「ソーシャルイベント」という言葉をご存知でしょうか?
普段の文章だけでなく、最近ではビジネスにおいても使われる機会が増えてきたものです。ただ、具体的にどのような場面で使うのか分かりにくい言葉でもあります。
そこで本記事では、「ソーシャルイベント」の意味を事例を交えてわかりやすく解説しました。
ソーシャルイベントの意味
「ソーシャルイベント」とは「ウェブサイトやSNSを通じて開かれるイベントのこと」です。
「ウェブサイト」というのは、ブログやホームページの事を指します。そして「SNS」とは「social networking service」の略でX(旧ツイッター)やFacebookなど人と人がネット上でつながり合える場の事を表します。
つまり、ブログやX・Facebookなどを通じて開催されるイベントのことを「ソーシャルイベント」と呼ぶわけです。
「ソーシャルイベント」を開催する流れとしては、まずSNS上に次のような情報を載せます。
- 開催日時
- 開催場所
- 開催内容
- 参加人数
- 参加料金
そして、実際に予定した場所に人を集めて、参加者のためにイベントを開催するということです。
「ソーシャルイベント」は、イベントの場所や内容、参加人数などに関して特に制限はありません。主催者側がある程度自由に設定することができます。
したがって、ウェブ上で告知されて開催されたものであれば、それはすべて「ソーシャルイベント」ということになります。
ソーシャルイベントの事例
「ソーシャルイベント」は「イベント」とあるので、音楽フェスのような大規模のようなものを想像しがちです。しかし、実際に開催されているのは必ずしもそのような規模の大きなものとは限りません。
例えば、特定のアニメファンを対象に、その作品のモデルとなった地を訪問するようなイベントがあります。いわゆる、「聖地巡礼イベント」と呼ばれるものです。
こうしたイベントでは、あらかじめネット上で開催を告知し、同じ趣味を持った限られたメンバーのみで様々な地域を巡っていきます。そのため、規模は小さいかもしれませんが、「ソーシャルイベント」と言えるのです。
また、「セミナーや講演会などの催し物」もウェブ上で告知、開催されたものであれば「ソーシャルイベント」と呼びます。
世の中には、起業や投資のセミナー、パソコンのセミナーなど数多くのセミナーがあります。これらのイベントを開催するために、SNS上で参加者を募り、内容を告知しているというケースも珍しくありません。
実際の会場では、そこまで大人数が入るような規模ではなく、50人~100人程度の少人数でセミナーを開くという場合も多いです。
その他には、「オンライン上で開催されるイベント」なども「ソーシャルイベント」に含まれます。これはつまり、「オンライン上で完結するイベント」ということです。
場合によっては、特定の場所に行ったり実際の会場を予約するというわけではなく、オンライン上だけですべてが完結するイベントもあります。例えば、YouTubeでの同時生放送やLINEのグループ通話機能などといったものです。
これらの機能を使えば、複数人が同時に会話をすることができ、特定の趣味を持った仲間同士でイベントを行うこともできます。また、共通の趣味の話をしたり、皆で遊べるゲームなどを開催したりすることもできます。
このような催し物も、広い意味では「ソーシャルイベント」に含まれるということです。
ソーシャルイベントのメリット
「ソーシャルイベント」のメリットは、主に次の3つが挙げられます。
①「コストの削減」②「時間の効率化」③「情報の拡散」
1つ目は、「コストを削減できる」という点です。
通常のイベントの場合、宣伝や告知をするとなるとチラシの作成費用、印刷費用、人件費など様々なコストがかかります。しかし、ネット上で宣伝・告知をする場合はほとんどコストがかかりません。
せいぜいかかるといっても、ブログのサーバー代やドメイン代程度です。twitterやFacebookに関しては、無料で宣伝することすら可能です。
2つ目は、「時間を効率化できる」という点です。
ネット上でイベントを宣伝する場合は、紙の媒体と異なり、パソコンやスマホに文章を打ち込むだけで可能です。画像に関しても事前に用意したものをアップロードすれば問題ありません。
仮にリアルのイベントで宣伝するとなると、チラシを作成して印刷する時間、実際に配ったり郵送したりする時間といった様々な手間がかかることになります。そのため、通常のイベントよりもはるかに時間的な効率が良いのです。
3つ目は、「情報を拡散できる」という点です。
ソーシャルイベントはネット上で告知するため、情報が拡散しやすいです。
例えば、Webページであれば誰でも気軽に他人へ紹介できますし、Xであればリツイート機能といったものがあります。特にSNSは気軽に他人と情報を共有できるため、一つの発信で情報が多方面に広がりやすいという特徴を持っています。
一方で、紙媒体のチラシであれば、まずチラシの印刷部数が限られています。そして、たとえ多くのチラシを配布しようとしても配る枚数や配る範囲には限度があります。リアルのイベントは、どうしても情報の拡散性といったものに限度があるのです。
極端な話、日本全国そして世界中に情報を拡散できるのが「ソーシャルイベント」の強みでもあるのです。
ソーシャルイベントの英語訳
「ソーシャルイベント」は、英語だと「social event」と言います。
「social」は「社会の・社会的な・社交的な・打ち解けた」などの意味があります。そして、「event」は「出来事・行事・事件」などの意味です。
よって、「social event」を直訳すると「社交行事」となります。つまり、社会的な交流を目的として行われるのが「ソーシャルイベント」ということです。
この時の交流というのは、主催者と参加者による交流、参加者同士の交流など様々なパターンが考えられます。いずれにしろ、ただの行事ではなくお互いが社会の中で交流するイベントが、英語としての「ソーシャルイベント」の意味になります。
ソーシャルイベントの例文
最後に、「ソーシャルイベント」の使い方を例文で紹介しておきます。
- アニメファンを集めたソーシャルイベントに行ってきました。
- 東京で開催されたソーシャルイベントは、1000人も人が集まった。
- 今回の株式投資セミナーは、ソーシャルイベントにより開催します。
- ソーシャルイベントの一環として、ディナーパーティーを開く予定です。
- オンライン上で行うソーシャルイベントなので、持ち物は必要ありません。
- あるゲームサイトでは、今月中にソーシャルイベントが開かれるようだ。
「ソーシャルイベント」は、例文のように様々な対象に対して使うことができます。
基本的に、SNSをきっかけに開催されるものであればどんな内容・規模であろうと「ソーシャルイベント」に含まれます。
その他、用例としては少ないですが、ゲームサイトで行われる「ゲームイベント」を指して「ソーシャルイベント」と呼ぶこともあります。
ゲームでのイベントでは、他のユーザーと一緒にプレイしたり情報を交換したりして、社会的な繋がりを得ることができます。そのため、「社会的な交流」という意味で「ソーシャルイベント」の一部に含まれるということです。
まとめ
以上、本記事のまとめです。
「ソーシャルイベント」=ウェブサイトやSNSを通じて開かれるイベント。
「事例」=「聖地巡礼イベント・セミナー・講演会・オンラインイベント」など。
「メリット」=①「コストの削減」②「時間の効率化」③「情報の拡散」
「英語訳」=「social event」(社交行事・社会的な行事)
「ソーシャルイベント」は、比較的最近になってから登場した言葉なので、初めて目にしたと言う人も少なくありません。しかし、今後ネットはさらに発達していくと予想されますので、今よりも一般化された言葉になる可能性は高いと言えるでしょう。