奮励努力 意味 使い方 例文 類義語 英語訳

「奮励努力」という四字熟語をご存知ですか?使い方としては「奮励努力せよ」「奮励努力してまいります」などのように用います。

座右の銘にしている人も多く、習字や書き初めなどでも書かれている言葉です。最近では受験やビジネスなどにおいても用いられているようです。

今回は、そんな「奮励努力」の意味や使い方、例文、類語などを解説しました。

奮励努力の意味・読み方

 

最初に、読み方と基本的な意味を紹介します。

【奮励努力(ふんれいどりょく)】

気力を奮い起こし、努めて励むこと。

出典:実用日本語表現辞典

奮励努力」は「ふんれいどりょく」と読みます。意味は「気力を奮い起こして、物事に励むこと」です。

例えば、あなたが受験生だとして今年一年は合格のために必死で勉強に取り組むと決めました。今まではサボりがちであった勉強に対して、気合を出して本気で取り組むような心構えです。

このような時に、「今年は奮励努力します」などと言うわけです。

あるいは勉学でなくても構いません。就活でどうしても入りたい会社があったなら、その会社に入るために本気で努力して取り組むことも「奮励努力」だと言えます。

つまり、「奮励努力」とは物事に対して気合を出して本気で挑む様子を表す四字熟語ということです。

私たちは人生の節目においてたびたび目標を設定します。

  • 大学受験で第一志望の大学に合格する。
  • 就活で希望の会社から内定をもらう。

そんな時に、「気持ちを込めて本気で取り組む」という意味で「奮励努力」を使うわけです。

奮励努力の語源・由来

 

奮励努力は「奮励」と「努力」の二つに分けることができる四字熟語です。

まず、「奮励」は「(ふる)い起こして励む」と書きます。「奮い起こす」とは「何かをしようと気合をみなぎらせること」、「励む」とは「熱心に取り組んだり懸命に物事を行うこと」という意味です。

すなわち、「奮励」とは「気合をみなぎらせて熱心に取り組むこと」を表す言葉となります。

一方で、「努力」とは「一生懸命取り組む」という意味です。目標に向かって力を尽くしたり必死で頑張ったりする行為を表します。

以上、両者を合わせることで、「奮励努力」=「気合をみなぎらせて、熱心・懸命に取り組む」という意味になるわけです。

なお、「励む」と「努力」はほぼ同じ意味です。よって、「奮励」と「努力」は共通の意味も含んでいることになります。

つまり、あえて似た意味を重ねることにより、「目的のために懸命に頑張る」という意味を強調している四字熟語ということになります。

奮励努力の類義語

奮励努力 類義語 言い換え 対義語

続いて、「奮励努力」の「類義語」を紹介します。

獅子奮迅(ししふんじん)】⇒猛烈な勢いで活動すること。「獅子」は「ライオン」、「奮迅」は「激しく奮い立つ様子」を表す。
精励恪勤(せいれいかっきん)】⇒熱心に仕事や学業に励むこと。「精励」は「力の限り努めること」、「恪勤」は「熱心に真面目に働くこと」を意味する。
努力奮励(どりょくふんれい)】⇒「奮励努力」とほぼ同じ意味。※前後を逆にした四字熟語。
奮闘努力(ふんとうどりょく)】⇒奮い立って、全力で物事を行うこと。「奮闘」は「気合を入れて戦うこと」を意味する。
勇往邁進(ゆうおうまいしん)】⇒目的や目標に向かって、ひたすら努力すること。「勇往」は「勇気を出して、行く」、「邁進」は「元気よく、前進する」という意味。

以上、五つの類語を紹介しました。いずれも、「熱心・努力・奮い立つ」といった意味が共通しています。

中でもより近い意味なのが「努力奮励」と「奮闘努力」の二つです。どちらも「奮励努力」とほぼ同じ意味なので、同義語と言っていいでしょう。

奮励努力の英語訳

 

「奮励努力」は、英語だと次のように言います。

make strenuous efforts

それぞれの語句を説明すると、「strenuous」は「熱心な・奮闘的な」、「make efforts」は「努力する」という意味です。

直訳すると、「熱心に努力する・奮闘的に努力する」といった意味になります。英語の場合はただ努力するのではなく、そこに「熱心」というニュアンスが加わると考えて下さい。

例文だと、次のような言い方です。

You must make strenuous efforts to pass the examination.(試験に合格するには奮励努力しなくてはならない。)

奮励努力の使い方・例文

 

最後に、奮励努力の使い方を例文で紹介しておきます。

  1. 東大に合格するには、誰しも奮励努力する必要がある。
  2. 奮励努力の精神で、御社の利益に貢献するつもりです。
  3. 彼の成功は今まで常に奮励努力してきたからこそである。
  4. 御社のために、これからもより奮励努力していく覚悟であります。
  5. 社員一同、これけらも奮励努力を怠らないようにしてください。
  6. 奮励努力して築き上げた結果、今の彼女の収入があると言える。

 

「奮励努力」は「努力」という言葉がある通り、目標に向かって頑張るような時に使う四字熟語です。したがって、基本的には学業やビジネスなど正式な目標・目的などに使うのが適切だと言えます。

逆に言えば、日常生活などのちょっとした目標・安易な目標などには使わない言葉ということです。例えば、「明日は早く起きようと、奮励努力します。」などの使い方は誤りです。この場合は、単に「がんばる・努力する」などと言います。

「奮励努力」は同じ「がんばる」という意味でも、このような日常的な場面ではあまり使われない四字熟語です。

まとめ

 

以上、本記事のまとめです。

奮励努力」=気力を奮い起こして、物事に励むこと。

語源・由来」=「気合をみなぎらせて、熱心・懸命に取り組むこと」から。

類義語」=「獅子奮迅・精励恪勤・努力奮励・奮闘努力・勇往邁進」

英語訳」=「make strenuous efforts」

長い人生一度は本気で物事に励むという機会があるかと思います。そんな時は奮励努力という四字熟語を使ってみてはいかがでしょうか?