精励 意味 読み方 使い方 

「精励」は、主に「勉学に精励する」「精励賞」などのように用います。日常生活からビジネスまで幅広く使われている言葉です。

ただ、具体的にどう使えばよいのかという問題があります。そこで今回は、「精励」の意味や読み方、例文・類義語などを詳しく解説しました。

精励の読み方

 

まず、読み方ですが「精励」は「せいれい」と読みます。「しょうれい」とは読まないので注意してください。

「精励(せいれい)」⇒「」「精励(しょうれい)」⇒「

一応、「精」は「しょう」とも読むこともできますが、「精舎」「精進料理」など限定的な使い方しかしません。この場合は「せいれい」と読みます。

精励の意味

 

続いて、「精励」の意味です。

【精励(せいれい)】

勉学や仕事などに精を出してつとめ励むこと。

出典:デジタル大辞泉(小学館)

精励」とは「勉学や仕事などに対して、精を出してつとめ励むこと」を意味します。

つとめ励む」とは、簡単に言うと「精一杯努力すること」だと考えてください。

例えば、以下のような使い方です。

彼は学問に精励し続けた結果、見事東大に合格することができた。

この場合はつまり、「彼が学問に対して真剣に努力した」という意味です。

具体的に言うと、毎日10時間以上勉強したり、寝る間も惜しんで問題を解き続けたりといったことです。

このように、「何かに対して全力を注ぎ、必死で努力をすること」を「精励」と言うのです。

「精励」は、「神を集中してむ」と書きます。したがって、自分の気持ちやエネルギーを一極集中するような時にこの言葉を使うことになります。

ビジネスでの使い方

 

「精励」は、勉学や仕事に関する場面でよく使われます。特に、「仕事(ビジネス)」で使われることは多いです。

例えば、ビジネスでは次のような文例があります。

ご自愛専一にてご精励くださいますようお願い申し上げます。

「ご自愛専一」とは「自分の健康を第一にして」という意味です。

つまり上の例文では、「自分の健康を最優先にして、精一杯頑張ってください」と言っているわけです。

ビジネスでは、取引先へメールを送ることがよくあります。

その際に、通常は相手(特に目上の人)に対して「頑張ってください」などとは言いません。

例文のように、「ご精励ください」と言うことで、相手に「頑張ってほしい旨」を丁寧に伝えるのです。

続いて、以下もよくある文例です。

私も精励する所存にございます。

「所存」とは「考え」や「思い」を表す言葉です。

「所存」に「ございます」をつけることで、「自分はこういう考えでいます」ということを相手へ丁寧に伝えることができます。

例文だと、「自分は仕事に対して精一杯頑張っていくつもりでいます。」という旨を伝えていることになります。

以上、2つの代表的な使い方を紹介しました。基本的には、「頑張る」という意味を丁寧にそして厳かに伝える言い方が「精励」となります。

精励の類義語

精励 類義語 言い換え 同義語

続いて、「精励」の類義語を紹介します。

  • 「努力(どりょく)」
  • 「奮励(ふんれい)」
  • 「奮闘(ふんとう)」
  • 「尽力(じんりょく)」
  • 「勉励(べんれい)」
  • 「刻苦(こっく)」
  • 「邁進(まいしん)」
  • 「勤(いそ)しむ」
  • 「努(つと)める」
  • 「頑張(がんば)る」
  • 「精励恪勤(せいれいかっきん)」
  • 「刻苦精励(こっくせいれい)」
  • 「粒々辛苦(りゅうりゅうしんく)」
  • 「切磋琢磨(せっさたくま)」
  • 「手を尽くす」
  • 「力を尽くす」

「類義語」は多くありますが、中でも「奮励・尽力・勤しむ」はほぼ同じ意味の言葉です。したがって、この3つに関しては「精励」の「同義語」と言ってもいいでしょう。

「頑張る」や「努力」なども近い意味ですが、「必死で頑張ったり本気で努力したりする」といったニュアンスにした方がより近い意味になります。

他には、「四字熟語」だと「精励恪勤(せいれいかきん)」が挙げられます。

「精励恪勤」とは「力の限りを尽くして、学業や仕事に励むこと」という意味です。「恪勤」とは「まじめに一生懸命に努めること」を表します。

また、「慣用句」だと「力を尽くす」「手を尽くす」などもあります。この2つは勉学や仕事に限らず使うことのできる言葉です。

精励の英語訳

 

「精励」は、英語だと次の2つの言い方があります。

①「diligence

②「work hard

①の「diligence」は「勤勉」を表す単語です。一生懸命働いたり勉学に励んだりするときに使われます。

少々堅い表現なので、形式的な文書の中で用いられることが多いです。

また、②は直訳すると「懸命に働く」という意味です。こちらの方が簡易的なのでよく使われています。

例文だと、それぞれ以下のような言い方です。

I am going to endure hardship with diligence.(私は力を尽くして精励するつもりです。)

I will work hard.(私は一生懸命頑張るつもりです。)

精励の例文・使用例

 

最後に、「精励」の使い方を例文で確認しておきましょう。

  1. 今後も表彰されるように、引き続き精励します。
  2. 何卒、ご精励くださいますようお願い申し上げます。
  3. 転職先が決まった以上、私は精励する覚悟でいます。
  4. 御社のために、精励恪勤いたしますのでよろしくお願い致します。
  5. 営業成績がトップだったので、精励賞をもらうことができた。
  6. 社長から最近の仕事っぷりを感謝され、精励金が出た。
  7. 精励手当の支給条件をくわしく確認させてください。

 

「精励」は、基本的にビジネスで使われることが多い言葉だと言えます。

日常生活でも使えなくはないですが、普段の場合は「努力する」「頑張る」などを使った方が相手には伝わりやすいです。

なお、5.の「精励賞」とは「表彰状のようなもの」だと考えてください。

企業によっては、一年間の成績を評価して特別な賞や報酬を与えている場合があります。それが、「精励賞」や「精励金」と呼ばれるものです。

各企業によって呼び名は異なりますが、「会社のために一生懸命頑張った証」のことを一般に「精励賞」と言います。

まとめ

 

以上、本記事のまとめとなります。

精励(せいれい)」=勉学や仕事などに対して、精一杯の努力をすること。

ビジネスでの使い方」=相手へ「頑張ってください」と伝えたり、自分が「頑張ります」と伝えるとき。

類義語」=「奮励・尽力・勤しむ・努力・精励恪勤・力を尽くす」など。

英語訳」=「diligence」「work hard」

「精励」という言葉は、努力することを相手に対して丁寧に伝えることができます。この記事をきっかけに、ビジネスで積極的に使ってみてはどうでしょうか?