この記事の読了時間: 342

讃える 称える 違い 使い分け

今回は
讃える」と「称える
の違いを解説していきます。

「たたえる」という動詞は、
2つの漢字が使われていますね。

「相手を称える

「栄誉を讃える

何かの賞状や表彰状などを渡す時によく使われる両者ですが、
一体どう使い分ければいいのでしょうか?

まずは、基本的な意味から確認しておきましょう。

スポンサーリンク

讃えると称えるの意味

 

「たたえる」の意味を辞書で引くと
以下のように書かれています。

【たたえる(称える)】

ほめていう。ほめる。

名付けていう。称する。

出典:デジタル大辞泉(小学館)

【たたえる(称える)】

① (「讃える」とも書く)すぐれているとほめる。

② (ほめて)名をいう。

出典:三省堂 大辞林

上記2つの辞書から引用しました。

「たたえる」という言葉は、
一般的には「称える」として載っています。

「讃える」の方は、
多くの場合補足的に書かれているものがほとんどです。

あるいは、そもそも記述されていないというケースもあります。

 

意味としては、
相手をほめること」を表します。

例えば、以下のような使い方です。

彼の栄誉を称える記念碑が建てられた。

このように、
相手の功績などをほめる時に
「たたえる」を使うわけですね。

スポンサーリンク

讃えると称えるの違い

讃える 称える 違い

 

では、両者には
一体どんな違いがあるのでしょうか?

それぞれの語源を確認しておくと、
「讃える」の「」は元々「たすける・すすめる」などの意味でした。

転じて、現在では
「他人の美徳をほめる」という意味で使われています。

 

一方で、「称える」の「」は、
元々「天秤に持ち上げて、はかる」という意味でした。

転じて、現在では「相手をほめる
という意味で使われているのです。

つまり、元々の語源は異なるものの、
意味自体に大きな差はないということですね。

 

では、この2つは一体何が違うのかというと
漢字の種類」です。

「称える」の「」は「常用漢字」です。

一方で、「讃える」の「」は
常用漢字には含まれていません。

「常用漢字」とは、
「一般人が日常生活において、これくらいは使う」
という目安を「国」が示したものです。

一般的には、この常用漢字に従い、
政府やマスコミなどは文書を書いています。

 

これらの事から考えると、「」の方はそもそも
国が書くことを推奨していない漢字」ということになります。

したがって、「讃える」の方は、
辞書にも補足的に書かれているものがほとんどなのです。

 

では、「讃える」ではなく「称える」を使えばいいのか?
ということですが、話はそう単純ではありません。

「称」という字は常用漢字内ですが、
「称える」という読み方は常用漢字表にのっていません。

つまり、「称」自体は「常用漢字内」だけれども、
「たたえる」という読み方は「常用漢字外」なのです。

これを「表外読み」と言います。

表外読み(ひょうがいよみ)」とは、
常用漢字表にない読み方のこと」です。

一般的には、常用漢字に含まれていても
表外読みの場合は「ひらがな」で書くのが慣例です。

したがって、公文書などではどちらも
「たたえる」と書くのがルールとなっています。

スポンサーリンク

讃えると称えるの使い分け

 

以上の事から考えると、両者の使い分けは

一般的にはどちらも使えるが、新聞・公文書などではひらがなで書く

という結論が出せます。

 

両者ともに、一般的には使うことができます。

例えば、普段の文章や手紙、小説、Webの文章などでは、
どちらも使うことが可能です。

ただし、新聞や公文書などでは、
漢字ではなくひらがなで書くようにしてください。

その理由は、先ほども説目したように、
「称える」は表外読み、「讃える」に関してはそもそも常用漢字外だからです。

 

ちなみに、
共同通信社の「新聞用語集」では、
以下のようなルールを決めているようです。

讃える・称える・賛える」⇒「たたえる(褒める)

要するに、「たたえる」という漢字は、
「全てひらがな」もしくは「褒める」と書く
ということですね。

読み書きの世界であるメディアは、
漢字の混同を嫌う傾向にあります。

したがって、
まぎらわしい漢字がある場合は、
このように統一するわけです。

関連:>>称賛と賞賛の違いとは?意味や使い分けを解説

まとめ

 

以上、今回の内容をまとめると、

讃える」=漢字も読み方も常用

称える」=」は常用だが、「称(たた)える」が表外読み

よって、
原則としてひらがなで書くようにする」ということになります。

 

個人的な文章では、「称える」「讃える」
どちらを使っても問題ありません。

もちろん、新聞や公文書に従い、
「ひらがな」で書いてもよいでしょう。

ただし、公的な文書の場合は
必ず「ひらがな」で書くようにしてください。

スポンサーリンク

The following two tabs change content below.

国語力アップ.com管理人

大学卒業後、国語の講師・添削員として就職。その後、WEBライターとして独立し、現在は主に言葉の意味について記事を執筆中。 【保有資格】⇒漢字検定1級・英語検定準1級・日本語能力検定1級など。

最新記事 by 国語力アップ.com管理人 (全て見る)