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科学的発見とは 本文解説 200字要約 テスト 学習の手引き 結論

 

現代文の教科書で、『科学的発見とは』という評論文を学びます。定期テストなどにおいても頻出の作品です。

ただ、実際に本文を読むとその内容や筆者の主張などがつかみにくいです。そこで今回は、『科学的発見とは』のあらすじや要約、テスト予想問題をわかりやすく解説しました。

『科学的発見とは』のあらすじ

 

あらすじ

見るということは、私たちの信念を形成する上で大きなウエイトを占めている。しかし、事実を観察するということは、それほど単純ではない。

科学哲学者ノーウッド・ハンソンが示した一つの図をみた学生たちは、想像を膨らませて実にさまざまな答えを出してきた。中にはどこにも描かれていないものまで想像して答える学生もいた。私たちは、直接視界にないものもかなり補いながら見ることができるのである。

私たちの観察は、観察する時の状況や観察者の持つ背景知識によって左右される。つまり、見るということはそれほど自明なことではない。見るという行為を私たちは幼い時からずっと続けてきており、膨大な量の学習を蓄積している。それによって、ただ点が並んでいるだけの画像が「人の動き」に見えるのである。

観察することは多くの予断を伴うものであり、観察事実に意味を持たせるには、観察に先立つ理論がなければならない。発見と称する事柄は、ある意図にそってデータを再編し構築するものである。科学理論は、データから導出される外側からの要請による誕生ではなく、観察する主体が己の意図にそって構成し構築するという主体的要素を含むものなのである。

『科学的発見とは』の要約解説

 

要約見るということは、私たちの信念を形成する上で大きなウエイトを占めているが、事実を観察するのはそれほど単純ではない。同じ一枚の図でも、人はそれぞれに想像を膨らませて、直接視界にないものなど様々な答えを出してくるのだ。観察することは多くの予断を伴うものであり、観察事実に意味を持たせるには、観察に先立つ理論がなければならない。発見と称する事柄は、ある意図にそってデータを再編し構築するものなのである。(198文字)
本文解説

本文は行空きによって四つの段落に分けられています。第一段落で問題点を指摘し、第二、第三段落で具体例を示し、第四段落で結論を述べるという評論にありがちなパターンで構成されているのが特徴です。

まず筆者は、「百聞は一見に如かず」ということわざのような、「見たこと」こそ最も分かりやすくて説得力がある、という一般的な考えを根本から否定しています。つまり、「見る」ということは単純なことではない、ということです。※「見ること」=「観察すること」と考えて問題ありません。

このことを学生たちに分からせるために、筆者は色々な図を学生に見せて「どう見えるか?」を検証していきます。そこで明らかになるのは、「人によって見え方が異なる」ということです。人は、同じ絵や図であったとしても、見る前に予断を持ちます。その事により、違うものが見えるのです。

これは普段の生活でもあることですが、筆者はこのことが「科学理論」においても重要だと述べています。科学理論は、「新聞をのけたら眼鏡が見つかった」というような単純なものではなく、「ある意図にそってデータを再編し構築するものである」という結論を述べています。

つまり、自分自身で主体的に先立って理論を作り、何を観察するのかを決める必要があるということです。そうでないと、見えているはずのものを見れなかったり、逆に見えないものを勝手に想像したりしてしまう可能性もあるからということになります。

『科学的発見とは』のテスト問題対策

 

問題1

次の傍線部の仮名を漢字で書きなさい。

ヒャクブンは一見にしかず。

カンジンな時にいない。

③夢がフクらむ。

タンテキに示す。

トウトツな発言をする。

テキカクに指示する。

トクチョウのある声。

⑧該当者をチュウシュツする。

⑨援助をヨウセイする。

⑩不幸をナゲく。

解答①百聞 ②肝心 ③膨 ④端的 ⑤唐突 ⑥的確 ⑦特徴 ⑧抽出 ⑨要請 ⑩嘆
問題2

次の傍線部の同音異義語を漢字で書きなさい。

①人格をケイセイする。 – ケイセイが不利になる。

ジタイを見守る。 – 考え方ジタイはよい。

ヨダンを許さない。- ヨダンになるが。

④工夫をらす。- 悪人をらしめる。

解答①形成-形勢 ②事態-自体 ③予断-余談 ④凝-懲
問題3「まずここのところに気づくことが肝心である。」とあるが、「ここのところ」とは何を指すか?
解答事実を観察するということは、それほど単純ではないということ。
問題4ハンソンは、なぜ「図2」を示したと考えられるか?
解答例図1からだけでは、正しい解釈を一意的に定めることはできないということを示そうとしたから。
問題5「私たちの観察は、観察するときの状況や観察者の持つ背景知識によって左右される。」とは、どういうことか?
解答例私たちの行う観察は、どこでどんな時に観察するか、また観察者にはどのような知識や経験があるかということにより、「観察される内容」が違ってきてしまうということ。
問題6「発見と称する事柄は、端的な事実の観察によるものではなく、ある意図にそってデータを再編し構築するものである。」とは、どういうことか?
解答例人が「発見」と呼んでいることは、ただ事実をありのままに観察することから自然に生まれるのではなく、観察者があらかじめ考えていることにそって、観察で得られたデータを並べ替えたり組み合わせたりして作り上げていくものであるということ。

まとめ

 

以上、今回は『科学的発見とは』の要約やあらすじなどについて解説しました。ぜひ定期テストの対策として頂ければと思います。なお、本文中の重要語句については以下の記事でまとめています。

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国語力アップ.com管理人

大学卒業後、国語の講師・添削員として就職。その後、WEBライターとして独立し、現在は主に言葉の意味について記事を執筆中。 【保有資格】⇒漢字検定1級・英語検定準1級・宅地建物取引士など。