『ロゴスと言葉』は、高校現代文の教科書に載せられている評論文です。そのため、学校の授業などにおいても学びます。
ただ、本文中には意味の分かりにくい言葉も多く出てきます。そこで今回は、『ロゴスと言葉』の重要語句や漢字の読み方などを簡単にまとめました。
第一段落の語句・漢字一覧
【所収(しょしゅう)】⇒おさめられること。その書物に収められていること。
【論理学(ろんりがく)】⇒正しい思考過程を経て真の認識を得るために、思考の形式や法則を研究する学問。
【標題(ひょうだい)】⇒講演・演劇・芸術作品などの題。表題。
【ロゴス】⇒言葉。意味。論理。
【省察(せいさつ)】⇒自分の生活や行為を省みて、考えめぐらすこと。しょうさつ。
【本質(ほんしつ)】⇒物事の根本的な性質・要素。
【きわめて】⇒この上なく。
【形而上学的(けいじじょうがくてき)】⇒形而上学のような。形而上学における。形而上学風の。「形而上学」とは、目に見えない本質を追究する学問のこと。
【概念(がいねん)】⇒同類のものの中から共通なものを抽出することで捉えらえる一般的な意味内容。
【語源(ごげん)】⇒個々の単語の本来の意味や形。また、個々の単語の成立の起源や由来。
【遡って(さかのぼって)】⇒たどりもどって。たちかえって。「遡る」とは「物事の過去や根本にたちかえる」という意味。
【尺度(しゃくど)】⇒ものさし。判断の基準となるもの。
【理法(りほう)】⇒道理にかなった正しい法則。「道理」とは「物事の正しい筋道」を表す。
【理性(りせい)】⇒道理によって物事を判断する心の働き。論理的に思考する能力。
【推定(すいてい)】⇒ここでは、ロゴスという言葉の複雑多様な意味に共通する基本的な意味を推測すること。
【乱雑な集積(らんざつなしゅうせき)】⇒関連性のない事柄をとり集めて目の前に置くこと。「乱雑」とは、入りまじっていて無秩序なこと。「集積」とは、集めて積み上げることを表す。
【多種多様な異物(たしゅたようないぶつ)】⇒たとえば、「犬」という語の中には柴犬もいればチワワもいればプードルもあるというように、個々の犬の視点からみればそれぞれ異物であるということ。
【カテゴリー】⇒範疇(はんちゅう)。同じ性質のものが属する部門。
【括る(くくる)】⇒まとめる。ひとまとまりにする。
【秩序化(ちつじょか)】⇒一定の秩序のもとに置くこと。「秩序」とは「整った状態・整然とまとまっている状態」という意味。
【統一(とういつ)】⇒ここでは、「一つにまとめること」の意。
【カタログ】⇒商品の型や性能、価格などによって整理分類してまとめた目録や案内書。
【思いをめぐらして】⇒(言葉を存在との関連について)あれこれと考えて。
【森羅万象(しんらばんしょう)】⇒宇宙に存在するあらゆるもの。
【カテゴリー化(かてごりーか)】⇒分類すること。
【象徴(しょうちょう)】⇒抽象的な概念を具体的なもので理解しやすく表現すること。シンボル。
【分節(ぶんせつ)】⇒全体をいくつかの区切りに分けること。
【ラベル】⇒ある考え方に基づいてそのように見なされた評価。レッテル。
第二段落の語句・漢字一覧
【まつわる】⇒関係する。関連する。「名称にまつわる」で、ここでは「名称に関連する。名称につきまとう。名称にゆかりがある」などの意味。
【全能(ぜんのう)】⇒あらゆることができること。
【民俗学者(みんぞくがくしゃ)】⇒民俗学を研究する学者。「民俗学」とは、民間伝承の調査を通して、一般庶民の生活や文化の歴史について研究する学問を表す。
【入団儀式(にゅうだんぎしき)】⇒団体に加わる際に、決められた作法によって行われる行事。
【打ち明ける(うちあける)】⇒隠さずに語る。
【褐色(かっしょく)】⇒黒みをおびた茶色。
【慣習(かんしゅう)】⇒ある社会で古くから受け継がれてきている生活上のならわし。しきたり。
【言霊思想(ことだましそう)】⇒言葉が呪力をもつと考えること。言霊とは、言葉に宿っていると信じられていた不思議な力を指す。
【神話的(しんわてき)】⇒神話のように非合理的なさま。
【非論理的(ひろんりてき)】⇒論理的でないさま。「論理的」とは「論理にかなっているさま。きちんと筋道を立てて考えるさま」という意味。
【観念(かんねん)】⇒思考の対象となる意識の内容。ある物事について意識した中に現われる内容。
【存在せしめる】⇒存在させる。「せしめる」は「させる」という使役の意味。
【メタ的レベル】⇒それよりも上の段階。「meta(メタ)」とは「一つ次元が上。超越」などの意味。
【クラス名(めい)】⇒階級的名前。
【なにものでもない】⇒そうである、ということを強調した表現。
【貼付(ちょうふ)】⇒はりつけること。慣用読みで「てんぷ」とも読む。
【もろもろ】⇒多くのもの。さまざまのもの。
【差異(さい)】⇒違い。差。
【差異化(さいか)】⇒ここでは、「言葉によって外界を認識すること」を表す。
【相互作用(そうごさよう)】⇒互いに働きかけ、影響を及ぼすこと。物と物、現象と現象などがお互いに作用し、影響を及ぼしあうこと。
第三段落の語句・漢字一覧
【披露(ひろう)】⇒広くたくさんの人に知らせたり、見せたりすること。
【習得(しゅうとく)】⇒習って覚えること。
【画定(かくてい)】⇒区切りを明確に定めること。
【本能的(ほんのうてき)】⇒生まれつきその性質をもっているさま。
【妙(みょう)】⇒不思議なこと。奇妙なこと。
【シミュラークル】⇒にせもの。まがいもの。ここでは、オリジナルが失われたコピーのことを指す。
第四段落の語句・漢字一覧
【エピソード】⇒ある人について、あまり知られていない興味ある話。逸話。
【飛躍(ひやく)】⇒順序や段階をふまずに、急にとびはなれたところに移ること。
【知覚(ちかく)】⇒感覚器官を通して外界の事物を知る働き。
【ゲシュタルト】⇒部分の寄せ集めではなく、それらの総和以上の体制化された構造のこと。形態。「ゲシュタルトとしての<モノ>」で、ここでは「言葉によって分節化される前のまとまりとしてのモノ」という意味。
【自存的な個(じそんてきなこ)】⇒それだけで存在する個。
まとめ
以上、本記事では『ロゴスと言葉』に出てくる語句を一覧にしてまとめました。ぜひノート代わりにして頂ければと思います。なお、本文の要約やあらすじ、テスト対策などについては下記の記事で解説しています。