この記事の読了目安: 430

節制 摂生 意味 違い 例文

 

今回は
節制」と「摂生
の違いを解説していきます。

「ダイエット中なので節制する」

不摂生な食生活を続ける」

どちらも「健康に対して使う」というイメージですね。

この2つは、
一体どう使い分ければいいのでしょうか?

さっそく、確認していきましょう。

スポンサーリンク

節制の意味・読み方

 

まずは、「節制」の意味と読み方です。

【節制(せっせい)】

度を越さないよう控えめにすること。ほどよくすること。

規律正しく統制のとれていること。

欲望を理性の力によって秩序のあるものとすること。

出典:デジタル大辞泉(小学館)

節制」とは、簡単に言うと、
ほどよく控えめにすること」を言います。

例えば、以下のような使い方です。

彼は最近、お酒を節制する生活をしているようだ。

お酒というのは、
飲みすぎると様々な弊害があります。

そのため、
飲みすぎないように控えめにしているということですね。

 

また、「節制」は「欲望を理性で抑える
という意味で使う場合もあります。

この場合は、以下のように使います。

衝動買いしたい欲望に駆られたが、彼女は節制を保った。

つまり、感情のままに行動するのではなく、
しっかりと自分をコントロールしたということですね。

摂生の意味・読み方

 

続いて、「摂生」の意味です。

【摂生(せっせい)】

飲食などを慎み、健康に注意すること。養生。

出典:デジタル大辞泉(小学館)

摂生」とは、
飲食などを慎み、健康に注意すること」を言います。

主な使い方としては、以下の通りです。

  • 腹八分目にして、摂生する。
  • 夜更かしをして、不摂生な生活を送る。

前者は、「食べすぎないようにして、健康に注意する」

後者は、「健康に悪い生活をする」という意味ですね。

※「不摂生(ふせっせい)」とは、「摂生」の「対義語」で
健康に気をつけないこと」だと思ってください。

 

「摂生」を覚える上で大事なのは、
健康」というキーワードです。

「健康」というのは、
「食べすぎ・飲みすぎ・夜更かし」など様々な要素が含まれます。

このような、健康に影響する行動に対して
「摂生」を使うわけですね。

スポンサーリンク

節制と摂生の違い

節制 摂生 違い

 

ここまでの内容を整理すると、

節制」=ほどよく控えめにすること。欲望を理性で抑えること。

摂生」=飲食などを慎み、健康に注意すること。

ということでした。

 

両者の違いは2つあります。

1つ目は、
健康という意味を含むかどうか」です。

 

節制」は、「健康」という意味は特に含まれません。

例えば、「お酒を節制する」であれば、
「欲望を抑えて、お酒を控えめにする」という意味です。

つまり、「節制」の方は健康のためというよりも、
欲をセーブするため(禁欲」という意味の方が強いわけです。

 

一方で、「摂生」は
健康に注意する」という意味が強調されます。

摂生」は、「食生活・睡眠・病気」など
必ず健康という要素を含むのです。

 

2つ目は、
文法的な違い」です。

 

節制」の場合は、「酒を節制する」
のように「~を」という目的語を必ず取ります。

言いかえれば、「節制」は「何を控えるか」
までは含んでいない言葉ということです。

そのため、
「〇〇を」という目的語がつくのが正しい使い方なのです。

 

一方で、「摂生」の場合は、
この言葉自体で「飲食などを慎む」という意味が含まれています。

したがって、
「医者から摂生するように言われた」のように、
前に目的語がなくても使える言葉なのです。

 

まとめると、

節制」=「健康」という意味は含まれない。(目的語がつく)

摂生」=「健康」という意味が強調される。(目的語なしでも使える)

となります。

 

ちなみに、
両者の「類義語」はそれぞれ以下の通りです。

【節制の類義語】⇒「節度・中庸・頃合い・禁欲・謹む・謹慎

【摂生の類義語】⇒「養生・予防・健康維持・体調管理・ヘルスケア

※「中庸(ちゅうよう)」とは、
「偏りがなく、調和がとれていること」という意味です。

また、「養生(ようじょう)」とは、
「生活に注意して健康の増進を図ること」を意味します。

スポンサーリンク

使い方・例文

 

最後に、それぞれの使い方を
例文で確認しておきましょう。

 

【節制の使い方】

  1. タバコ嫌いの人が多いので、この場所では喫煙を節制する。
  2. ギャンブルを節制して、家族と触れ合う時間を増やすことにした。
  3. 儲けたいという気持ちを節制しないと、株では勝てない。
  4. イスラム教の教えである禁欲事項を節制するのは当然だ。
  5. 食べるのも大事だけど、ほどよく節制しないとね。

 

【摂生の使い方】

  1. 医者から、野菜中心の食事に切り替えて摂生するように言われた。
  2. 胃がんと宣告されたので、摂生した食生活に切り替えよう。
  3. ダイエット中だが、不摂生な生活を続ける。
  4. 摂生中なので、申し訳ないけど外食は控えておくよ。
  5. 糖尿病予防のために、普段から摂生に努める。

 

節制」の方は、酒やタバコ・ギャンブルなど、
「欲望が過ぎると弊害が出るもの」に対して使います。

別の言い方をすると、
「快楽や欲望に打ち勝つべきもの」とも言えますね。

対して、「摂生」の方は、
病気やダイエットなど健康に留意するような時に使います。

実際の用例を比較しながら、
両者の使い方を頭に入れておきましょう。

関連:>>慎むと謹むの違いとは?意味や使い分けを解説

関連:>>理性とは?意味や対義語をわかりやすく解説

まとめ

 

いかがだったでしょうか?

今回の内容をまとめると、

節制」=ほどよく控えめにすること。欲望を理性で抑えること。

摂生」=健康に注意すること。

ということでしたね。

「節制」は目的語がつくが、「摂生」は目的語なしでも使える。

と覚えておきましょう。

スポンサーリンク

The following two tabs change content below.

国語力アップ.com管理人

大学卒業後、国語の講師・添削員として就職。その後、WEBライターとして独立し、現在は主に言葉の意味について記事を執筆中。 【保有資格】⇒漢字検定1級・英語検定準1級・日本語能力検定1級など。

最新記事 by 国語力アップ.com管理人 (全て見る)