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丁字路 T字路 違い どっちが正しい

 

道路の形を表す言葉として、
丁字路」と「T字路」があります。

前者は漢字、後者はアルファベットで表記されたものです。

両方とも似たような字ですが、
この2つはどちらが正しい表記なのでしょうか?

今回は、「丁字路」と「T字路」の
違いや使い分けについて詳しく解説しました。

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丁字路・T字路の意味

 

まず、この言葉を辞書で引いてみます。

【丁字路(ていじろ)】

丁字形になっている道路。T字路。

出典:デジタル大辞泉(小学館)

丁字路」は、「ていじろ」と読みます。

意味は、漢字の形の通り
丁の字のようになっている道路」のことです。

よく十字形に交差する道路のことを「十字路」と言いますが、
「丁字路」もこれと全く同じ理由からできています。

丁字形に交差している道路なので、
「丁字路」と呼ぶということです。

 

話を戻しまして、上記のように多くの辞書では、
「丁字路」の項目の中に「T字路」が補足的に記述されています。

両者が併記されていない辞書はありません。

「T字路」の方から意味を引いてみても、
簡易的に【「T字路」⇒「丁字路」】と記述されています。

つまり、辞書としての定義は、
どちらも変わらないということです。

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どっちが正しい漢字か?

丁字路 T字路 どっちが正しい

 

では、実際の用例はどうなっているのでしょうか?

日本最大規模の国語辞典である『日本国語大辞典』を見ると、
「丁字路」の方は「丁字」「丁字形」などと共に見出しが掲げられています。

以下は、文学作品からその用例を引用したものです。

「美土代町と小川町が丁字(ていじ)になって交叉してゐる三つ角」

出典:彼岸過迄<夏明漱石>

丁字形の白ペンキの二尺ばかりの立標に」

出典:桐の花<北原白秋>

「構内道路が、約三丁、それからこの辺で丁字形になって」

出典:太陽のない街<徳永直>

「此処は道が丁字路(ていじろ)になってゐる」

出典:青年<森鴎外>

見て分かるように、いずれの場合も
「丁字」の方が用いられています。

文学作品で、「T字路」と記述されているものは見当たりません。

 

そして、次の用例は、
「法令」と「新聞」から引用したものです。

「十字路、丁字路その他二以上の道路が交わる場合に」」

出典:道路交通法 第二条

「釣り方は、丁字水路、十字水路などフナの通路となりそうなところでは、ナラベ釣りもよく」

出典:読売新聞 昭和41年 夕刊5面

道路交通法などの法令でも、
実際の表記は「T字路」ではなく「丁字路」です。

また、新聞などの読み書きの業界でも、
「丁字路」の方を用いています。

これらの様々な用例を比較すると、
丁字路の方が本来の表記の仕方である」ということが言えます。

 

その他の用例を確認してみても、
「丁字」と書くものばかりです。

  • 丁字定規(丁字形をした製図用の定規)
  • 丁字帯(頭などを包むための丁字型の包帯)
  • 丁字欄干(丁字型のてすり)

「丁字」の方は古くからある明治時代の小説にも用いられていますが、「T字」の方は昔から用いられている痕跡などはありません。

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丁字路・T字路の使い分け

丁字路 T字路 違い 使い分け

 

以上の事から考えますと、
「2つの内どちらを使うべきか?」と問われれば、
「丁字路」の方を使うべきという結論が出せます。

 

日本では元々、アルファベットが導入する前までは、
「丁字路」だけが使われていました。

ところが、アルファベットの「T」が使われ出すと、
「丁」と「T」を間違って誤用する人が増えました。

これはなぜかと言うと、
1つには字の形そのものが非常に似ていたからというのが挙げられます。

どちらも端的に道路の形を表しているので、
見かけはほとんど変わらない両者が誤用され出したということです。

そしてもう一つは、
「テイ」と「ティ」の発音が似ていたためです。

「T(ティ)」という字はアルファベットの普及により、
Tシャツ・T字型など多くの語が自然と使われるようになりました。

このようなまぎらわしい理由が重なり、
本来の使い方ではない「T字路」の方が次第に使われ出したのです。

 

では、「T字路」の方は全くの間違いなのか?
と言われると必ずしもそうではありません。

その証拠に、多くの辞書では「T字路」と表記されています。

日本語というのは多くの人が間違って使い出すと、
それが正解になってしまうことが多々あります。

「T字路」という表記もその典型で、元々は間違いだったものが、
慣用化するにつれ一般的に使用されるようになったということです。

 

そのため、現在は「T字路」の方を
完全な誤りと否定したり排除したりすることはできないのです。

現在ではNHKでさえ、「丁字路」と「T字路」は
どちらも放送用語として用いてよいという見解を示しています。

また、書き言葉ではない会話などの話し言葉では、
「T字路」の方が一般に使われているという風潮もあります。

ゆえに、原則として丁字路を使うことを推奨しますが、
T字路の方も完全な間違いではない」と言えるのです。

 

関連:>>表示と標示の違いとは?意味や使い分けを解説

今後の使用がどう変遷していくかは分かりませんが、
「丁字路」「丁字形」「丁字帯」などの語が、将来的に「T字路」「T字形」「T字帯」に取って代わられる可能性は十分考えられます。

言葉は時代と共に変化していきます。

そういう意味では、今後どのように言葉が変わっていくかは
私たちも注視していく必要があると言えそうです。

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本記事のまとめ

 

以上、本記事のまとめとなります。

丁字路・T字路」=丁の字のようになっている道路

違い」=意味自体に違いはない。辞書にも両者は併記されている。

使い分け」=本来の表記の仕方である「丁字路」を用いる。ただし、「T字路」も完全な間違いとは言えない。

「T字路」と「丁字路」は、
初めて見た人だと同じ字だと判断してもおかしくありません。

実際にどちらも使われているという現状があります。

しかし、本来の正しい表記としては
「丁字路」ということだけは覚えておきましょう。

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国語力アップ.com管理人

大学卒業後、国語の講師・添削員として就職。その後、WEBライターとして独立し、現在は主に言葉の意味について記事を執筆中。 【保有資格】⇒漢字検定1級・英語検定準1級・日本語能力検定1級など。

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