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至れり尽くせり 意味 使い方例文 類語

 

至れり尽くせり」という慣用句があります。

聞いたことはあっても、
実際に使うことは少ないのではないでしょうか?

ですが、実は仕事でも役に立つ言葉なのです。

特に、旅館やホテル業の方は
重宝できる言葉でしょう。

 

この記事では、
至れり尽くせり」の意味・使い方・類語など
について解説しました。

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至れり尽くせりの意味

 

まずは、
基本的な意味です。

【至れり尽くせり(いたれりつくせり)】

すべてに細かく配慮が行き届いていること。

出典:三省堂 大辞林

至れり尽くせり」とは、
細かいところまで配慮が行き届いていること」を言います。

「配慮(はいりょ)」とは、
「心を配る」「心をつかう」「気をつかう」
などの意味だと思ってください。

 

主な使い方は、以下の通りです。

母の至れり尽くせりの看護に、父は本当に感謝していました。

 

病気の看護というのは、
やることがいっぱいありますよね?

  • 食事の準備
  • 後片付け
  • 着替えの用意
  • 部屋のお掃除
  • トイレのお世話

もしもこれらの看護を
細かいところまで親切にやってくれたら
相手としては相当喜ぶでしょう。

 

このように、「至れり尽くせり」は、
相手から十分なほど気をつかってもらった時
に使うわけですね。

 

私たちは、
何かをしてもらったら自然と感謝の気持ちを抱きます。

そして、
満足した分、相手からの愛情を受け取ることができます。

「至れり尽くせり」は、
そんな人間のやさしさがこめられた慣用句なのです。

至れり尽くせりの語源・由来

 

次に、「至れり尽くせり」の語源と由来です。

まず、「至る」と「尽くす」の意味を見てみましょう。

 

至る」の基本的な意味は以下の3つです。

  • 場所に行き着く
  • 時間になる
  • 状態になる

 

さらに、

  • 高い段階に達する
  • 細かいところまで十分に行き届く

といった意味もあります。

今回の「至れり尽くせり」の場合は、
後半の2つの意味が当てはまりますね。

 

そして、「尽くす」が持つ意味は
以下の4つが基本です。

  • 出しきる
  • 極める
  • 果たす
  • 誰かのために精一杯働く

 

整理すると、

至れり尽くせり」=細かいところまで十分に行き届く状態を極め、相手のために精一杯働く。

となります。

ここから現在の、
「相手を気遣う・心づかう」
という意味になるわけですね。

 

それからもう1つ知っておきたいのが、
荘子(そうし)」の「斉物論(せいぶつろん)」です。

荘子は中国の思想家で、戦国時代に活躍しました。

その荘子が書いた「斉物論」が、
「至れり尽くせり」の由来なのです。

 

「斉物論」の中に、

至れり尽くせり。以て加うべからず。』という一文があります。

「以て加うべからず」とは、
「加えることがまったくない」という意味です。

 

この意味自体はあまり関係ないですが、
「古代中国の言葉が現代の日本でも使われている」
という事実があるわけですね。

少し不思議な気もしますが、日本文化の
「おもてなし」の存在を考えれば当然とも言えるでしょう。

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至れり尽くせりの類語

至れり尽くせり 類語 言い換え

 

続いて、
「至れり尽くせり」の「類語」です。

【懇切丁寧(こんせつていねい)】

細かいところまで気配りがあり、とても親切な様子。

「懇切」は、「細かい部分まで気を配り、真心がこもっている様子」

「丁寧」は、「心がこもっていて礼儀正しい様子」という意味です。

【心尽くし(こころづくし)】

相手のために真心をこめて行うこと。

「心」には「気持ち」という意味があるので、

「気持ちを精一杯働かせる」という意味になります。

【気が利く(きがきく)】

気がつく。注意が行き渡る。

「利く」は、「機能や能力を発揮する」という意味です。

【機転がきく(きてんがきく)】

状況に応じてすばやくふさわしい行動をとれること。

「機転」は、「物事に応じてすばやく心が働くこと」を言います。

【かゆいところに手が届く】

すみずみまで配慮が行き届くこと。

「自分では届かない、かゆいところに気づく様子」を意味します。

意味としては、
「細かいところまで気づく」「相手のことを真剣に考える」
などが共通しています。

一番簡単な言い換えは、
「気が利く」という表現ですね。

至れり尽くせりの英語

 

続いて、「英語訳」です。

「至れり尽くせり」は、
「英単語」だと以下の3つがあります。

 

  • perfect(理想的な)」
  • complete(完璧な)」
  • thorough(完全な)」

 

そして、「英熟語」だと以下の2つがあります。

  • leave nothing to be desired(申し分ない)」
  • more than satisfactory(至れり尽くせり)」

 

「leaving nothing」は「何も残さない」

「desired」は「望まれた」なので、

「望まれたものは残さない=申し分ない」になります。

 

また、「satisfactory」は「満足な」「申し分のない」という意味です。

 

例文だと、
「perfect」を使った表現が簡単で分かりやすいですね。

The shop gave me perfect service.(その店のサービスは至れり尽くせりだ。)

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至れり尽くせりの使い方・例文

 

では、「至れり尽くせり」の使い方を
例文で確認しておきましょう。

 

  1. 至れり尽くせりの歓迎をしてくれるホテルだ。
  2. この旅館は何もかもそろっていて、至れり尽くせりだ。
  3. 体調不良のときに、至れり尽くせりのお世話をしてくれた。
  4. 至れり尽くせりの待遇がある会社に転職した。
  5. 半年ぶりに実家に帰ったら、至れり尽くせりだった。
  6. 彼女の家で受けたもてなしは、本当に至れり尽くせりだった。

 

「至れり尽くせり」は、一般的には
ホテル業」や「旅館業」などに対して使うことが多いです。

これらの業種は、接客業としても
最高クラスに相手に気を遣うことが求められます。

したがって、
「お客様への気遣い」という意味で使われやすいわけですね。

 

また、用例としては、
「至れり尽くせりの~」「~は至れり尽くせり
などが多いです。

前者は、名詞と一緒に使う場合、
後者は単体で状態を表す場合に使います。

 

さらに補足すると、「至れり尽くせり」は
ビジネス敬語でも使えることを覚えておきましょう。

特に、目上の人に感謝を伝えるときに役立ちますね。

【例】⇒至れり尽くせりのおもてなしに、お礼の申し上げようもありません。

「申し上げる」という謙譲語と合わせて使うことで、
より丁寧な言い方になります。

営業職の人には、特におすすめの表現ですね。

関連:>>慎むと謹むの違いとは?意味や使い分けも

まとめ

 

では、今回のまとめです。

 

至れり尽くせり」=細かいところまで配慮が行き届いていること

語源」=細かい所まで十分に行き届く状態を極め、相手のために精一杯働く。

類語」=「懇切丁寧・心尽くし・気が利く・機転がきく・かゆいところに手が届く」など。

英語」=「perfect」「complete」「thorough」「leave nothing to be desired」「more than satisfactory」

 

「至れり尽くせり」は、
自分の満足と感謝の気持ちが伝わる言葉です。

言われた相手は、きっとうれしいでしょう。

いままで使う機会がなかったとしても今後はあるかもしれません。

そのときは、ぜひ積極的に使ってみてください。

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