この記事の読了時間: 422

観点 視点 違い 意味 使い分け

 

観点」と「視点

どちらも、
ある立場から意見を述べるような場合
に使う印象ですね。

普段からよく使うので、なじみが深いと思います。

ところが、
「この2つの使い分けに迷う」
という人が多いようです。

 

そこで今回は、
「観点」と「視点」の違い・使い分け
を詳しく解説していきたいと思います。

さっそく、確認していきましょう。

スポンサーリンク

観点・視点の意味

 

まずは、
基本的な意味です。

「観点」と「視点」
の意味を調べると、
次のように書かれています。

【観点(かんてん)】

物事を考察・判断するときの立場。見地(けんち)。

出典:三省堂 大辞林

【視点(してん)】

物事を観察する立場。観点。

遠近法で、投射線(視線)が集まる画面の特定の一点(目の位置)。

出典:三省堂 大辞林

「観点」と「視点」は、辞書では
同じような意味としてのっています。

この2語について、国語辞典などで
明確な違いに触れるものは少ないです。

 

どちらも
物を見たり考えたりする時の立場
という意味は共通していますね。

 

一般的には、次の語が
後ろにつくこと多いようです。

  • 「〇〇から
  • 「〇〇に立つ
  • 「〇〇がない」
  • 「〇〇を変える」
  • 「〇〇を示す」

この中でも、
「〇〇から」「〇〇に立つ」の2つが多い
と考えて下さい。

 

また、ごく一部の辞書では
視点」=「視線の注がれるところ」
という意味を補足しているものもあります。

いずれにせよ、
物事を考察したり判断したりする時に
「観点」や「視点」を使うわけですね。

 

では、大まかな意味が分かった所で
両者の使い分けを詳しく見ていきましょう。

スポンサーリンク

観点と視点の違い・使い分け

観点 視点 違い

 

結論から言うと、

「次の3つで両者を使い分ける」

と考えて下さい。

 

思想や世界観など抽象的な見方⇒「観点」を使う。

叙述・描写・撮影などの芸術作品⇒「視点」を使う。

基準となる位置が移動する場合⇒「視点」を使う。

 

まず、分かりやすいように
両者の使い方を見ておきましょう。

 

【観点の使い方】

  • 教育的観点から説明する
  • 国際的な観点に立つ
  • 環境保護の観点に立つ

 

【視点の使い方】

  • 若者の視点から描いた絵
  • 大人の視点から記録する
  • 視点を変える必要がある

 

「観点」は、
抽象的な見方をする場合に使います。

「抽象的」の意味は、
以下の記事を参照してください。

>>抽象的とは?意味をわかりやすく解説

 

簡単に言うと、
「具体的な形がないもの」に対しては
「観点」を使うわけですね。

 

逆に、「視点」の方は
叙述や描写・撮影などの芸術作品に対して使います。

例えば、
「絵・写真・景色」といったものです。

また、「視点を変える」「視点を据える」など
元の位置が移動するような場合も「視点」を使うと考えて下さい。

 

では、なぜこのような使い分けに
なるのか気になる所ですよね。

 

まず、両者の由来を確認しておくと

「観点」は
point of view」の訳語として
明治初期に作られたと言われています。

「view」には、
「見方・考え方」などの意味があります。

ここから、
「観点」は「物事を広く考察する見方
として使われるようになったわけです。

 

一方で、「視点」の方は
point of regard」の訳語として作られました。

元々は、
絵画の遠近法にて地平線上の一点を指すこと
この言葉の由来と言われています。

 

「regard」は、
「じっと見る・注視する」
などの意味が基本です。

ここから、
「視点」は「物事を注視する見方」
として使われるようになったわけです。

 

整理すると、

観点」=物事を考察する立場。

視点」=物事を注視する立場。

となります。

 

つまり、
観点」は「考え方」を指すのに対し、
視点」は「見方」を指すということですね。

位置が移動する時に「視点」を使うのも、
美術用語の名残りがあるからだと言えます。

スポンサーリンク

使い方・例文

 

では、両者の使い方を
改めて確認しておきましょう。

 

【観点の使い方】

    1. 軍事的な観点から考えると、武器は必需品と言えるだろう。
    2. プロと素人では、そもそもの観点が違うので話にならない。
    3. 教育的な観点から、義務教育の必要性を議論しよう。
    4. 専門家の観点から言えば、増税すべきではありません。
    5. 民主主義の観点に立って、政治を語ってください。

 

【視点の使い方】

  1. この小説は、若者の視点から描かれた作品である。
  2. 少女二人の視点から、次々と真相が語られていく。
  3. 子供たちの成長を、親の視点で記録しています。
  4. 視点を変えて、少子化問題について考えていきましょう。
  5. 数学の問題は、視点を変えて解く必要があるだろう。

まとめ

 

いかがでしたか? 

 

内容を簡単にまとめると

観点」=物事を考察する立場。(考え方)

視点」=物事を注視する立場。(見方)

【観点】思想や世界観など抽象的な対象に使う。

【視点】叙述・描写・撮影など芸術作品に使う。また、位置が移動する場合も使う。

ということでした。

 

ポイントは、
「漢字の成り立ち」にあると言えるでしょう。

どちらも、
「物を見たり考えたりする時の立場」
という意味は含んでいます。

しかし、
「視点」の方は元々美術の用語として生まれました。

そのため、
芸術品などの創作活動について
使うことが多いわけですね。

スポンサーリンク