1級など。

最新記事 by 国語力アップ.com管理人 (全て見る)