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山月記 意味調べ 言葉 語句 漢字 読み方

 

『山月記』は中島敦の作品の中で非常に有名なものです。高校現代文の教科書にもたびたび取り上げられています。

この『山月記』ですが、作中の言葉は辞書に載っていないものも多く難しいものばかりです。そこで本記事では、『山月記』に出てくる重要語句を一覧にしてすべてまとめました。

第一段落の言葉一覧

 

【隴西(ろうさい)】⇒中国甘粛(かんしゅく)省蘭州の南東にある県。秦代に郡が置かれた。

【博学(はくがく)】⇒広く様々な学問に通じていること。

【才穎(さいえい)】⇒才知がすぐれていること。才能と知恵があること。

【天宝(てんぽう)】⇒唐の玄宗帝時代の後半に使用された元号。742年~756年。

【末年(まつねん)】⇒ある時代の終わりの頃。

【虎榜(こぼう)】⇒中国で、進士(しんし)の試験の合格者を発表する掲示板。

【連ねる(つらねる)】⇒その団体や集団の一員として加わる。

【江南尉(こうなんい)】⇒長江以南の地域を担当する役人の職務担当。

【補す(ほす)】⇒官職に任命する。

【性(せい)】⇒性格。

【狷介(けんかい)】⇒頑固で自分の考えがかたく、他人に心を開こうとしない性質。

【自ら恃む(みずからたのむ)】⇒自分の立場や能力などに自信を持つ。

【頗る厚く(すこぶるあつく)】⇒たいへん程度が強く。非常に甚だしく。

【賤吏(せんり)】⇒身分の低い役人。

【甘んずる(あまんずる)】⇒与えられた状況をそのまま受け入れる。

【潔しとしない(いさぎよしとしない)】⇒自らの信念に照らして、許すことができない。

【いくばくもなく】⇒やがて。まもなく。

【官を退く(かんをしりぞく)】⇒官職をやめる。官吏が職をやめる。

【故山(こざん)】⇒故郷。かつて住んだ土地。

【虢略(かくりゃく)】⇒中国の江南にある地名。李徴の住まいがあった土地。

【帰臥(きが)】⇒官職をやめて故郷に帰り、静かに生活すること。

【交わりを絶つ(まじわりをたつ)】⇒付き合いや交際を絶つ。

【ひたすら】⇒そのことだけに集中するさま。

【詩作(しさく)】⇒詩を作ること。

【ふける】⇒一つの物事に専念する。夢中になる。

【下吏(かり)】⇒身分の低い官吏。地位の低い役人。

【膝を屈する(ひざをくっする)】⇒頭を下げる。相手の下につく。

【俗悪(ぞくあく)】⇒下等で下品なこと。程度が低く、卑しいこと。

【大官(たいかん)】⇒身分の高い官吏。位の高い官職。

【詩家(しか)】⇒詩を作る人。詩人。

【遺す(のこす)】⇒後世に伝える。死後にとどめる。

【文名が揚がる(ぶんめいがあがる)】⇒詩人としての名が世に広まる。

【容易(ようい)】⇒苦心を必要としないこと。たやすいこと。

【日を逐う(ひをおう)】⇒日数が経つ。

【漸く(ようやく)】⇒次第に。だんだん。

【焦躁に駆られる(しょうそうにかられる)】⇒あせりがつのる。

【容貌(ようぼう)】⇒顔つき。顔の形。

【峭刻(しょうこく)】⇒厳しく険しいさま。

【骨秀でる(ほねひいでる)】⇒やせて骨が目立っている。

【眼光(がんこう)】⇒目の光。目の輝き。

【徒らに(いたずらに)】⇒むだに。何もせず。

【炯々として(けいけいとして)】⇒鋭く光るさま。

【進士(しんし)】⇒中国における科挙の試験科目の名称。

【登第(とうだい)】⇒試験に合格すること。※「第」は「官吏登用試験」を指す。

【豊頬(ほうきょう)】⇒ふっくらとした肉付きのよい頬(ほお)。

【面影(おもかげ)】⇒記憶により心に思い浮かべる顔・姿。

【貧窮に耐えず (ひんきゅうにたえず)】⇒貧しい生活に耐えられず。

【節を屈する(せつをくっする)】⇒自分の信念や信条を曲げて、断念する。

【赴く(おもむく)】⇒ある場所や方向に向かって行く。

【地方官吏(ちほうかんり)】⇒地方に派遣された役人。

【職を奉ずる(しょくをほうずる)】⇒職に就く。奉職する。「奉ずる」は「いただく」という意。

【己(おのれ)】⇒自分。自分自身。

【詩業(しぎょう)】⇒詩作上の業績。

【半ば(なかば)】⇒半分。

【曾て(かつて)】⇒以前。昔。

【同輩(どうはい)】⇒地位・年齢・身分などが同程度の人。等輩。

【高位(こうい)】⇒高い地位。

【鈍物(どんぶつ)】⇒頭の働きがにぶい人。

【歯牙(しが)にもかけない】⇒相手にしない。無視する。

【下命を拝する(かめいをはいする)】⇒上位の官職の命令を慎んで受ける。

【往年(おうねん)】⇒過ぎ去った年。昔。

【儁才(しゅんさい)】⇒すぐれた才能の持ち主。

【自尊心(じそんしん)】⇒プライド。自分の人格を大切にする気持ち。

【想像に難(かた)くない】⇒想像するのが難しくない。簡単に想像できる。

【怏々(おうおう)】⇒不満を心に抱くさま。

【狂悖(きょうはい)】⇒狂気じみてわがままなさま。

【公用(こうよう)】⇒役所などの仕事。

【汝水(じょすい)】⇒河南省にある淮水(わいすい)の一支流。

【ほとり】⇒海や川・池などの水際。きわ。

【宿る(やどる)】⇒泊まる。一時的にそこに住む。

【発狂(はっきょう)】⇒気が狂うこと。精神に異常をきたすこと。

【夜半(やはん)】⇒夜中。

【寝床(ねどこ)】⇒寝るための床(とこ)。寝るために敷かれた敷物・布団など。

【附近(ふきん)】⇒近くの場所。そのあたり。

【山野(さんや)】⇒山や野原。

【捜索(そうさく)】⇒行方不明の人をさがし求めること。

第二段落の言葉一覧

 

【監察御史(かんさつぎょし)】⇒官吏の不正取り締まりを行う官職。各地を巡回し、役人の取り締まりに当たった。

【陳郡(ちんぐん)】⇒中国にかつて存在した都。現在の河南省周口市一帯の地域。

【勅命を奉じる(ちょくめいをほうじる)】⇒皇帝からの命令をうけたまわる。

【嶺南(れいなん)】⇒中国南部の五嶺(ごれい)よりも南の地方。

【道に(みちに)】⇒目的地に行くまでの途中で。

【商於(しょうお)】⇒現在の中国河南省にある地名。

【駅吏(えきり)】⇒宿駅(しゅくえき)の役人。

【白昼(はくちゅう)】⇒日中(にっちゅう)。真昼。

【供回り(ともまわり)】⇒お供の人々。ここでは、袁傪と共に旅をしている人々を指す。

【多勢(たぜい)】⇒人数の多いこと。大勢。

【恃む(たのむ)】⇒頼りにする。

【退ける(しりぞける)】⇒主張を受け入れずに拒む。

【残月(ざんげつ)】⇒明け方まで空に残っている月。

【林中(りんちゅう)】⇒林の中。

【果たして(はたして) 】⇒案の定。思った通り。

【叢(くさむら)】⇒草むら。

【躍り出る(おどりでる)】⇒勢いよく飛び出す。

【あわや】⇒危なく。今にも。

【忽ち(たちまち)】⇒すぐ。即刻。

【身を翻す(みをひるがえす)】⇒体を躍らせるようにする。

【驚懼(きょうく)】⇒驚き恐れること。

【李徴子(りちょうし)】⇒李徴君。李徴さん。「子」は、ここでは、同輩の男子を呼ぶのに用いる敬称を指す。「君子」「夫子」などと同じ。

【第に登る(だいにのぼる)】⇒試験に合格する。

【温和(おんわ)】⇒落ち着いていて、優しく穏やかなこと。

【峻峭(しゅんしょう)】⇒厳しくてきついさま。

【性情(せいじょう)】⇒生まれつきある性質。

【しのび泣き】⇒声を抑えて泣くこと。人に知られないように泣くこと。

【久闊を叙した(きゅうかつをじょした)】⇒久しく会わなかったことの挨拶をした。

【異類(いるい)】⇒人間ではない生き物。鳥・獣・化け物など。ここでは、「獣」を指す。

【おめおめと】⇒恥だと知っていながら、そのままでいるさま。

【故人(とも)】⇒古くからの友人。

【あさましい】⇒みじめで情けない。見るに耐えられないほどひどい。

【姿をさらす】⇒姿を見せる。

【畏怖嫌厭の情(いふけんえんのじょう)】⇒物事を恐れ、嫌悪する感情。

【図らずも(はからずも)】⇒思いもかけず。意外にも。

【愧赧の念(きたんのねん)】⇒恥ずかしさに顔を赤らめるような思い。

【醜悪(しゅうあく)】⇒容姿がみにくいこと。

【外形(がいけい)】⇒外から見た形もしくは様子。

【厭わず(いとわず)】⇒嫌って避けずに。嫌がらずに。

【超自然(ちょうしぜん)】⇒自然界の法則を超えた非論理的・神秘的なもの。

【怪異(かいい)】⇒現実には起こり得ない不思議なこと。※「超自然の怪異」で、ここでは「自然の摂理を超えた、この世で起こるはずがない出来事」を指す。具体的には、李徴が虎の姿に変身したこと。

【消息(しょうそく)】⇒様子。事情。安否。

【祝辞(しゅくじ)】⇒祝いの言葉。

【隔てのない(へだてのない)】⇒地位や身分などによる分け隔てがない。遠慮や気がねのない。

【語調(ごちょう)】⇒話すときの言葉の調子。言葉つき。※「隔てのない語調」で、ここでは「相手に遠慮のない言葉つき」という意味。

【叢中の声(そうちゅうのこえ)】⇒草むらから聞こえる李徴の声。

第三段落の言葉一覧

 

【一睡(いっすい)】⇒ちょっとだけ眠ること。少しの間眠ること。

【戸外(こがい)】⇒家の外。屋外。

【声に応じて(こえにおうじて)】⇒呼びかけに応えて。

【覚えず(おぼえず)】⇒知らず知らずに。無意識の内に。

【無我夢中(むがむちゅう)】⇒我を忘れて一つの事に心を奪われている様子。

【臨む(のぞむ)】⇒風景・場所などを目の前にする。面する。※「谷川に臨んで」で「谷川に面して」という意味。

【茫然(ぼうぜん)】⇒気が抜けてぼんやりとしている様子。

【懼れる(おそれる) 】⇒危険を感じて怖くなる。

【さだめ】⇒運命。宿命。

【死を思うた(しをおもうた)】⇒死にたい、自殺したいと思った。

【途端に(とたんに)】⇒その瞬間に。すぐ後に。

【自分の中の人間】⇒虎の姿になった自分の中に残っている人間性。

【まみれる】⇒一面にくっついて汚れる。

【所行(しょぎょう)】⇒行い。振る舞い。

【到底(とうてい)】⇒どうしても。

【語るに忍びない(かたるにしのびない)】⇒語るのがつらい。口で言うのは心苦しい。

【人語を操る(じんごをあやつる)】⇒人の言葉を話す。

【経書(けいしょ)】⇒ 儒教の経典。『易経』『詩経』『春秋』などを指す。

【章句(しょうく)】⇒文章の章と句。

【誦んずる(そらんずる) 】⇒書いたものを見ずに、その通りに言う。暗唱する。

【残虐(ざんぎゃく)】⇒人や生き物に対してする行為がむごたらしいこと。

【憤ろしい(いきどおろしい)】⇒腹立たしい。

【日を経る(へる)】⇒時がたつ。時日が過ぎる。

【礎(いしずえ)】⇒建物の土台にする石。基礎。

【埋没(まいぼつ)】⇒埋もれて見えなくなること。

【忘れ果てる(わすれはてる)】 ⇒すっかりと忘れる。

【狂い回る(くるいまわる)】⇒あれこれと異常な行動をとる。

【だのに】⇒なのに。それなのに。

【哀しい(かなしい)】⇒心が痛んで泣けてくるような気持ちである。

【切ない(せつない)】⇒胸がしめつけられるほど悲しい。

【身の上(みのうえ) 】⇒その人が置かれている状況・境遇。

第四段落の言葉一覧

 

【一行(いっこう)】⇒一緒に行く人々。同じ行動をする人々。

【息をのむ】⇒ここでは、「呼吸を抑えて静かにしている」意で、「息を凝らす」に近い意味で用いられている。

【叢中の声の語る不思議(そうちゅうのこえのかたるふしぎ)】⇒草むらの中から語られる不思議な話。

【ほかでもない】⇒まさにそうである。それ以外のことはない。

【元来(がんらい)】⇒もともと。初めから。

 【名を成す(なをなす)】⇒有名になる。

【業未だ成らざるに(ごういまだならざるに)】⇒やることがまだ成し遂げられていないのに。

【固より(もとより)】⇒もともと。以前から。

【まだ世に行われておらぬ】⇒世の中にまだ知れ渡っていない。

【遺稿(いこう)】⇒死んだ人の書き残した原稿。ここでは、李徴が虎になる前に書いた詩を指す。(人間としての李徴の死を意識した表現)

【所在(しょざい)】⇒存在する所。

【最早(もはや)】⇒今となっては。もう。

【記誦(きしょう)】⇒記憶して、何も見ずに言うこと。

【伝録(でんろく)】⇒記録し、世に残すこと。

【詩人面(しじんづら)】⇒詩人の顔。詩人ぶった態度。

【作の巧拙を知らず(さくのこうせつをしらず)】⇒作品がすぐれているかつまらないものかは分からない。「巧拙」とは「たくみなこととつたないこと。上手と下手」という意味。

【産を破る(さんをやぶる)】⇒財産をすべて失う。破産する。

【執着(しゅうちゃく)】⇒一つの物事に心をとらわれて、そこから離れないこと。

【後代(こうだい)】⇒のちの時代。のちの世。

【朗々と(ろうろうと)】⇒声高々と。声などが澄(す)んでよく通るさま。

【格調高雅(かくちょうこうが)】⇒品があって美しいさま。優雅であるさま。

【意趣卓逸(いしゅたくいつ)】⇒考え方が群を抜いてすぐれていること。

【非凡(ひぼん)】⇒平凡ではないこと。普通ではなく優れていること。

【感嘆(かんたん)】⇒すばらしいと感心すること。

【漠然(ばくぜん)】⇒物事がはっきりせず、ぼんやりしているさま。

【素質(そしつ)】⇒将来すぐれた能力が発揮されるもととなる性質や能力。

【嘲る(あざける)】⇒馬鹿にして悪く言う。馬鹿にして笑う。

【長安(ちょうあん)】⇒当時(唐代)の都があった地。

【風流人士(ふうりゅうじんし)】⇒詩などの風流を愛す知識人・上流の人々。

【岩窟(がんくつ)】⇒岩の洞窟。ほら穴。

【自嘲癖(じちょうへき)】⇒自らを劣っていると思い、馬鹿にする癖。

【お笑い草(おわらいぐさ)】⇒笑いを誘う材料。物笑いのたね。

【即席(そくせき)】⇒その場ですぐにやること。

漢詩の言葉と読み方

偶 狂疾に因りて 殊類と成る(たまたま きょうしつによりて しゅるいとなる)(偶然の出来事から精神を病んで、獣となってしまった。)

  • 【狂疾(きょうしつ)】⇒精神の病。
  • 【殊類(しゅるい)】⇒人間ではない生き物。獣。(異類と同じ)

災患相仍つて 逃るべがらず(さいかんあいよって のがるべからず)(災難が重なって不幸な運命から逃れることができない。)

  • 【災患(さいかん)】⇒災難。
  • 【相仍る(あいよる)】⇒重なる。

今日 爪牙 誰か敢えて敵せん(こんにち そうが たれかあえててきせん)(虎の身となった今では、誰がこの鋭い爪や牙に敵として向かってくるだろうか(いや向かってこない)。)

  • 【爪牙(そうが)】⇒爪(つめ)と牙(きば)。

当時 声跡 共に相高し(とうじ せいせき ともにあいたかし)(思えば昔は、君も私も互いに秀才として評判が高かった。)

  • 【声跡(せいせき)】⇒評判。

我は異物と成る 蓬茅の下(われはいぶつとなる ほうぼうのもと)(今の私は、虎となって雑草の中で暮らす身である。)

  • 【異物(いぶつ)】⇒人間と異なる生物。※ここでは「虎」のこと。
  • 【蓬茅(ほうぼう)】⇒雑草。

君は已に軺に乗りて 気勢豪なり(きみはすでにようにのりて きせいごうなり)(君はもはや立派に出世して、車に乗るような地位に上がり、気力が盛んである。)

  • 【軺(よう)】⇒馬の引く小さくて軽い車。当時の官吏が乗る車。
  • 【気勢(きせい)】⇒何かをしようと意気込む気持ち。

此の夕べ 渓山 明月に対し(このゆうべ けいざん めいげつにたいし)(この夕暮れの下、山や谷を照らす明月に向き合って。※この句が山月記の題名の由来)

  • 【渓山(けいざん)】⇒谷と山。

長嘯を成さずして 但だ嘷を成すのみ(ちょうしょうをなさずして ただこうをなすのみ)(自分の胸中の悲しみを詩に歌おうとしても、それは歌にはならず、ただ虎の叫び声にしかならない。)

  • 【長嘯(ちょうしょう)】⇒口をすぼめて長く息を吐くこと。(ゆったりとした風流な心を表す行為であった。)
  • 【嘷(こう)】⇒ほえ叫ぶこと。

第五段落の言葉一覧

 

【白露(はくろ)】⇒白く光って見える露(つゆ)。

【地に滋く(ちにしげく)】⇒地面にたくさん降りていて。

【樹間(じゅかん)】⇒木と木の間。

【暁(あかつき)】⇒夜明け。明け方。

【奇異(きい)】⇒あやしく不思議なこと。

【粛然(しゅくぜん)】⇒おごそかなさま。つつしんださま。

【薄倖(はっこう)】⇒幸せに恵まれないこと。不幸せ。

 【嘆じた(たんじた)】⇒なげいた。なげかわしく思った。

【先刻(せんこく)】⇒さきほど。さっき。

【努めて(つとめて)】⇒できるだけ。

【倨傲(きょごう)】⇒おごり高ぶること。

【尊大(そんだい)】⇒いばって、他人を見下すような態度をとること。

【羞恥心(しゅうちしん)】⇒ 恥ずかしく感じる気持ち。

【郷党の鬼才(きょうとうのきさい)】⇒郷里の仲間の中で、特にすぐれた才能の持ち主。「郷党」とは、故郷を同じくする仲間、「鬼才」とは、人とは思えないほどの鋭い才能の持ち主を指す。

【臆病(おくびょう)】⇒小さな物事にも恐れること。こわがること。

【進んで(すすんで)】⇒自分から積極的に。

【師に就く(しにつく)】⇒先生に、弟子や見習いとして従い学ぶ。

【求めて(もとめて)】⇒自分のほうから進んで。

【切磋琢磨(せっさたくま)】⇒仲間同士で互いに励まし合って学徳をみがくこと。

【俗物の間に伍する(ぞくぶつのあいだにごする)】⇒つまらない人間と同列に並ぶ。「俗物」とは「世間的な名誉や利益ばかりにとらわれているつまらない人物」。「伍する」とは「肩を並べる。仲間に入る。」という意。

【潔しとしない(いさぎよしとしない)】⇒自らの信念に照らして許すことができない。

【せい】⇒原因・理由。

【珠(たま) 】⇒真珠のこと。転じて、ここでは「優れた才能の持ち主」を指す。

【刻苦(こっく)】⇒心身を苦しめて努めること。

【碌々として瓦に伍する(ろくろくとしてかわらにごする)】⇒平々凡々としてつまらない者と同列にいる。「碌々」は「平凡なさま。役に立たないさま」、「瓦」は値打ちのないもの。転じて、ここでは「平凡な才能の持ち主」を表す。※「瓦」は「珠」と対照的な意味で用いられている。

【憤悶(ふんもん)】⇒心の中で憤り、もだえること。

【慙恚(ざんい)】⇒恥じて憤ること。

【飼いふとらせる】⇒ここでは、「肥大化させる」という意。

【各人(かくじん)】⇒ひとりひとり。

【損なう(そこなう)】⇒壊してだめにする。

【果ては(はては)】⇒しまいには。ついには。

【かくのごとく】⇒このように。こんな風に。

【内心(ないしん)】⇒心の内。表に出さない気持ち。

【空費(くうひ)】⇒むだにすること。

【警句(けいく)】⇒人生の真理を述べた短い言葉。

【弄する(ろうする)】⇒思うままに操る。もてあそぶ。

【暴露(ばくろ)】⇒さらけ出すこと。

【卑怯(ひきょう)】⇒物事に正面から取り組まず、正々堂々としていないさま。

【危惧(きぐ)】⇒危ないと思い、恐れること。※「卑怯な危惧」で、ここでは「自分が傷つくことだけを恐れること」を意味する。

【刻苦(こっく)】⇒苦しい努力。

【厭う(いとう)】⇒嫌がる。嫌って避ける。

【怠惰(たいだ)】⇒なまけてだらしなくすること。

【乏しい(とぼしい)】⇒十分でない。足りない。

【専一(せんいつ)】⇒ひたすら。それだけ。

【胸を灼かれる(むねをやかれる)】⇒思い悩まさられる。悩み苦しまされる。

【巌(いわお)】⇒高く突き出した大きな岩。

【空谷(くうこく)】⇒人の気配のない寂しい谷。

【胸を灼く(むねをやく)】⇒思い悩む。悩み苦しむ。

【昨夕(さくゆう)】⇒きのうの夕方。

【ひれ伏(ふ)す 】⇒顔が地面に付きそうなほど体を平らにして頭を下げる。

【哮る(たける)】⇒ 荒々しくほえる。声高く吠え叫ぶ。

【天に躍る(てんにおどる)】⇒空中に飛び上がる。

【地に伏す(ちにふす)】⇒地面に腹ばいになる。

【夜露(よつゆ)】⇒夜間におりる露。

第六段落の言葉一覧

 

【木の間(このま)】⇒木と木の間。

【暁角(ぎょうかく)】⇒夜明けを知らせる角笛(つのぶえ) の音。

【孤弱(こじゃく)】⇒一人ぼっちで頼るところがなく、弱いこと。

【道塗に飢凍する(どうとにきとうする)】⇒生活に困ること。「道塗」は「道」、「飢凍」は「飢えてこごえること」。

【恩倖(おんこう)】⇒恵みと幸福。

【慟哭(どうこく)】⇒悲しみのあまり、声を出して泣くこと。

【袁(えん)】⇒袁傪(えんさん)のこと。

【意に添う(いにそう)】⇒相手の希望や要求に合わせる。ここでは、李徴の頼みを聞き入れるという意味。

【気にかける】⇒心配する。

【身を堕す(みをおとす)】⇒落ちぶれる。堕落する。道義心を失ってあさましいものになる。

【帰途(きと)】⇒帰り道。

【お目にかける】⇒お見せする。

【勇に誇る(ゆうにほこる)】⇒得意げに姿を見せびらかす。

【以て(もって)】⇒そうすることで。

第七段落の言葉一覧

 

【懇ろに(ねんごろに)】⇒心を込めて。親身に。

【堪え得ざるがごとき(たええざるがごとき)】⇒こらえることができずに漏らしたような。

【悲泣(ひきゅう)】⇒悲しんで泣くこと。

【幾度か(いくどか)】⇒何度か。

【眺める(ながめる)】⇒遠くを見る。広く見渡す。

【白く光を失った月(しろくひかりをうしなったつき)】⇒夜明けの明るさのために光が薄らいで見える月。

【仰ぐ(あおぐ)】⇒上を向く。上方を見る。

【咆哮(ほうこう)】⇒猛獣などがほえたけること。

まとめ

 

以上、本記事では『山月記』に出てくる語句についてまとめました。現代文の授業でも学ぶ内容であるため、高校の定期テストなどでも出題される内容です。ぜひそれぞれの意味を一つ一つ覚えて頂ければと思います。

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国語力アップ.com管理人

大学卒業後、国語の講師・添削員として就職。その後、WEBライターとして独立し、現在は主に言葉の意味について記事を執筆中。 【保有資格】⇒漢字検定1級・英語検定準1級・宅地建物取引士など。

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