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百家争鳴 意味 使い方 語源・由来・類語

 

百家争鳴」という四字熟語があります。

「家」や「争」という漢字が入っているので、
もめ事のようなイメージを持つ人もいるかもしれません。

しかし、「百家争鳴」とは、
物事をより良くするために大切なことでもあるのです。

一体どんな意味なのでしょうか?

さっそく、確認していきましょう。

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百家争鳴の意味

 

まずは、
基本的な意味です。

【百家争鳴(ひゃっかそうめい)】

数多くの学者や知識人が、それぞれの思想や見解に基づき意見を戦わせ、大いに議論を繰り広げること。

出典:実用日本語表現辞典

百家争鳴」とは、
数多くの人たちが、自由に議論すること」を言います。

 

例えば、
以下のような使い方です。

現代のネット社会は様々なことを発信できるので、まさに百家争鳴ですね。

SNSやインターネットは、
今や老若男女問わず多くの人たちが利用しています。

自分の意見や考えを気軽に、
そして自由に発信することができて非常に便利ですよね。

学生や社会人、主婦やお年寄り、総理大臣までもが、
ネットで平等に発信する権利を持っています。

そのため、インターネットでは常に多くの意見があふれ、
色々な議論が交わされています。

 

このように、
「立場に関わらず自由に意見を交わし、活発に議論を戦わせること」
を「百家争鳴」と言うのです。

百家争鳴の語源・由来

 

次に、語源と由来について見ていきましょう。

 

百家争鳴」の由来は、
中国の春秋戦国時代にまでさかのぼります。

 

まず、「百家」ですが、これは「諸子百家」から来ています。

当時は多くの学者たちが
国同士の抗争による混乱を治めようと論争を繰り広げました。

その学者たちの総称を、「諸子百家」と言ったのです。

※「百家」とは、「多くの学者・専門家」という意味で、
実際に学者などが百人いるというわけではありません。

 

そして、「争鳴」ですが、
これは「活発に議論する」という意味です。

「(議論などで)争う」と「鳴く(主張する)」を合わせることにより、
「お互いが自由に議論する様子」を表しています。

 

つまり、この2つを合わせることにより

色々な立場の人たちが議論を繰り広げること

という意味になったわけですね。

 

そして、「百家争鳴」という言葉をさらに有名にさせたのが、
中国共産党のスローガンの1つ、「百花斉放百家争鳴」です。

「百花斉放百家争鳴(ひゃっかせいほうひゃっかそうめい)」とは、
1956年、中国共産党の創立メンバーの一人である毛沢東が唱えた政治運動のことです。

 

毛沢東と言えば、中国の政治家として有名ですが、
彼は中国共産党に対する批判を広く呼びかけました。

その時のスローガンの中に、「百家争鳴」が含まれていたのです。

ちなみに、「百花斉放」とは
「学問や芸術など色々な活動が、自由・活発に行われること」
を意味します。

こちらも、当時の中国ではよく使われていました。

このように、「百家争鳴」は、
「百花斉放」と共に使われるようになった結果、
四字熟語としても一般的になっていったわけですね。

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百家争鳴の類語

百家争鳴 類語

 

続いて、
「百家争鳴」の類語をご紹介します。

【議論百出(ぎろんひゃくしゅつ)】

様々な意見が出て、活発に議論すること。

「百出」は「数多く出ること」という意味で、

「百家」と同じく「百」は「数が多いこと」を表します。

【談論風発(だんろんふうはつ)】

話や議論を盛んに行うこと。

「談論」は「談話・議論」、

「風発」は「言葉が勢いよく盛んに出ること」という意味です。

【百花繚乱(ひゃっかりょうらん)】

様々な花が咲き乱れること。

「百花」は「色々な花」、「繚乱」は「咲き乱れる様子」なので、
「優れた人材や業績が数多く出ること」を表します。

【百花斉放(ひゃっかせいほう)】

学問や芸術などの活動や議論が、自由・活発に行われること。

「百花」は「色々な花」、「斉放」は「一斉に花が開くこと」です。

転じて、「色々な活動や議論が活発に行われること」という意味になります。

4つ類語を紹介しました。

共通しているのは、
議論が盛んである」ということです。

「百家」や「百花」など読み方や漢字が似ている類語が多いので、
意味を理解してきちんと区別しておきたいですね。

百家争鳴の英語

 

続いて、
「百家争鳴」の英語訳です。

 

a lively discussion(活発な議論)」

let a hundred schools of thought contend(百家争鳴)」

 

「school」には、
「(学問や芸術などの)流派・一門」という意味もあります。

また、「thought」は「思想・意見」、
「contend」は「戦う・論争する」という意味です。

整理すると、「多くの意見を戦わせる」となり、
「百家争鳴」を表すことができますね。

 

例文だと、前者の方が使いやすいです。

We had a lively discussion.(私たちは活発な議論をした。)

 

補足として、「百花斉放百家争鳴」の英語訳もご紹介しておきます。

Hundred Flowers Campaign(百花斉放百家争鳴)」

「campaign」には「(政治などの)運動」という意味があり、
「百花運動」のことを表しているのが分かります。

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百家争鳴の使い方・例文

 

最後に、「百家争鳴」の使い方を
例文で確認してみましょう。

 

  1. 今朝の会議はいつになく百家争鳴していたので、時間内に終わらなかった。
  2. 近所のスポーツバーからは、常にスポーツ好きの客たちが百家争鳴する声が聞こえる。
  3. 進行役のいない話し合いは、発言が飛び交い、まさに百家争鳴状態だった。
  4. ニュース番組では、事件について専門家たちが百家争鳴している。
  5. 百家争鳴することは大事だが、感情的になりすぎないよう注意しなくてはいけない。
  6. イベントの開催に向けて、チームで百家争鳴を繰り返した。

 

「百家争鳴」は、
「学者や専門家が難しい問題について議論する」
というイメージを持つかもしれません。

しかし、どんな話題だろうと議論しているのが誰であろうと、
自由で活発な論争ならばそれは「百家争鳴」ということになります。

 

例えば、家族会議。

今度の休みにどこに出かけるか家族みんなで話し合うとしましょう。

お父さんは映画、お母さんはショッピング、
子供たちは遊園地、おばあちゃんは温泉など家族の希望は様々です。

家族それぞれがあれやこれやと意見を言い合う様子は
まさに「百家争鳴」だと言えます。

このように、
「百家争鳴」は、決して堅苦しいだけの言葉ではなく、
使える場面は身近にあるとても便利な四字熟語なのです。

関連:>>審議と協議の違いとは?討議の意味も解説

まとめ

 

いかがでしたか?

 

今回の記事をまとめると、

百家争鳴」=色々な人たちが、自由・活発に議論すること。

語源・由来」=国々の抗争を治めようと、数多くの学者たちが議論したことから。

類語」=「議論百出・談論風発・百花繚乱・百花斉放」など。

英語」=「a lively discussion」「let a hundred schools of thought contend」

ということでした。

 

自分の思想や意見を自由に言えるというのは、
当たり前のようでとても幸せなことです。

色々なことを「百家争鳴」しながら、より良い社会を目指したいですね。

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