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見栄え 見映え 違い 意味 使い分けは

 

料理や衣装などの見た目を「みばえ」と言います。ただ、この場合漢字の書き方が問題になってきます。

つまり、「見栄え」と「見映え」のどちらを使うのかということです。両者は「同義語」として扱ってもよいのでしょうか?

今回は、「見栄え」と「見映え」の使い分けについて解説しました。

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見栄え・見映えの意味

 

まず、「みばえ」の意味を調べると次のように書かれています。

【見栄え/見映え】

見た感じがよいこと。外観がよく見えること。

出典:デジタル大辞泉(小学館)

【見栄え/見映え】

外観がよくて目立つこと。

出典:三省堂 大辞林

上記二つの辞書から引用しました。「みばえ」という言葉は、辞書には一つの項目として載せられています。

つまり、辞書での意味はどちらもほぼ同じということです。

意味としては、「見た感じがよいこと・外観が良く見えること」などを表します。例えば、以下のような使い方です。

  • 見栄えのする衣装。
  • 見映えのしない作品。

どちらの場合も「見た目がよいこと」という意味が共通しています。

では、同じ意味なのになぜ辞書には二つの表記がされているのか、その辺の理由を詳しくみていきましょう。

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見栄えと見映えの違い

見栄え 見映え 違い 使い分けは

 

まず、両者の語源を確認しておくと、「見栄え」の「栄」は「栄光」「栄冠」「栄誉」などと同じ漢字です。転じて、「」には「さかえる・名声を得る」という意味があります。

一方で、「見映え」の「映」は、「映画」「映像」「上映」などと同じ漢字です。よって、「」には「照り輝く・光や色が反射する」という意味があります。

以上の事から、両者の本来の意味は次のようになることが分かります。

見栄え」⇒他のモノと比較して、目立って優れている。

見映え」⇒純粋にキラキラと照り輝いている。

つまり、「見栄え」は「他よりもステータスがあるモノ」に使うのに対し、「見映え」の方は「他とは関係なく純粋に美しいモノ」に使うということです。

ただ、実際には必ずしも上記のような使い分けがされているわけではないようです。

一例を挙げますと、新聞やテレビなどのメディアは「見栄え」を使うことで統一しています。逆の言い方をすると、「見映え」の方は一切使わないということです。

理由についてですが、一つは「両者の混同を避けるため」というのが挙げられるでしょう。

読み書きの世界であるメディアは、漢字の混同を嫌う傾向にあります。そのため、まぎわらわしい漢字がある場合は一つに統一するわけです。

そして、もう一つは「漢字の歴史」にあります。

現代のような光り輝く映像というのは、かつては存在しませんでした。ところが、映像技術の発達とともに見た目が美しく見える写真や映像がどんどんと出てくるようになりました。

その結果、「見映え」という漢字も次第に使われるようになったわけです。つまり、漢字本来の歴史を考えれば「見栄え」の方が元々の使い方だったということになります。

よって、結論としては、現在はどちらも使えるが、「見栄え」の方がより一般的な言葉ということになります。

ちなみに、産経新聞の『産経ハンドブック』では次のようなルールを決めているようです。

栄える」⇒繁栄や栄光を表す時に使う。

映える」⇒光線関係や美的な調和を表す時に使う。

先ほど説明した漢字のイメージ通りであることが分かると思います。「見栄え」の使い分けもこれとほぼ同様と考えてよいでしょう。

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使い方・例文

 

最後に、「みばえ」の使い方を実際の例文で確認しておきます。

 

【見栄えの使い方】

  1. 見栄えのする料理を作り、SNSにアップする。
  2. 猫背に中肉、無精ひげと、見栄えのしない男である。
  3. このTシャツは、着やすさよりも見栄えを重視した。
  4. 見栄えを考えて、高価なおみやげをプレゼントしよう。
  5. 随分と見栄えのする作品だね。他とはオーラが違うよ。

【見映えの使い方】

  1. 見映えのする本格的な映像作品を完成させた。
  2. 彼の絵画は文句がつけられないほどの見映えだろう。
  3. 店内の宝石はどれも見映えのするものばかりだった。
  4. 高い予算をかけて見映えのするドレスを作成しよう。
  5. これほど見映えのしない時計もめずらしいね。

 

「みばえ」は、基本的にする・しない」などが後ろにつく言葉です。例えば、よくある間違いとして「見栄えが良い」「見栄えが悪い」という言い方があります。

仮にこれを訳すと、「良い見た目が良い」「良い見た目が悪い」というよく分からない意味になってしまいます。一種の「重複表現」と呼ばれるものなので、これらの言い方はしないように注意して下さい。

まとめ

 

以上、本記事のまとめとなります。

見栄え・見映え」=見た目がよいこと・よい見た目。

違い」⇒「見栄え」は「他のモノと比較して、目立って優れている」。「見映え」は「純粋にキラキラ照り輝いている」。

使い分け」⇒原則として、「見栄え」を用いる。

基本的にはどちらも使うことができます。ただ、元々あった言葉は「見栄え」の方です。したがって、もしもどちらを使うか迷った場合はメディアに従い「見栄え」を使えば問題ないでしょう。

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国語力アップ.com管理人

大学卒業後、国語の講師・添削員として就職。その後、WEBライターとして独立し、現在は主に言葉の意味について記事を執筆中。 【保有資格】⇒漢字検定1級・英語検定準1級・日本語能力検定1級など。

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