この記事の読了時間: 514

出藍の誉れ 意味 例文 由来 使い方 類語

 

出藍の誉れ」という慣用句をご存知ですか?

古くからある故事が元になっていますが、
師匠と弟子の関係性を表した言葉でもあります。

実は、この言葉にはなかなか興味深い由来があったのです。

 

今回は、
「出藍の誉れ」の意味や読み方・使い方などを含め詳しく解説しました。

さっそく、確認していきましょう。

スポンサーリンク

出藍の誉れの読み方・意味

 

まずは、読み方と基本的な意味です。

【出藍の誉れ(しゅつらんのほまれ)】

弟子がその師よりもすぐれていること。

出典:デジタル大辞泉(小学館)

出藍の誉れ」とは、
弟子が師匠よりもすぐれていること」を言います。

 

例えば、
以下のような使い方をします。

私が教えている生徒から、芥川賞を受賞した生徒が出た。まさに、出藍の誉れである。

この場合はつまり、
「教えている先生のレベルを超えて、生徒が芥川賞を受賞した」
ということですね。

 

弟子が師匠の力を超えるとなると、
何だか気まずそうな印象にも見えますよね。

しかし、「出藍の誉れ」は、
多くの場合ポジティブな場面で使われます。

 

具体的には、

  • 師匠が弟子の功績を誇りに思う
  • 周りの人間が弟子を称賛する
  • とんでもないことが起きた

といったイメージです。

したがって、
基本的にはこの言葉は良い意味で使うと思ってください。

出藍の誉れの由来・語源

 

続いて、由来を確認していきましょう。

「出藍の誉れ」は、
中国戦国時代の「荀子(じゅんし)」の言葉が元となっています。

 

彼は、自らの著書である『勧学』の中で次のような言葉を述べました。

学はもって已(や)むべからず。青は藍(あい)より取りて、藍よりも青し。

これを現代語訳すると、以下のような意味になります。

学問は終わりのないものなので、おこたってはいけない。
青色は「藍」からとると、「藍」よりも青くなる。

藍(あい)」とは、
青色の染料を持つ草」のことです。

この草から採取した青色はとても鮮やかで、
布などにつけると原料の藍よりもずっと青くて美しくなりました。

 

このことから、当時の中国では
元になった物よりも、それからできた物の方が優れている
という意味の言葉が広まるようになります。

それが、
「出藍(藍から出た染料)の誉れ(光栄・名誉)」
なのです。

現在ではこの意味から派生し、
「弟子が師匠よりもすぐれている」
という意味で使うのが一般的です。

 

「荀子」は、元々は学問に励むことの大切さを説いていました。

そして、学問と向き合って努力を積み重ねることにより、
持って生まれた資質や才能を超えることができると考えていたのです。

スポンサーリンク

出藍の誉れの類語

出藍の誉れ 類語 対義語

 

続いて、「出藍の誉れ」の
「類語」を紹介します。

【青藍氷水(せいらんひょうすい)】

弟子が師匠よりもすぐれていること。

氷は水から生まれるが、水よりも冷たいことから。

【青は藍より出でて藍よりも青し】

弟子が師匠よりもすぐれていること。

先ほど説明した
「荀子(じゅんし)」の言葉が元です。

【トンビがタカを生む】

平凡な親が優秀な子供を生むことの例え。

以上が類語となります。

いずれの言葉も、
「元になるものよりも後から出て来るものの方がすぐれている」
という点が共通していますね。

 

逆に、「対義語」としては
不肖の弟子(ふしょうのでし)」が挙げられるでしょう。

「不肖の弟子(ふしょうのでし)」とは、
「師匠の教えを受け継がず、未熟な弟子」という意味です。

「不肖」は「未熟・愚かな様子」などを意味するので、
「師匠を超えるどころか全く教えを理解できない様子」を表した言葉となります。

出藍の誉れの英語訳

 

続いて、英語訳です。

「出藍の誉れ」は英語だと次のように言います。

 

surpass one’s master(師匠の力を超える)」

surpass one’s teacher(先生の力を超える)」

 

「surpass」は、「~を超える・上回る」などの意味を表す動詞です。

これに、「master(師匠)」や「teacher(先生)」を意味する名詞をつけることにより、
「出藍の誉れ」を表現していますね。

 

例文だと、以下のような形です。

He surpassed his master in Judo.(彼は柔道において師匠の力を超えた。)

She finally surpassed her teacher in English.(彼女はついに英語において先生の力を超えた。)

 

ちなみに、
以下のような言い方をする場合もあります。

The scholar may be better than the master.

直訳すると、
「弟子が師匠に勝つこともある」となります。

「scholar」は、
「学者」以外に「生徒や学生」という意味もあるので、
このような訳となるのです。

スポンサーリンク

出藍の誉れの使い方・例文

 

では、最後に「出藍の誉れ」の使い方を
例文で確認しておきましょう。

 

  1. コーチの打撃成績を超えたよ。出連の誉れとはこのことだね。
  2. すぐに師匠を超えてしまうなんて、出連の誉れだ。
  3. ついに空手の全国大会で優勝した。まさに、出連の誉れだよ。
  4. 出連の誉れを意識して、会社で出世を目指すことにした。
  5. 私の門下生からとても優秀な学者が誕生した。出連の誉れと言えるだろう。
  6. 師匠のベストスコアを超えるなんて、あいつはまさに出藍の誉れだね。

 

「出藍の誉れ」は、上記のように、
武道や学問・スポーツなど幅広い分野で使われる言葉だと思ってください。

基本的には、師匠と弟子という上下関係があれば使える言葉です。

場合によっては
ビジネスなどで使うこともあるでしょう。

ビジネスの場合は、
「上司を超える」といった
出世を意識した使い方が一般的ですね。

 

ちなみに、
「出藍の誉れ」の意味に近い四字熟語としては
「免許皆伝」が挙げられるでしょう。

「免許皆伝」については、
以下の記事を参照して下さい。

>>免許皆伝の意味とは?使い方や例文・英語も解説

まとめ

 

いかがだったでしょうか?

 

今回の内容をまとめると、

出藍の誉れ」=弟子が師匠よりもすぐれていること。

由来」=「藍」から青色を取り出すと、元々の「藍」よりもさらに青くなることから。(中国の「荀子」の言葉が元)

類語」=「青藍氷水・青は藍より出でて藍よりも青し・トンビがタカを生む」など。

英語」=「surpass one’s master」「surpass one’s teacher」

ということでしたね。

 

昔の故事成語を調べると深い由来があることがほとんどです。

この記事によって、
「出藍の誉れ」の正しい意味を理解して頂ければと思います。

スポンサーリンク