第九段落の言葉一覧

 

二三日の間は大臣をも~

【おはさん】⇒おありになるだろう。

【あへて】⇒進んで。

【使ひして】⇒使者をたてて。

【めでたく】⇒立派で。すごくて。

【わが測り知る所ならね】⇒私では測り知ることができないが。

【滞留(たいりゅう)】⇒旅先でしばらくとどまっていること。滞在。

【さることなし】⇒そのようなことはない。

【落ち居たり】⇒安心した。

【気色(けしき)】⇒様子。顔色。

【辞む(いなむ)】⇒断わる。

【あなや】⇒ああ。驚いたときに発する語。

【若しこの手にしも縋(すが)らずば】もしこの手にすがらなければ。

【挽(ひ)きかへさん道】⇒取り返す道。

【広漠(こうばく) 】⇒広々として果てしないさま。

【念(ねん)】⇒思い。気持ち。

【心頭を衝(つ)いて】⇒心を突き上げて。

【特操(とくそう)】⇒自分の信じる考えを守り通す気持ち。

【承はり侍り(うけたまはりはべり)】⇒承知いたしました。

【黒がねの額(くろがねのぬか)】⇒鉄面皮。あつかましいこと。

【何とか言はん】⇒何と言ったらいいのだろう。

【錯乱(さくらん)】⇒感情や思考が混乱すること。

【叱(しか)せられ】⇒叱られ。

【榻(こしかけ)】⇒長椅子。ベンチ。

【灼く(やく)】⇒焼く。焼けつく。

【椎(つち)】⇒物をたたく工具。ハンマー。

【榻背(とうはい)】⇒背もたれ。

【もたす】⇒寄りかからせる。

【劇しき(はげしき)】⇒激しい。

【骨に徹す(ほねにてっす)】⇒骨身に染みる。

【庇(ひさし)】⇒帽子の額の上に突き出た部分。

【モハビット】⇒ベルリン西北の地名。

【カルル街】⇒ベルリン市内の街路。

【鉄道馬車(てつどうばしゃ)】⇒鉄の軌道上を走る馬車。

【ブランデンブルゲル門】⇒「ブランデンブルク門」と同じ。ドイツ・ベルリンのシンボルとされている門で、門の上に勝利の女神像を頂く。

【瓦斯燈(ガスとう)】⇒ガス灯。

【半夜(はんや)】⇒真夜中。夜半。

【酒家(しゅか)】⇒酒場。酒を売る店。

【賑はしかりしならめど】⇒賑やかだったのだろうが。

【ふつに】⇒まったく。全然。

【脳中(のうちゅう)】⇒頭の中。

【覚しい(おぼしい)】⇒~と思われる。~のように見える。

【炯然(けいぜん)】⇒光り輝くさま。明るいさま。

【鷺(さぎ)のごとき】⇒白鷺の羽のような(真っ白な)。

【身の節の(みのふしの)】⇒身体の節々の。

【いかにかしたまひし】⇒どうなさったのですか。

【うべなりけり】⇒もっともなことだ。

【蒼然(そうぜん)】⇒青々としている様子。真っ青な様子。

【蓬(おど)ろと】⇒ばさばさに。

【処々(ところどころ)】⇒あちらこちら。

【をののかれて】⇒震えて。

【立つに堪へねば】⇒立つことができないので。

第十段落の言葉一覧

 

人事を知る程になりしは~

【人事を知る(じんじをしる)】⇒意識を取り戻す。

【譫語(うわこと)】⇒うわごと。筋道の立たない言葉。

【慇に(ねんごろに)】⇒熱心に。心を込めて。

【顛末(てんまつ)】⇒一部始終。

【審(つば)らに】⇒くわしく。

【病牀(びょうしょう)】⇒病人の寝る床。

【侍(じ)する】⇒そばに仕える。付き添う。

【いたく】⇒ひどく。たいへん。

【頬(ほ)は落ちたり】⇒頬はこけ落ちていた。

【窮(きゅう)せざりし】⇒困らなかった。

【聞こえあげし】⇒申し上げた。

【一諾(いちだく)】⇒同意すること。

【さながら】⇒まるで。

【豊太郎ぬし】⇒豊太郎さん。豊太郎様。

【かくまでに】⇒これほどまでに。

【醒(さ)めしときは】⇒目覚めた時には。

【罵る(ののしる)】⇒わめき立てる。大声で言い騒ぐ。

【なげうちしが】⇒投げ捨てたが。

【探り見る】⇒手で探って見る。

【廃(はい)して】⇒壊れて。

【痴(ち)】⇒愚か。

【過劇(かげき)】⇒激しい。

【心労(しんろう)】⇒精神的な疲れ。気苦労。

【パラノイア】⇒偏執病。妄想症。不安や恐怖の影響を強く受け、他人が常に自分を批判しているという妄想を抱く。妄想性パーソナリティ障害の一種。

【治癒(ちゆ)】⇒病気が治ること。

【ダルドルフ】⇒ベルリン北郊の町。

【癲狂院(てんきょういん)】⇒精神病院。

【聴かず】⇒聞き入れない。言うことを聞かない。

【欷歔(ききょ)】⇒すすり泣くこと。むせび泣き。

【離れねど】⇒離れないけれども。

【これさへ】⇒これとても。

【癒えぬ】⇒治った。

【千行の涙(ちすぢのなみだ)】⇒とめどなく流れ落ちる涙。

【議(はか)りて】⇒相談して。

【胎内(たいない)】⇒妊娠した母親の子宮の中。

【また得がたかるべし】⇒また得ることが難しいだろう。

【脳裡(のうり)】⇒脳裏。頭の中。

【残れりけり】⇒残っていることである。「けり」は詠嘆の意。

まとめ

 

以上、本記事では『舞姫』に出てくる言葉をノート代わりにしてまとめました。ぜひ一つ一つの言葉の意味を理解して頂ければと思います。なお、本文のあらすじやテスト対策については以下の記事で解説しています。