提言 提案 違い 使い分け 意味

「提言」と「提案」は、どちらも普段からよく使われている言葉です。

「対策を提言する」「意見を提案する」

さらにビジネスシーンにおいて用いられることもあります。この二つはどのように使い分ければいいのでしょうか?

今回は、「提言」と「提案」の違いを詳しく解説しました。

提言の意味

 

まずは、「提言」の意味からです。

【提言(ていげん)】

自分の考えや意見を出すこと。また、その考えや意見。

出典:デジタル大辞泉(小学館)

提言」とは「考えや意見を出すこと」もしくは「考えや意見そのもの」を意味します。例えば、「有識者が政府に提言をした。」などのように使います。

「有識者」とはその分野の専門家のことです。政治の現場では、特定の分野の専門家を集めて定期的に話し合いが行われています。

仮に、専門家の間で「最近のスマホの料金は高い」という意見があったとしましょう。その結果、政府側に「スマホの月額料金を下げてほしい」という意見を出したとします。

このような時に、政府側に意見を出すことを「提言」と言うわけです。つまり、「提言」とは第三者的な立場の人が意見を出すときに使われる言葉ということになります。

提案の意味

 

続いて、「提案」の意味です。

【提案(ていあん)】

議案や意見を提出すること。また、その議案や意見。

出典:デジタル大辞泉(小学館)

提案」とは「議案や意見を提出すること」もしくは「議案や意見そのもの」を意味します。

「議案」とは簡単に言うと「考え」のことです。つまり、考えや意見を出すことを「提案」と呼ぶわけです。

主な使い方としては、以下の通りです。

  • 新しい企画の提案をした。
  • 酒をやめるように提案する。
  • 会社に解決策を提案した。

「提案」の方は、公の場面から一般的な場面まで幅広いケースで使います。ただ、どちらかと言うと一般的な場面の方が多いです。また、「提案」は「提案者」が当事者として関与するのも特徴だと言えます。

提言と提案の違い

提言 提案 違い 使い分けは

ここまでの内容を整理すると、

提言」=(第三者が)考えや意見を出すこと。

提案」=(当事者が)議案や意見を提出すること。

ということでした。

両者の違いは二つの点から比較すると分かりやすいでしょう。

一つ目は、「使う場面の違い」です。

「提言」の方は、主に公的な場で使います。具体的には、政策の話し合いやビジネスでの会議といった改まった場面です。

したがって、「提言」する相手側としては、政府や自治体、会社の部署などのある程度大きな組織が中心となります。

一方で、「提案」の方は主に一般的な場で使います。

例えば、日常会話や社員同士の会話など改まっていない場面です。そのため、「提案」する相手側としては、大きな組織ではなく人に対して使うのが中心となります。

二つ目は、「立場の違い」です。

「提言」は、第三者の立場として意見を出します。第三者なので、あくまで意見は出すけども、その問題には直接深くは関与しません。

一方で、「提案」の方は当事者の立場として意見を出します。そのため、こちらは意見を出した上で、さらに自分が積極的に関与するようなときに使うのです。

違いをまとめますと、次のようになります。

提言」=第三者として、主に公的な場で意見を出す。

提案」=当事者として、主に一般的な場で意見を出す。

なお、両者の「類義語」としてはそれぞれ次のような言葉が挙げられます。

【提言の類義語】⇒「発案・発議・上程・方策・提唱・提示

【提案の類義語】⇒「助言・忠告・対話・アイデア・アドバイス

「提言」は堅苦しくておごそかな言葉が並ぶのに対し、「提案」の方は重くも軽くもないといった言葉が並ぶことが分かるでしょう。「提言」の方は公的な場面で使われることほとんどなため、このような違いが生じることになります。

使い方・例文

 

最後に、それぞれの使い方を具体的な例文で紹介しておきます。

【提言の使い方】

  1. 専門家として、政府に対して災害対策の提言を行った。
  2. 教育評論家は、文部科学省に義務教育の改革を提言した。
  3. 彼は委員会で政策の提言を行った金融アナリストである。
  4. 保険組合に、社会保険制度を改善するように提言した。
  5. 会社の販売促進部に、集客方法について提言してみた。

【提案の使い方】

  1. 彼は働きすぎなので、休みを取ることを提案した。
  2. デパートの売り場で、店員から商品を提案された。
  3. 旅行会社から複数のプランを提案されて迷っている。
  4. 文句を言うだけでなく、具体的な提案を出してくれ。
  5. 店長へもう少し給料をあげてもらうように提案した。

 

「提案」の方は、普段の文章や日常会話において使われています。当事者が関与するので、比較的分かりやすい使い方となります。

逆に、気をつけないといけないのは「提言」を使う時です。例えば、「友人にヒントを提言する」のような使い方はしません。「提言」は、日常会話ではまず使わない言葉だと考えてください。

まとめ

 

以上、本記事のまとめとなります。

提言」=(第三者が)考えや意見を出すこと。

提案」=(当事者が)議案や意見を提出すること。

違い」⇒「提言」は第三者として公的な場で意見を出すことなのに対し、「提案」は当事者として一般的な場で意見を出すこと。

どちらも「意見を出す」という点では共通しています。しかしながら、「意見を出す立場」と「使う場面」の二点が異なるということでした。ぜひ正しい使い分けを行って頂ければと思います。