この記事の読了目安: 71

受験 受検 違い 中学 資格 入試 英検

 

中学や高校の入試を受けることを
「じゅけん」と言います。

また、英検やToeicなどの
資格試験を受けることも「じゅけん」と言います。

ところが、「じゅけん」は
受験」と書く場合と「受検」と書く場合があります。

この2つは一体どちらを使えばよいのでしょうか?

今回は、「受験」と「受検」の
違いについて詳しく解説しました。

スポンサーリンク

受験と受検の違い

 

まず、両者の違いを簡潔に述べると以下のようになります。

受験」=試験を受けること。

受検」=検査や検定を受けること。

 

つまり、「試験」を受けるのが「受験」で、
「検査」や「検定」を受けるのが「受検」ということです。

「試験」というのは、
中学入試や大学入試などのことを表します。

対して、「検査」や「検定」というのは、
「血液検査」「視力検査」「漢字検定」などのことを表します。

基本的なイメージとしては、
このような使い分けだと考えて下さい。

 

ただ、どちらの場合も例外があります。

例えば、高校入試などでは、
「受験」と「受検」の両方を使う場合があります。

なので、そのあたりの理由も含めながら
両者の違いを詳しく解説していきたいと思います。

受験の意味を詳しく

 

まず、「受験」の意味を辞書で確認してみます。

【受験(じゅけん)】

試験を受けること。「大学を受験する」「受験シーズン」

出典:デジタル大辞泉(小学館)

先ほどの紹介と全く同じ意味です。

受験」とは「試験を受けること」を意味します。

 

では、「試験」とはそもそもどのような意味なのか?

こちらも辞書で確認してみます。

【試験(しけん)】

入学・入社・登用などの採否を決めるため、問題に答えさせたり実技をさせたりして、学力・知識・能力などを判断・評価すること。考試。考査。

出典:デジタル大辞泉(小学館)

つまり、「受験」とは厳密に言うと
以下のように定義されるということです。

受験」=学力、知識、能力などを判断して評価するもの(試験)を受けること。

 

例えば、「大学受験」などは分かりやすい例でしょう。

大学受験では学部などにもよりますが、
筆記試験や面接試験、実技試験など多くの試験があります。

それらの試験では、学力以外の知識や能力、
面接時の受け答えや態度なども合否を決めるために評価されます。

このように、学力以外の能力も含め、
総合的に判断する試験を受けることを「受験」と言うのです。

 

「受験」というのは、
主催者側の判断基準がいつも同じとは限りません。

年度や担当する面接官によっても、その基準は変わっていきます。

したがって、「受験」の合否自体には
絶対的な判断基準はないと言うこともできます。

スポンサーリンク

受検の意味を詳しく

 

次に、「受検」の意味も辞書で確認してみます。

【受検(じゅけん)】

検査・検定を受けること。

出典:デジタル大辞泉(小学館)

受検」とは、「検査や検定を受けること」です。

ここで問題となってくるのが、同じく
「検査」や「検定」がそもそもどういう意味なのか?ということです。

【検査(けんさ)】

ある基準をもとに、異状の有無、適不適などを調べること。

【検定(けんてい)】

一定の基準に基づいて検査し、合格・不合格、等級などを決めること。

出典:デジタル大辞泉(小学館)

「ある基準」「一定の基準」と書かれているように、
どちらも「基準」という意味が共通しています。

つまり、「受検」の方には、
基準を元に合格や不合格、敵、不適などを決める
という意味が含まれているのです。

 

例えば、視力検査であれば、
具体的な数字以上であれば目に異常があったり、
メガネをかける必要があると判定されます。

血液検査なども、
一定の基準に基づいて血液に異常があったり、
病気があったりするかを調べます。

英語検定や漢字検定なども、
ある一定以上の点数や正答率を超えていれば合格という判定が下されます。

 

このように、一定の判断基準に基づいた検査や検定を受けることを
「受検」と言うのです。

先ほど紹介した「受験」の方は
絶対的な判断基準はないということでした。

しかし、「受検」の方は一定の判断基準があります。

そして、「受検」は「受験」のように
年度や審査する人によって判断基準がコロコロ変わるということはありません。

スポンサーリンク

公立高校で「受検」が使われる理由

公立入試 受験 受検 違い

 

「公立高校」の入学試験などでは、
「受験」ではなく「受検」の方が使われることが多いです。

これは一体どういうことなのでしょうか?

入試というのは試験を元に合否を出すのですから、
通常であれば「受験」の方を使うのが適切です。

しかし、実際には公立高校では
受検」の方が使われているのです。

 

実は公立高校で「受検」が使われている理由は、
その背景、歴史などが深く関わっています。

元々、日本の公立学校というのは
戦後の学制改革により徐々に設置されていったという経緯があります。

当時は戦争が終わった直後ということもあり、
政府の財源も限られていたのでまずは中学校までを義務教育としました。

そして、しばらくして高等学校も設置していったのですが、
やはり終戦直後なので教室の数なども極度に不足していました。

 

そのため、「公立高校」では
一定の基準を満たしたものを合格にする」という意味で「学力検査」を実施しました。

つまり、筆記試験や実技試験、面接試験などではなく、
とりあえずは一定の学力検査に受かれば公立高校へ入学できるというルールにしたのです。

これは公立高校が、国の公教育により
運営されているからこそ行えたことだと言えます。

 

一方で、「私立高校」はどうかというと、
こちらは国の公教育ではなく自分たちで管理・運営をする学校です。

ゆえに、戦後の学制改革の対象とはなりませんでした。

「私立高校」では、学力以外にも
生徒の人柄や言葉遣い、態度なども重視し、
面接では厳しくチェックを行いました。

そして、魅力ある生徒を集めつつ、
逆に学校の風紀やイメージを乱すような生徒は採用しないといったことを行ってきました。

こうして、様々な判断基準を設け、総合的に生徒を評価し、
その学校特有の校風を作り上げてきた
のが「私立高校」なのです。

 

以上のような経緯もあり、「公立高校」では「受検」、
「私立高校」では「受験」を使うことが多いということです。

現在では同じ高校入試でも、高校や都道府県により
その呼び名が異なってきます。

例えば、ある県では「入学試験」としている場合と「入学検定試験」としている場合があり、前者は「受験・受験生」、後者は「受検・受検生」のように使います。

また、東京都では私立高校を「受験」、都立高校を「受検」と分けています。

東京都以外の学校でも、一般に公立高校は、
「一定の基準を満たした生徒は原則として受け入れる」
という意味で「受検」を使うことが多いです。

国としてもあくまで面接や体力テストではなく、
「学力検査(ペーパーテスト)であること」を強調する意味で、
「入学者選抜学力検査」という名称を用いることが多いです。

この場合、語尾に「検査」が付くので、
当然「受検」の方を用いるということになります。

スポンサーリンク

受験と受検の使い方・例文

 

では、最後に「じゅけん」の使い方を例文で確認しておきます。

 

【受験の使い方】

  1. 私立高校を受験して合格することができた。
  2. 高校の受験生は大学入学共通テストを受験する。
  3. 来月は国立大学の二次試験を受験する予定です。
  4. 受験科目は「国・数・英」の3科目だけです。
  5. 戦力外になった選手が他球団の入団テストを受験する。

 

【受検の使い方】

  1. 漢字検定の1級を受検するつもりです。
  2. 簿記の資格を受検するために、勉強をする。
  3. 英語のスキルを高めるために、Toeicを受検する。
  4. 公立高校の受検者の合格発表が行われた。
  5. 不動産業に就職するので、宅建の資格試験を受検した。

本記事のまとめ

 

以上、本記事のまとめです。

受験」=試験を受けること。受検」=検査や検定を受けること。

違い」「受験」は絶対的な判断基準がないが、「受検」は一定の判断基準がある。

使い分け」=「受験」は学力も含め総合的な判断がされる試験を受ける時に使う。「受検」は一定の基準を元に合格・不合格、敵・不適がされる「検査」や「検定」を受ける時に使う。

「公立入試」では「受検」を使うことが多く、「私立入試」では「受験」を使うことが多い。

「受験」は絶対的な基準がないため、
受験者は主催者側の目的や都合に合うように試験を受けます。

一方で、「受検」の方は一定の基準があるため、
その基準さえクリアすれば受検者は合格することができます。

したがって、両者を比較した場合、
「受験」の方が「受検」に比べて選ぶ側の都合が強い言葉とも言えるでしょう。

スポンサーリンク

The following two tabs change content below.

国語力アップ.com管理人

大学卒業後、国語の講師・添削員として就職。その後、WEBライターとして独立し、現在は主に言葉の意味について記事を執筆中。 【保有資格】⇒漢字検定1級・英語検定準1級・日本語能力検定1級など。

最新記事 by 国語力アップ.com管理人 (全て見る)