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附属 付属 違い 使い分け  意味

 

今回は、
附属」と「付属」の違いを
解説していきたいと思います。

「ふぞく」という言葉は2つの漢字が使われていますね。

附属中学校」「大学に付属する」

上記の「ふぞく」は、
一体どのように使い分ければいいのでしょうか?

さっそく、確認していきましょう。

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附属・付属の意味

 

まず、「ふぞく」を辞書で引くと、
次のように書かれています。

【附属/付属(ふぞく)】

主になるものに付き従っていること。また、そのもの。

「付属学校」の略。

③(「付嘱」とも書く)仏語。師が弟子に教えを授け、さらに後世に伝えるよう託すること。付法。

出典:デジタル大辞泉(小学館)

附属/付属」とは、
付き従うこと。付き従うもの。」という意味です。

例えば、以下のような使い方をします。

  • ふぞくのパーツ
  • 機械のふぞく部品
  • 大学のふぞく病院

つまり、
何かにくっついているような状態を
「ふぞく」と言うわけですね。

 

一般的には、
ふぞく学校」という言葉を
多くの人が目にしているでしょう。

「ふぞく学校」とは、
「大学に付設された学校のこと」です。

主に大学側が、教育実習などを行うために設立されます。

附属と付属の違い・使い分け

附属 付属 違い

 

「附属/付属」の大まかな意味は理解できました。

では、実際の所この2つは
どう使い分けされているのでしょうか?

 

結論から言うと、

「本来は附属が正しいが、一般的には付属が使われている」

となります。

 

「どういうこと?」と思った人も多いでしょう。

順を追って説明していきます。

 

まず、「付属」と「附属」は、
本来は違う意味を持っています。

」という字は、
「給付」「交付」などがあるように、
わたす・あたえる」という意味があります。

一方で、「」という字は
「附表」などがあるように「つく・つける」という意味です。

つまり、漢字の元々の意味から考えれば、
「附属」の方が正しいのです。

 

では、なぜ「付属」の方が
一般的に使われているのでしょうか?

その理由は、戦後の漢字改革により、
簡易的な字である「」の方を積極的に使うことが決まったから
です。

 

具体的には、法令及び公用文
以下のようなルールが決まりました。

附属・寄附・附則・附帯・附置」の5つだけは
「附」を使い、これら以外は全て「付」を使う。

上記5つの中に、「附属」が入っていますね。

つまり、一般的には「附」という字は使わないが、
法令・公用文での「附属」は例外的に使うと決まったのです。

なので、現在ではほとんどの場面で
「付属」が使われているわけですね。

 

ちなみに、なぜ「附」という字が残されたかというと、
当時の国語審議会で日本国憲法に「」という字が
使われていることが判明したからです。

憲法というのは、その国の根幹を
担っていると言っても過言ではないほど大事なものです。

そのため、「附」という字は
特別に残すことになったのです。

 

現在でもその名残はあるため、
「ふぞく学校」などはどちらも使う場合があります。

昔からある学校などは、ほとんど「附属」ですが、
最近の学校は「付属」が多いです。

過去の歴史を知ると、
なぜ2つに別れているかが理解できたのではないでしょうか。

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新聞やニュースでの使い分け

附属 付属 新聞

 

新聞やテレビなどの報道機関では、
一般に付属」を使うことが多いです。

 

「報道機関」というのは、
漢字の混同を避ける傾向にあります。

そして、難しい漢字よりも
簡単で分かりやすい漢字を好みます。

したがって、
新聞やテレビなどでは原則として
付属」を使っているわけですね。

 

ただし、固有名詞の場合は話は別です。

例えば、
「〇〇附属中学校」などの名前は、
メディアでも「附属」を使っています。

これは、人の名前と
同じ扱いをしているからですね。

 

まとめると、

附属」=本来の意味としては正しい漢字。(法令・公用文限定)

付属」=報道機関を中心に一般的に使われる。(新聞・テレビなど)

ということになります。

 

日本語というのは、複雑ですね。

意味は異なっても、それが形になれば、
普通に使われるようになってしまうのです。

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使い方・例文

 

では最後に、それぞれの使い方を
実際の例文で確認しておきましょう。

 

【附属の使い方】

  1. 附属小学校へ入学することが決まった。
  2. 早稲田大学の附属高校の入試を受ける。
  3. 大学の附属病院で、親知らずの抜歯をしてもらった。
  4. 大学院に附属している研究室で、実験を行う。
  5. 附属建物の表記を見て、不動産の登記をチェックする。

 

【付属の使い方】

  1. 付属校に入学できたので、このまま大学へ進学できそうだ。
  2. iPhoneには、付属品としてイヤホンがついてくる。
  3. 新幹線の座席には、ひじ掛けが付属している。
  4. 文法の世界では、「付属語」の反対語を「自立語」と言う。
  5. 県内有数の付属中学校を卒業した人物として知られる。

 

補足すると、
不動産業界でよく使う「附属建物」については、
附属」の方を使います。

不動産というのは、民法・宅建業法など
法律によって成り立つ世界です。

先ほども説明したように、法令や公用文では、
例外的に「附属」を使います。

よって、この場合は、
「付属」の方ではなく「附属」を使うわけですね。

関連:>>敷設と布設の違いとは?意味や使い分けを解説

関連:>>編制と編成の違いとは?意味や使い分けを解説

まとめ

 

以上、今回の内容をまとめると、

本来は「附属」が正しい漢字だが、
報道機関を中心に「付属」が使われることが多い。

となります。

基本的には、どちらも使うことができます。

ただし、「〇〇小学校」「〇〇中学校」のような
固有名詞の場合は必ずそれに従うようにしましょう。

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国語力アップ.com管理人

大学卒業後、国語の講師・添削員として就職。その後、WEBライターとして独立し、現在は主に言葉の意味について記事を執筆中。 【保有資格】⇒漢字検定1級・英語検定準1級・日本語能力検定1級など。

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