普遍的 意味 わかりやすく 使い方 例 対義語

現代文の文章で、「普遍的」「普遍性」などの言葉を目にします。特に、前者の方は「普遍的な価値」という言い方でよく用いられています。

ただ、この言葉の意味を分かりにくいと感じる人は多いです。そこで今回はこの「普遍」について、具体例を交え簡単に分かりやすく解説しました。

後半では、類義語や対義語、英語訳なども解説していきます。

普遍の意味

 

最初に、「普遍」の意味を辞書で引いてみます。

【普遍(ふへん)】

全体に広く行き渡ること。例外なくすべてのものにあてはまること。

出典:デジタル大辞泉(小学館)

普遍」とは「全体に広く行き渡ること・例外なくすべてのものに当てはまること」という意味です。

言いかえれば、「①いつでも②どこでも③誰にでも④何にでも当てはまること」を表した言葉となります。

例えば、「太陽が東から昇り、西に沈む」という現象は、例外なくすべてに共通して当てはまります。

いつの時代もどこの国でも、どんな人種にとっても変わりません。このような現象を「普遍的な事実」と言うわけです。

自然現象などは、普遍的なものの代表例として挙げられるでしょう。

また、「人の死」なども「普遍的な現象」と言えます。すべての人間は生まれた後に必ず死にます。

今まで死ななかった人は、歴史上一人もいません。いつどこで誰が生まれようと、その人はいずれこの世からいなくなります。そのため、「人の死」は「普遍的」と言えるのです。

逆に、普遍的に見えても実はそうでないものもあります。身近な例で言うと、「都市のあり方」です。

私たちの生活は、道路やビル、電車などに囲まれていますが、これらの環境は世界共通のものではありません。アフリカなどの発展途上国では、まだまだ生活レベルが低い国が多いです。

また、そもそも現代社会の都市のあり方は、アメリカが20世紀最初に作ったモデルです。私たちが生活している都市は、わずか100年ほどの歴史しかありません。つまり、現代の都市は歴史的に見て、一時的に作られたものなのです。

こうして考えると、時代と共に移り変わってしまうものは普遍的とは言えないことが分かると思います。

普遍の対義語

 

「普遍」の対義語は、「特殊」と言います。意味は以下の通りです。

【特殊(とくしゅ)】

①性質・内容などが、他と著しく異なること。また、そのさま。特異。

限られた範囲のものにしかあてはまらないこと。

出典:デジタル大辞泉(小学館)

「特殊」の意味は2つありますが、一般的には②の意味として使われます。

つまり、「限られた範囲のものにしかあてはまらないこと」という意味です。

私たちが普段からイメージする「特殊」は①の意味です。しかし、「普遍」というのは「すべてのものに共通する」という意味です。

そのため、「範囲が限定的」という意味で、②の意味が使われているわけです。

「特殊」の分かりやすい具体例としては、「学校の校則」が挙げられるでしょう。

例えば、A高校の校則などはその高校にしか当てはまりません。違う地域のB高校になれば、違う校則に変わってしまいます。

また、その他のC高校やD高校などの校則もその学校独自のものです。決して他の学校と同じということはありません。

このように限られた範囲にしか当てはまらないことを「特殊」と言うのです。

普遍の類義語

 

「普遍」の「類義語」としては、「一般」が挙げられます。「一般」とは「広く全体に共通すること」という意味です。

「一般」も「普遍」と似たような使い方がされますが、厳密に言うと意味が異なります。

「普遍」は、すべての物事に共通して当てはまることでした。対して、「一般」はすべてではなく、広く物事に当てはまることを意味します。

つまり、「一般」の場合は例外も認めるということです。例文で比較すると、次のようになります。

  • 生き物が子孫を残そうとするのは、普遍的な本能だ。
  • 結婚して家庭を持ちたいと考えるのは、一般的なことだ。

前者の「子孫を残す」という本能は、すべての人に当てはまる普遍的なものです。

一方で、後者の「結婚して家庭を持ちたい」という考えはすべての人に当てはまるわけではありません。独身のままでいたいと考えたり、結婚しても子供を持ちたくないと考えたりする人もいます。

このように、広く物事には当てはまるものの、すべてではなく一定の割合でしか当てはまらないことを「一般的」というのです。

また、その他の「類義語」としては「世界的」なども挙げられます。

世界的」とは「広く世界全体に関係しているさま」という意味です。使い方としては、「世界的な不況」「世界的に活躍する」などのように用います。

この場合は、「いつ」や「誰」などの意味は含んでいないため、「一般的」と同じく、全くの同義語とは呼べません。

なお、「普遍的」と同じ読み方の言葉で「不変的(ふへんてき)」があります。「不変的」とは「いつまでも状態が変わらない様子」という意味です。

使い方としては、「不変的な関係」「不変的な原則」などが挙げられます。「普遍的」と「不変的」は意味の異なる言葉なので、注意してください。

普遍的の英語訳

 

「普遍的」は、英語だと「universal」と言います。

「universal」は、「宇宙」を意味する「universe」を形容詞にした形で、「宇宙的」と訳すこともできます。

主な使い方としては、以下の通りです。

universal value(普遍的な価値)」

universal truth(普遍的な真理)」

それぞれの例文は以下の通りです。

Gold has a universal value.(金には普遍的な価値がある。)

The fact that a human dies is a universal truth.(人類が死ぬのは普遍的な事実だ。)

その他、別の言い方だと「general(一般的な)」「worldwide(世界的な)」などもあります。

こちらは「普遍的」の直訳ではありませんが、広く一般に当てはまるような場合に使うことが可能です。

使い方・例文

普遍 使い方・例文

 

最後に、「普遍」の使い方を実際の例文で紹介しておきます。

  1. 人間にとって「健康」とは、普遍的なテーマである。
  2. 「重力」は、地球に限らず全宇宙に普遍的に存在する。
  3. このデザインには普遍的な美しさがあると言われている。
  4. 子孫繁栄のために子供を守ることは、生物の普遍的な本能だ。
  5. 食欲や睡眠欲などは、人にとって普遍的な欲求である。
  6. 貨幣には普遍的な価値があることが共通認識されている。
  7. 科学というものは、法則の普遍性について語ることができる。

 

上の例文はすべての対象に対して、共通して当てはまっています。例えば、「健康」というのはいつの時代も人々のテーマとして挙がっていました。また、食欲や睡眠欲がない人などは存在しません。

このように、「①いつ②どこで③誰にでも④何にでも」当てはまる場合に「普遍」を使うことになります。逆に言うと、4つのうち1つでも当てはまらなければ「普遍的」とは言えません。

例えば、現代なら当たり前でも100年前は違ければ普遍的とは言えません。また、アメリカなら当たり前でも他の国では違うのならば普遍的とは言えません。

さらに、フランス人なら当たり前でも中国人では違うのならば普遍的とは言えないことになります。

まとめ

 

以上、本記事のまとめです。

普遍的」=すべてのものに共通してあてはまる様子。

対義語」=「特殊」(限られた範囲のものにしかあてはまらないこと)

類義語」=「一般的」(広く全体に共通すること)

英語訳」=「universal」「general」「worldwide」

「普遍的」という言葉は、普段の文章でもよく出てきます。ぜひ正しい理解をして文章の読解やビジネスなどに役立ててみてください。