人の才能に対して使う四字熟語があります。
「才気煥発の極み」などと言いますね。
漫画に詳しい方ならご存知かもしれません。
しかし、一般的には
あまりなじみがない言葉という印象だと思います。
そこで今回は、
「才気煥発」の意味・使い方・語源などを詳しく解説しました。
さっそく、確認していきましょう。
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才気煥発の意味・読み方
まずは、この言葉の意味からです。
【才気煥発(さいきかんぱつ)】
⇒すぐれた才能が外にあふれ出ること。またそのさま。
出典:デジタル大辞泉(小学館)
「才気煥発」とは、
「すぐれた才能が外にあふれ出ること」を言います。
例えば、次のように使います。
彼の頭の回転の速さには感心するね。まさに才気煥発だよ。
この場合は、
「彼の鋭い頭脳・頭の良さなど」を表した文となっています。
具体的には、
- 「すばやく的確な判断を下す」
- 「とっさの言葉の返しが秀逸」
- 「物事の本質をすぐに見抜く」
といったことですね。
このように、
人の才能が表にあふれ出ているような様子を
「才気煥発」と言うわけです。
ちなみに、
「才気煥発」の「煥」は
「換」や「喚」と似ています。
間違える人が多いため、気を付けて下さい。
才気煥発の語源
続いて、この言葉の語源を確認していきましょう。
まず「才気」の「才」は、
「才能」の「才」と同じ漢字、
そして「気」は「気転」の「気」と同じ漢字です。
転じて、「才気」とは、
「物事を上手く処理する頭の働きのこと」を指します。
一方で、「煥発」の「煥」は
「火がメラメラと輝くさま」を表した象形文字、
「発」は「発表」などがあるように「表に現れ出ること」を意味します。
よって、こちらは
「燃え盛る炎のように、輝き現れること」を意味します。
整理すると、
「才気煥発」=炎のように輝き現れる、鋭い頭の働き。
となります。
ここから、「人のすぐれた才能」に対して
広く一般的に使われているわけですね。
元々、「才気煥発」は
あまりメジャーな四字熟語ではありませんでした。
しかし、当時ジャンプで連載していた
「テニスの王子様」という漫画で
「才気煥発」という言葉が登場します。
それ以降、この言葉を知り、
使用する人が徐々に増えていったというわけです。
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才気煥発の類語
続いて、「才気煥発」の「類語」を紹介します。
【才気横溢(さいきおういつ)】
⇒すぐれた才能がみなぎること。
「横溢」とは、
「水があふれ出るようにみなぎること」を言います。
【才学非凡(さいがくひぼん)】
⇒学問において、ずば抜けた才能を持っていること。
「才学」は「才能と学問」
「非凡」は「平凡でないこと」を意味します。
【脱俗超凡(だつぞくちょうぼん)】
⇒世俗を抜け出し、凡人の域を超越すること。
「脱俗」は「世俗を脱すること」
「超凡」は「凡人を超えること」を意味します。
【博学多才(はくがくたさい)】
⇒知識が豊かで、多分野の才能に恵まれていること。
「博学」は「学問に精通していること」
「多才」は「才能豊かなこと」を表します。
以上、4つの類語を紹介しました。
基本的には、「才能がある・非凡」
といった意味を持つ言葉が「類語」となりますね。
四字熟語以外だと、
「賢い・聡明・クレバー」などの語も「類語」と呼べるでしょう。
才気煥発の対義語
逆に、「才気煥発」の「対義語」は何があるでしょうか?
【浅学菲才(せんがくひさい)】
⇒学問や知識が浅く、才能がないこと。
【浅学短才(せんがくたんさい)】
⇒学問や知識が浅く、才能がないこと。
こちらは「博学多才」の「反対語」で
どちらもほぼ同じ意味だと考えていいです。
「才能が乏しい様子」を表した四字熟語なので、
基本は否定的な意味として使うと考えて下さい。
才気煥発の英語
続いて、「才気煥発」の「英語訳」です。
「smart(頭の良い・頭のキレる)」
「brilliant(優秀な・見事な)」
「intelligent(知能の高い)」
「resourceful(臨機の才のある)」
英語だと「才能がある」というよりも、
「頭脳が優れている」という意味で使うことが多いですね。
例文だと、それぞれ以下のような言い方です。
She is smart at her work.
(彼女の仕事っぷりは才気煥発だ。)
He is a brilliant person.
(彼は才気煥発な人だ。)
Ken is a very intelligent student.
(ケンはとても才気煥発な生徒である。)
Mary has a resourceful mind.
(メアリーは才気煥発に富んでいる。)
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才気煥発の使い方・例文
では、最後に「才気煥発」の使い方を
例文で確認しておきましょう。
- 才気煥発な君ならではの提案だ。感心したよ。
- 彼女は才気煥発なギタリストとして有名だ。
- わずか8歳で英検1級持ち?まさに、才気煥発だね。
- 才気煥発で有名な彼は、発言一つ一つにセンスがある。
- 才気煥発で努力も怠らないなんて、鬼に金棒だよ。
- 彼女の書く小説には、才気煥発な感性を強く感じる。
「才気煥発」はこのように、
「ほめことばとして使う」と考えてください。
対象としては、
その人の文章や発言はもちろん、
芸術・スポーツなども含まれます。
その中でも、
「ひときわ目立つような才能」に対して使いますね。
逆に言えば、
「ちょっとやそっとの才能に対しては使わない言葉」
と考えてもよいでしょう。
まとめ
以上、今回の内容をまとめると、
「才気煥発」=すぐれた才能が外にあふれ出ること。
「語源」=炎のごとく輝き現れる頭の働き。
「類語」=「才気横溢・才学非凡・脱俗超凡・博学多才」など。
「英語」=「smart」「brilliant」「intelligent」「resourceful」
ということでした。
「才気煥発」は、日常生活では
あまり使わない言葉かもしれません。
しかし、いざ「才能がある人」に出会ったら、
何と表現すればいいか困ることもあるでしょう。
そんな時は、相手への尊敬を込めて
この言葉を使ってみるのもよいですね。
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国語力アップ.com管理人
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