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ほか 他 外 公用文 使い分け 意味 違い

 

ほか」という言葉は、
ひらがなと漢字の両方の書き方が存在します。

漢字で書く場合は、
以下のように2種類の表記がありますね。

「○○様 3名」「の人に聞く」

これらの漢字の使い分けは、
一体どのように行えばよいのでしょうか。

今回は「ほか・他・外」の違いや使い分けを詳しく解説しました。

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ほかの意味・使い方

 

最初に、「ほか」の意味を辞書で引いてみます。

【ほか (外・他)】

ここではない別の所。よそ。「 -で探してください」

それ以外のこと・もの。…を除いて。 「その-の人」 「 -に方法がない」 「それより-にはない」 「私-五名で参ります」

ある範囲を超えたところ。 「思いの-高く売れた」 「恋は思案の-」

出典:三省堂 大辞林

上記のように
「外」と「他」は辞書にはひらがなとして載っています。

そして、①の「別の所・よそ」という意味と
②の「それ以外のこと・もの」という意味は「」を使うことが多いです。

一方で、③の「ある範囲を超えたところ」という意味では、
」を使うことが多いです。

 

それぞれの使い方も紹介しておきます。

【他の使い方】

  • の店に行く。
  • の人も含む。
  • の友人に聞く。
  • で探すことにした。
  • の土地へ引っ越す。

【外の使い方】

  • 思いの、感謝された。
  • 思いの、痛かった。
  • 想像のの事件だった。

 

ただし、必ずしもこれらの漢字を
当てはめて使うというわけではありません。

場合によっては、平仮名で書いた方が良い場合もあります。

また、「外」という漢字でも
①や②の意味として使うこともあります。

なので、これらの使い分けの詳細を詳しく見ていきたいと思います。

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ほか・他・外の使い分け

公用文 違い 使い分け

 

まず、国などが作成する公用文」では、
原則として「ほか」もしくは「」を使う
と考えて下さい。

国が決めた「常用漢字表」では、次のような読み方が決まっています。

」の読み方⇒ガイ・ゲ・そと・ほか・はずす(外す)・はずれる(外れる)

」の読み方⇒タ(この読み方のみ)

つまり、国の基準では、
「ほか」の漢字は「外」しかないわけです。

一方で、「他」という漢字は正式には「ほか」とは読みません。

なので、もしも「その他」と書いてあったら「そのほか」ではなく、
「そのた」と読むのが正しいのです。

 

元々、「ほか」という言葉は昔から使われていましたが、
中国から漢字が入ってきた時「ほか」という言葉に「外」という漢字が当てられました。

しかし、その後、「他」という漢字の使われ方が増加し、
「他」も「ほか」と読む人が増えてきました。

そのような経緯もあり、現在では公用文では「他」という漢字を使わずに、
」もしくはひらがなで「ほか」と書くようにしているのです。

 

では、「外」と「そと」はどのように使い分けるかと言うと、
これは使う場面によって異なってきます。

現在では、文部科学省が定める「常用漢字表」における
「外」の訓である「ほか」の欄には「外、その外」としか示されていません。

言い換えれば、「外」を使う範囲がはっきりしていないということです。

しかし、「文部省用字用語例(S.56)」における「ほか」の備考欄には、次のような使用例が示されています。

ほか⇒「特別の場合を除くほか、殊(こと)の、何某〇名」

ほか⇒「ほかの意見、ほかから探す、ほかから連れてくる」

出典:文部省用字用語例(昭和56年)

これは、「ほか」の内、形式名詞的なもの、元々「他」の字で書く習慣が強かったもの、「外」と書くと「そと」と読み間違えられる恐れのあるものなどは平仮名で書く。という方針に沿っています。

以上のことから考えると、「ほか」という言葉は、
公用文では平仮名もしくは「外」と書くことが望ましいと言えます。

しかし、
最も望ましいのは平仮名の「ほか」で書くことという結論になるでしょう。

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公用文以外での使い分け

 

最後に、公用文以外での使い分けにも触れておきますが、
公用文以外では基本的にはどの表記を使っても問題ありません。

ただし、一般的な用例と言いますか、
どれを使うことが多いという傾向のようなものはあるようです。

例えば、朝日新聞の用語手引きには、
以下のような記述がされています。

【そと】

外[範囲のそと]⇒思いの、殊の、想像の、もっての

他[それとは異なるもの]⇒この、そのの人にも尋ねる。

出典元:「朝日新聞の用語の手引き 2015」

これは冒頭でも紹介したように、
範囲を超えた所」という意味では「外」が使われているのに対し、
別の所」や「それ以外の所」という意味では「他」が使われていることを示しています。

新聞やテレビなどの報道機関では、
平仮名を使うのではなく漢字を使うことが多いです。

これに倣い、
ビジネスや本での表記、日常生活の文章なども
一般的にはこれらの漢字を使う傾向にあります。

しかし、常用漢字のルールは私用には当てはまりませんので、
日常生活の使い分けに関しては特に気にする必要はないです。

もしも使い分けに迷ったら、平仮名を使うという選択をとるようにしてください。

まとめ

 

以上、今回の内容を簡単にまとめると、

「ほか (外・他)」=①「別の所・よそ」②「それ以外のこと・もの」③「ある範囲を超えたところ

公用文での使い分け】⇒「ほか」もしくは「」を使う。(他は使わない)

【公用文以外】⇒どれを使っても問題ない。

となります。

 

いずれの場合も「ひらがな」を使うことは許可されています。

なので、分かりにくく感じた場合は「ひらがな」を使うようにしましょう。

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国語力アップ.com管理人

大学卒業後、国語の講師・添削員として就職。その後、WEBライターとして独立し、現在は主に言葉の意味について記事を執筆中。 【保有資格】⇒漢字検定1級・英語検定準1級・日本語能力検定1級など。

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