高校現代文の教科書で『スポーツとナショナリズム』という評論文があります。ただ、実際に本文を読むと意味の分かりにくい言葉が多く出てきます。
そこで本記事では、『スポーツとナショナリズム』に出てくる重要語句を段落ごとに簡単にまとめました。
第一段落の語句・漢字一覧
【共同体(きょうどうたい)】⇒共通の心性や生活機能、生活経済などを共有する集合体。地域社会。英語訳だとコミュニティー(community)。
【同一化(どういつか)】⇒その対象と自分が、同じ考え・感情・行動・属性を持つと同一視して依存すること。
【開催(かいさい)】⇒集会や催し物などを開き行うこと。
【理念(りねん)】⇒ある物事についての、こうあるべきだという根本の考え。
【ナショナリズム】⇒民族や国家の統一・発展・独立を進めることを強調する思想。「国家主義・民族主義・国民主義」などと訳される。
【無縁(むえん)】⇒関係のないこと。
【一喜一憂(いっきいちゆう)】⇒状況が変化するたびに、喜んだり心配したりすること。
【健闘(けんとう)】⇒困難に屈せず、がんばって闘うこと。
【サポーター】⇒ここでは、サッカーの特定チームを熱烈に応援する人たちのこと。
【連呼(れんこ)】⇒同じ言葉を何度も繰り返して大声で言うこと。
【多分に(たぶんに)】⇒かなりの程度であるさま。相当。
【様相(ようそう)】⇒物事のありさま。ようす。
【異様(いよう)】⇒ようすが普通でないさま。変わっているさま。
【なにがしか】⇒いくらか。
【強豪(きょうごう)】⇒強く手ごわい人。
【ナショナル】⇒国家の。国民の。
【矜持(きょうじ)】⇒誇り。自信。
【にわか】⇒突然。急な。
【密接(みっせつ)】⇒深い関係にあること。
【喚起(かんき)】⇒呼び起こすこと。呼び覚ますこと。
【メカニズム】⇒仕組み。
第二段落の語句・漢字一覧
【寛容(かんよう)】⇒心広く受け入れること。
【自民族中心主義(じみんぞくちゅうしんしゅぎ)】⇒自分の属する民族・人種を中心と考え、他民族・人種を排斥しようとする態度。エスノセントリズム。
【紛争(ふんそう)】⇒もつれて争うこと。もめごと。
【剝き出し(むきだし)】⇒あからさまであること。露骨。
【排他的(はいたてき)】⇒他の者を排斥するさま。「排斥」とは、受け入れられないとして、押しのけ、しりぞけること。
【事態(じたい)】⇒物事の状態、成り行き。「流血の事態」で、ここでは「武力を用いた戦争・紛争が勃発すること」を意味する。
【発露(はつろ)】⇒隠れていたものが、表に現われること。
【危惧(きぐ)】⇒心配し、恐れること。
【惨禍(さんか)】⇒むごい災難。いたましい災難。
【至極(しごく)】⇒きわめて。まったく。(その状態・程度が、これ以上はないというところまでいっているさま。)
【対照的(たいしょうてき)】⇒二つの事物の違いが、非常にきわだって認められるさま。
【発現(はつげん)】⇒現れ出ること。
【さしたる】⇒取り立てていうほどの。さほどの。(あとに打消しの語を伴って用いる)
【健全(けんぜん)】⇒考え方や行動が偏らず調和がとれていること。また、そのさま。
【称賛(しょうさん)】⇒ほめたたえること。
【素朴(そぼく)】⇒人の性質・言動などが、素直で飾り気がないこと。
【無邪気(むじゃき)】⇒素直で悪気がないこと。いつわりや作為がないこと。
【文明化(ぶんめいか)】⇒社会学者ノルベルト・エリアスによると、文明化とは、感情的高揚のままに身体的・物理的な暴力が振るわれるのを防ぐべく、社会・文化的な慣習を発達させるプロセスのこと。近代国家は、マナー、儀礼、しきたりという作法で、人々の行為や対人関係を「文平的」することを目指してきた。
【高揚(こうよう)】⇒神や気分などが高まること。
【慣習(かんしゅう)】⇒ある社会で古くから受け継がれてきている生活上のならわし。しきたり。
【野蛮(やばん)】⇒文化が開けていないこと。
【秩序(ちつじょ)】⇒社会や集団が望ましい状態を保つための決まり。
【奨励(しょうれい)】⇒ある事をするよう、すすめはげますこと。
【洗練(せんれん)】⇒優雅・高尚なものにすること。
【闘争(とうそう)】⇒相手に勝とうとして争うこと。たたかい争うこと。
【介する(かいする)】⇒両者の間に立てる。さしはさむ。中に立てる。
【産物(さんぶつ)】⇒あることが背景となってうみ出されたもの。
【発揮(はっき)】⇒もっている能力や特性などを十分に働かせること。
【形態(けいたい)】⇒ありさま。かたちに現れた姿。形式。
第三段落の語句・漢字一覧
【容認(ようにん)】⇒よいとして認め許すこと。
【楽観的(らっかんてき)】⇒深刻に悩んだりせず、物事をよい方に気楽に考えること。
【煽る(あおる)】⇒相手がある行動をするように仕向ける。たきつける。そそのかす。
【激化(げきか)】⇒以前よりもはげしくなること。
【正当化(せいとうか)】⇒正当であると(認められるように)すること。
【峻別(しゅんべつ)】⇒厳しくはっきりと区別すること。
【スローガン】⇒団体や運動の主義・主張を、簡潔に言い表した語句。標語。
【友好(ゆうこう)】⇒友達として仲のよいこと。多く、国家や団体などの組織間についていう。
【裏腹(うらはら)】⇒反対。正反対であること。
【軋轢(あつれき)】⇒仲が悪くなること。衝突。
【矛盾(むじゅん)】⇒二つの物事がくいちがっていて、つじつまが合わないこと。
【不可避(ふかひ)】⇒避けようがないこと。
【ナショナリズムの二重性(にじゅうせい)】⇒スポーツにおかえるナショナリズムの発現は、「文明化」のプロセスであると同時に、「野蛮化」に結びつく危うさと背中合わせであること。
【特性(とくせい)】⇒そのものだけが持つ性質。特有のすぐれた性質。
【仔細に(しさいに)】⇒くわしく。詳細に。
まとめ
以上、本記事では『スポーツとナショナリズム』に出てくる語句や漢字の読み方を簡単にまとめました。ぜひノート代わりにして頂ければと思います。なお、本文の要約やテスト解説などについては以下の記事に解説しています。
国語力アップ.com管理人
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