この記事の読了目安: 658

包括的とは 意味 簡単に 使い方 例文 類義語 対義語

 

新聞やテレビなどで、
包括的」という言葉をよく聞きますよね。

包括的な交渉をする」「包括的な条約を結ぶ」

最近では、ビジネスの場でも用いられているようです。

ただ、「包括的」という言葉は
総合的」「全体的」など似たような言葉と混同しがちです。

そこで今回はこの「包括的」について、
意味や使い方・類語などを含め簡単にわかりやすく解説しました。

さっそく確認していきましょう。

スポンサーリンク

包括的の意味

 

まず、「包括的」の意味を調べると、
次のように書かれています。

【包括的(ほうかつてき)】

すべてをひっくるめているさま。総括的。

出典:デジタル大辞泉(小学館)

包括的」とは、
すべてをひっくるめているさま」という意味です。

 

まず、漢字の構成を確認しておくと

「包括」の「」は、
「包容」「包含」「小包」などがあるように
何かを包(つつ)む」という意味があります。

そして、「」は「概括」「一括」などがあるように
ひとまとめにする」という意味があります。

すなわち、「包括」という言葉は
何かを包んでひとまとめにすること」を意味するわけですね。

 

イメージとしては、
「ギョウザの皮」を想像すると分かりやすいでしょう。

ギョウザの皮は、
野菜や肉など色々な具材が入ったものをすべて包み込みます。

このように、
何かを包み込んで一つにまとめる様子
「包括的」と言うのです。

スポンサーリンク

包括的の使い方

包括的 使い方

 

では、「包括的」という言葉は、
実際にどのように使えばよいのでしょうか?

代表的な使い方を3つ挙げてみました。

包括的な評価

 

包括的な評価」とは、
全体を見る評価」だと考えればよいでしょう。

例えば、「山田君」という野球選手がいたとします。

「山田君」の特徴は、

  • 打撃は良い
  • 守備は普通
  • 足は速い
  • 肩はまずまず
  • メンタルに弱点あり

だったとします。

この時に、
「山田君の評価は、包括的に見れば良い」などと言うわけです。

つまり、
一つの要素を見るのではなく、あらゆる要素を見て評価すること」を「包括的な評価」と言うのです。

包括的な議論

 

包括的な議論」とは、
全ての内容や意見を含んだ議論」と考えると分かりやすいです。

例えば、「人口問題」について
各国の代表が意見を主張したとしましょう。

  • 「日本」⇒「少子化を改善させたい。」
  • 「中国」⇒「人口増加を抑えたい。」
  • 「アメリカ」⇒「人口を維持したい。」

 

3者ともそれぞれの意見を持っています。

そこで、世界各国で起こっている人口問題を
国連でまとめて議論することになりました。

このような時に、「各国の人口問題をまとめて話し合う」という意味で「人口問題を包括的に議論する」などと言うわけです。

つまり、「包括的な議論」とは、
様々な意見や考えをひっくるめて議論するということです。

包括的核実験禁止条約

 

包括的核実験禁止条約」は、
政治や経済のニュースでよく出てくる言葉です。

この場合の「包括的」とは、
あらゆる空間(陸・海・空)を含む
という意味だと考えてください。

 

「核実験」というのは、元々は
部分的な場所では許可されていました。

例えば、「地下核実験」と言って、
地表面化の下であれば核実験を行っても許されていたのです。

しかし、それでは不十分ということで
1996年に国連で採択が決定しました。

その採択が、
地球のあらゆる所で核実験を禁止する」というものです。

あらゆる場所をひっくるめて禁止するので、
「包括的核実験禁止条約」と言います。

スポンサーリンク

包括的の類義語・言い換え

包括的 類語 対義語

 

「包括的」の「類語」には、
以下のような言葉があります。

【総括的(そうかつてき)】全体を一つにまとめるさま。

【総合的(そうごうてき)】個々の物事を一つにまとめるさま。

【全体的(ぜんたいてき)】物事の全体をとらえるさま。

【全般的(ぜんぱんてき)】物事の全般に及ぶさま。

【一通り(ひととおり)】一応、全体に渡っていること。

【全(すべ)てにおいて】すべてをひっくるめているさま。

どれも似たような意味を持っていますが、
微妙に意味が異なります。

それぞれの違いを簡単に整理しておきましょう。

包括的と総括的の違い

 

包括的」と「総括的」は、
辞書によっては同じように記述されているので、
「同義語」と考えている人も多いかもしれません。

しかし、厳密に言うとこの2つは微妙に意味が異なります。

 

総括」には全体を一つにまとめるという意味はありますが、
そこに「結論を出す」という意味まで含まれます。

すなわち、全体をひっくるめてなおかつ結論を出したり、
締めくくったりする言葉が「総括的」ということです。

例えば、「総括的な議論を進める」であれば、
「議論を全体的に進めた結果、結論を出す」という意味まで含まれるのです。

「包括的」の方は、このように
締めくくるという意味までは含まれていません。

包括的と総合的の違い

 

総合的」と「包括的」も微妙に意味が異なります。

「総合的」の場合は、
全く別々の要素を一つにまとめるような時に使います。

例えば、スポーツや音楽、勉学、料理など
全く別ジャンルのものを一つにするような時に「総合的」を使うのです。

対して、「包括」の方は、
「別々」という条件までは指定されません。

「包括」は場合によっては
似たような要素をまとめる時にも使うのです。

先ほど紹介した「包括的核実験禁止条約」などがこれに当てはまります。

陸・海・空という場所は異なりますが、
同じ核実験という要素を一つに含めているので、
「総合的」ではなく「包括的」を使うのです。

全体的・全般的との違い

 

全体的」や「全般的」は、
物事の全体をとらえる様子を表す時に使います。

どちらの言葉も、
一つにまとめたり一つにひっくるめるという意味までは含まれていません

あくまで全体に及んでいるだけです。

ここが「包括的」との違いだと言えるでしょう。

 

また、「全体的」と「全般的」の違いですが、
「全般的」の方が広い範囲に及ぶイメージの言葉です。

「全体的」も物事の全体をとらえる様子を意味しますが、
こちらは「一つのブロック」として捉えるような時に使います。

「全般的」の方は、ブロックのような固定的なイメージではなく、
すべての範囲に及ぶようなイメージで考えて下さい。

包括的の対義語

 

一方で、「包括的」の「対義語」は
以下のような言葉が挙げられます。

【個別的(こべつてき)】全体の中の一つを捉えるさま。

【部分的(ぶぶんてき)】全体の中の部分を捉えるさま。

【限定的(げんていてき)】対象の範囲を狭めて限定するさま。

【集中的(しゅうちゅうてき)】対象の範囲を集中するさま。

【特定的(とくていてき)】⇒特にそれと定めて決めるさま。

いずれの言葉も、
全体ではなく、個々の要素に注目している点」が共通していますね。

 

その他では、「排他的」「局所的」なども
「反対語」と呼べるでしょう。

排他的(はいたてき)」とは、
自分や仲間以外の者をしりぞけること」という意味です。

全ての要素を包み込む「包括的」とは、正反対の言葉です。

また、「局所的(きょくしょてき)」とは、
全体の中の限られた部分」という意味です。

主に「局所的に雨が降る」などのように使います。

スポンサーリンク

包括的の例文

 

では最後に、「包括的」の使い方を
例文で確認しておきましょう。

 

  1. 理科は物理や化学・地学などを含んだ包括的な言葉だ。
  2. 一人一人に目線を傾けて、包括的な解決策を探っていきたい。
  3. 文化とは、人間が作り出した精神的なものを包括的に指す。
  4. アベノミクスは、政治・経済・成長を合わせた包括的な政策だ。
  5. 包括的な同意を行い、各国との調整を進めていくようにしてください。
  6. 包括的に説明すれば、相手も理解しやすくなるだろう。
  7. お互いの会社で、包括提携を結ぶことにした。

 

最後の「包括提携」とは、
部分的な提携ではなく、全体的に提携する」という意味です。

「提携(ていけい)」とは、簡単に言うと、
「会社間などで交わす約束事のこと」だと思ってください。

主に会社同士が協力して、
より良い商品やサービスを作る時に使われます。

関連:>>総括と統括の違いとは?意味や役職も解説

まとめ

 

以上、内容をまとめると、

包括的」=全てをひっくるめているさま。ひとまとめにしたさま。

使い方」=「包括的な評価」「包括的な議論」「包括的核実験禁止条約」など。

類義語」=「総括的・総合的・全体的・全般的・一通り・全てにおいて」

対義語」=「個別的・部分的・限定的・集中的・特定的」など。

ということでした。

 

「包括的」という言葉は、普段の生活でもよく使われています。

この記事をきっかけに、
ぜひ正しい意味を理解して頂ければと思います。

では今回は以上です。

スポンサーリンク

The following two tabs change content below.

国語力アップ.com管理人

大学卒業後、国語の講師・添削員として就職。その後、WEBライターとして独立し、現在は主に言葉の意味について記事を執筆中。 【保有資格】⇒漢字検定1級・英語検定準1級・日本語能力検定1級など。

最新記事 by 国語力アップ.com管理人 (全て見る)