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主客転倒 意味 使い方 例文 類語

 

結婚式や誕生日会、職場での会議など、
人が大勢集まる場には必ず主役と脇役がいます。

しかし、
そんな大事なイベントだからこそ
気を付けるべきことがあります。

それが、「主客転倒」という四字熟語なのです。

この記事では、
「主客転倒」の意味や使い方・類語などを詳しく解説しました。

さっそく、確認していきましょう。

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主客転倒の意味

 

まずは、基本的な意味です。

【主客転倒(しゅかくてんとう・しゅきゃくてんとう)】

物事の順序や立場などが逆転すること。

出典:三省堂 新明解四字熟語辞典

主客転倒」とは、
物事の順序や立場が逆転すること」を言います。

例えば、次のように使います。

結婚式の披露宴に行ったら、新婦よりも目立って派手な格好をしている参列者がいたよ。あれでは主客転倒だな。

結婚式のように主役がはっきりと決まっている場所で
目立った参列者がいたら、立場が真逆ですよね。

周りの人達からしたら、あきれて冷めてしまうでしょう。

このように、主客転倒とは、
その場の状況や立場をわきまえない人」に対して使う言葉だと考えてください。

多くの場合、ネガティブな意味で使います。

 

ちなみに、辞書の説明にもあるように、
「主客」は「しゅかく」と「しゅきゃく」の両方で読むことができます。

どちらで読んでも意味自体は同じですが、
どちらかというと「しゅかくてんとう」で読むことの方が多いです。

主客転倒の語源

 

次に、「主客転倒」の「語源」を確認しておきましょう。

まず、「」という字は「主役」「主体」などがあるように、
中心となる人、または上下関係では上の人」を指します。

そして、「」は反対に、
中心の周りにいる人、上下関係では下の人」などを指します。

それが「転倒」、すなわち「ひっくり返ってしまう」ということです。

 

つまり、「主客転倒」という言葉は、
中心人物と周辺人物の立場がひっくり返ること」あるいは
上の者と下の者がひっくり返ること」を意味するわけですね。

転じて、
「物事の順序や立場が逆転すること」を表すのです。

 

私たちの普段の生活でも、
この「主客」という言葉は使われています。

例を挙げると、飲食店やバーの
主人」と「お客さん」です。

両者の関係が入れ替わってしまえば、
とてもお店の経営などは成り立たないですよね。

「主客転倒」とは、
そのような正反対な立場にいる人間が
全く逆の関係になってしまうことを意味するのです。

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主客転倒の類語

主客転倒 類語

 

続いて、
「類語」を紹介していきます。

【本末転倒(ほんまつてんとう)】

物事で大切な部分とそうではない部分を取り違えること。

【冠履転倒(かんりてんとう)】

上下の順序が逆になっているさま。

以上の2つは、
同じ「転倒」という言葉が入った四字熟語です。

本来の関係がひっくり返ってしまうという意味ですね。

ただし、「本末転倒」は厳密に言うと
「主客転倒」とは異なる四字熟語
だと考えてください。

 

本末転倒は、大切な部分が他のものに取り違えられていることを表すのに対し、
主客転倒は、単に物事の順序や立場が逆転することを意味します。

要するに、
主客転倒には「大切な要素」が含まれるとは限らないのです。

 

また、「本末転倒」はネガティブな使い方をするのが原則ですが、
「主客転倒」は必ずしもネガティブな使い方をするとは限りません

詳しくは後述しますが、場合によっては
否定的な意味が含まれないこともあるのです。

 

続いて、ことわざの類語も紹介しておきます。

【石が流れて木の葉が沈む】

物事が道理と逆になることの例え。

川の流れを想像してみてください。
重たい石は流れるのに軽い木の葉が沈むなんておかしいですね。
筋が通っていない、理屈に合わない様子を表すことわざです。

【そうは問屋(とんや)が卸(おろ)さない】

そんなにうまくはいかないことの例え。

問屋というのはお店に商品をおろし売りする、
言うなれば「お店のお店」です。

お店側としてはなるべく安く品物を仕入れたいけども、
問屋側もあまり安い値段ではおろしてはくれない。

そんな様子を表したことわざです。

以上、4つを紹介しましたが、
類語は大きく2つの意味に分けられます。

1つは「順序がひっくり返ること」

もう1つは「道理に合わないこと」です。

「主客転倒」はその2つの意味を合わせて
「順序がひっくり返り、筋が通らない」という意味になりますね。

主客転倒の英語

 

続いて、「英語訳」です。

「主客転倒」は
「英語」だと次の2つの言い方があります。

 

reversing the order of importance (優先順位が逆になる)」

mistaking the means for the end (最後の手段を間違える)」

 

カードゲームで順番が変わることを「リバース」と言ったりしますが、
「reversing」はその「リバース」です。

すなわち、順序が変わるということですね。

 

2つ目の英語は「mistaking」=「失敗・ミス」という表現がされていますが、
こちらは1つ目よりもネガティブな意味が強調されています。

大事な順番が変わってしまうことを表した表現です。

 

例文だと、それぞれ以下のような言い方になるでしょう。

It is reversing the order of importance.(それは主客転倒だね。)

She is mistaking the means for the end.(彼女のやり方は主客転倒だよ。)

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主客転倒の使い方・例文

 

では、最後に「主客転倒」の使い方を
例文でおさらいしておきます。

 

  1. いつの間にあいつは主客転倒してしまったのだろう。情けない。
  2. 彼の主客転倒な振る舞いは見苦しい。社会経験が少ないのだろうな。
  3. 主客転倒にならないように、今度のパーティーではちゃんと聞き役に回ってね。
  4. 今度の友人の誕生日会で得意の手品を披露したい。でも、主客転倒にならないか心配だ。
  5. あそこのレストランは味が良いが、主人が喋ってばかりで料理を味わえなかった。主客転倒だよ。
  6. 子供が一生懸命発言しているのに後ろから合いの手を入れるなんて・・・。あの親は主客転倒だね。

 

「主客転倒」は、すでに述べた通り、
否定的な意味で使うことが多いです。

相手に対して、呆れた感情を抱いたり、
情けないと感じたりしたときに使います。

また、場合によっては3や4のように、
立場が逆転しないようにする」という予防策的な意味で使うこともあります。

この場合は、まだ立場が逆転していないので、
必ずしもネガティブな要素が含まれるとは限りません。

ただし、この使い方をすることはまれですので、
基本は否定的な使い方をすると考えて下さい。

 

いずれにせよ、
物事の本来の立場が逆転することは望ましいことではありません。

見ている人からすると、当然不快な感情になるでしょう。

したがって、もしもこの四字熟語を使っている人がいたら、
「嫌な感情を間接的に表しているのだな?」と理解するようにしましょう。

関連:>>ミイラ取りがミイラになるとは?意味や語源・使い方を解説

まとめ

 

いかがでしたか?

 

内容を簡単にまとめると

主客転倒」=物事の順序や立場が逆転すること。

語源」=「主(中心人物)と客(周辺人物)の立場がひっくり返ること」から。

類語」=「本末転倒・冠履転倒・石が流れて木の葉が沈む・そうは問屋が卸さない」など。

英語」=「reversing the order of importance」「mistaking the means for the end」

ということでした。

 

日常生活で、「主客転倒」を感じることは意外とよくあります。

人とのやりとりの中で
立場が逆転しているような違和感を覚えたとき
ぜひこの四字熟語を思い浮かべてみてください。

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国語力アップ.com管理人

大学卒業後、国語の講師・添削員として就職。その後、WEBライターとして独立し、現在は主に言葉の意味について記事を執筆中。 【保有資格】⇒漢字検定1級・英語検定準1級・日本語能力検定1級など。

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