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価格 価額 違い 使い分け 法律 会計

今回は
価格」と「価額
の違いを解説していきます。

「食品の価格

「不動産の価額

どちらも読み方が似ているため非常にまぎらわしいですね。

特に「価額」の方は、
簿記にも出てくる言葉なので難しそうです。

この2つは一体どう使い分ければいいのでしょうか?

さっそく、確認していきましょう。

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価格の意味

 

まずは、「価格」の意味からです。

【価格(かかく)】

商品の価値を貨幣で表したもの。値段。

出典:デジタル大辞泉(小学館)

価格(かかく)」とは、簡単に言うと、
商品の値段のこと」を意味します。

主な使い方としては、以下の通りです。

  • お肉の価格。
  • 野菜の価格。
  • ガソリンの価格。

 

「価格」は、需要と供給によって決まるのが特徴です。

つまり、買いたい人(需要)が多ければ値段は上がり、
売りたい人(供給)が多ければ値段は下がるということです。

これは、
普段の生活を思い浮かべれば分かりやすいでしょう。

スーパーなどに行くと商品には全て値段がついてます。

ところが、
台風などで野菜が不足すると野菜の値段は上がります。

その理由は、買いたい人が多いのに商品が少ないからですね。

価額の意味

 

続いて、「価額」の意味です。

【価額(かがく)】

品物のねうちに相当する金額。

出典:デジタル大辞泉(小学館)

価額(かがく)」とは、
品物のねうちに相当する金額」を意味します。

簡単に言うと、
品物の価値のこと」だと考えて下さい。

使い方としては、以下の通りです。

  • 財産の価額。
  • 不動産の価額。
  • 株の取得価額。

 

価額」は、
主に税金や損害賠償の額を算出する場合に使われます。

国に納める「相続税」などは、
その人が持っている財産を元に決定されます。

よって、
「財産の価値」という意味で「価額」を使うわけです。

 

また、「価額」は、一般用語だけでなく法令用語としても使われています。

法令用語としては、
具体的に特定した物や財産の金銭的価値を指します。

その中でも特に、
多数の物を合計した金額を指すことが多いようです。

先ほどの例文だと、
「株の取得価額」などが該当しますね。

「株」を取得すると、購入金額だけでなく、
取引手数料や取得手数料などがかかります。

それらの合計金額を合わせて、
「株の取得価額」と言うわけです。

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価格と価額の違い

価格 価額 違い

ここまでの内容を整理すると、

価格」=商品の値段。

価額」=品物の価値。

ということでした。

 

両者の違いは、2つの点から
比較すると分かりやすいです。

1つ目は、
主観的か客観的か」ということです。

 

まず、「価格」の方は、
需要と供給によって決まります。

つまり、多くの人が「買いたい」と勝手に思えば、
それで値段が決まってしまうのです。

そのため、場合によっては、
とんでもない高値になってしまう可能性もあります。

オークションの「価格高騰」などは、その代表例として挙げられるでしょう。

よって、
価格」は主観的な評価によって決まるものと言えるのです。

 

一方で、「価額」の方は、
税金や損害賠償の額を算出する場合に使う言葉でした。

これらの金額は、
国や企業が客観的な評価をして算出しなければいけません。

なぜなら、
税金や損害賠償は、法律によって
ルールや条件などが決まっているからです。

 

仮に、もしも1億円の価値がある土地を
需要と供給によって2000万円にしてしまえばどうでしょうか?

これでは、相続税を納める人同士で
不公平が生じてしまいますよね。

したがって、
価額」は客観的な評価によって決まるものと言えるのです。

 

2つ目は、
使う対象の違い」です。

 

「価格」は肉や野菜・机など、
主に一般的な商品が対象となります。

一方で、「価額」は、
具体的に特定された金銭的な価値があるものが対象となるのです。

簡単に言えば「財産」を対象とするということです。

 

よくある例としては、

  • 土地や建物などの「不動産
  • 株や債券などの「有価証券
  • 所持している「現金

などが挙げられます。

 

以上、まとめると、

価格」=主観的な評価で決まる値段。(主に一般的な商品

価額」=客観的な評価で決まる価値。(主に具体的な財産

となります。

 

一般的には、上記のような理解で問題ありません。

ただし、会計関連の本などでは、
価額」=「価格」+付随費用(手数料など)
などと記述されている場合もあります。

これはつまり、株や債券などの金融資産を
取得する場合ということで言っているのだと思われます。

どちらの言葉も一般用語の場合と専門用語の場合で、
微妙に意味が異なるようです。

なので、会計用語などで使う場合は、
「価格」に手数料などを付随した費用が「価額」だと認識してよいでしょう。

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使い方・例文

 

では、最後にそれぞれの使い方を例文で確認しておきます。

 

【価格の使い方】

  1. あそこのスーパーは、価格が安い商品が多い。
  2. 最近のガソリン価格は、値下がりが続いている。
  3. 価格が高いため、お店の人と値引き交渉を行う。
  4. 戸建て住宅が、3000万円という価格で販売されている。

 

【価額の使い方】

  1. 不動産の価額を元に、固定資産税が課税される。
  2. 相続税は、亡くなった人の財産の価額によって変わる。
  3. 株を新たに購入し、有価証券の取得価額をさらに増やした。
  4. 路線価の価額を元に、贈与税の額が算出された。

 

最後の「路線価(ろせんか)」とは、
道路の値段のこと」だと考えて下さい。

土地というのは、必ず道路に接しています。

そのため、この「路線価」を元に、
土地保有者へ税金を課すわけですね。

 

ちなみに、同じ不動産でも
業者が売りに出すような一般的な土地は、
価格」の方が使われます。

なぜなら、需要と供給によって
自由に値段を決めているからです。

ただし、この土地に
固定資産税を課すような場合は「価額」を使います。

「土地」に対する税金は、
国が本来の土地の価値を客観的に判断して、
税金を徴収する必要があります。

そのため、「価額」を使うわけですね。

まとめ

 

以上、今回の内容をまとめると、

価格」=商品の値段。(主に一般的な商品)

価額」=品物の価値。(主に具体的な財産)

ということでした。

価格」は主観的な評価で決まり、
価額」は客観的な評価で決まる。と覚えておきましょう。

では今回は以上です。

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国語力アップ.com管理人

大学卒業後、国語の講師・添削員として就職。その後、WEBライターとして独立し、現在は主に言葉の意味について記事を執筆中。 【保有資格】⇒漢字検定1級・英語検定準1級・日本語能力検定1級など。

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