「水の東西」は、高校現代文の教科書でもよく取りあげられる作品です。定期テストの問題などにも出題されます。
ただ、作中に出てくる語句はそのまま辞書に載っていないものもあります。そこで本記事では、「水の東西」に出てくる重要語句や漢字を一覧にしてまとめました。
第一段落の語句一覧
【鹿威し(ししおどし)】⇒庭園装置の一つ。流水を竹筒に導き、水がたまるとその重みで筒が傾き水が流れ出し、自動的に音響が発生する。本来はその竹で田畑を荒らす猪や鹿などを追い払うための仕掛け。
【愛嬌(あいきょう)】⇒好ましさを感じさせたり、笑いを誘うような表情。
【人生のけだるさ】⇒人生において何となく感じるだるさ。
【一端(いったん)】⇒一方のはし。片はし。
【筧(かけひ)】⇒水を引いてくるために竹や木で創った樋(とい)。
【緊張(きんちょう)】⇒張り詰めること。引き締まること。
【傾く(かたむく)】⇒物が斜めになる。
【一気に(いっきに)】⇒休まずひといきに。
【跳ね上がる(はねあがる)】⇒勢いよく上方へ上がる。
【くぐもった】⇒声などが中にこもった。はっきりしない。
【優しい(やさしい)】⇒姿・様子などが優美である。上品で美しい。
【単純(たんじゅん)】⇒機能・構造・形式などが込み入っていないこと。
【緩やか(ゆるやか)】⇒ゆっくりしたさま。動きや勢いが激しくないさま。
【無限(むげん)】⇒程度や数量に限度がないこと。
【徒労(とろう)】⇒むだな骨折り。無益な苦労。ここでは、鹿おどしの水がたまっては、水をこぼすという繰り返しのこと。
【音響(おんきょう)】⇒音のひびき。
【刻む(きざむ)】⇒細かく区切るようにして継続・進行していく。
【静寂(せいじゃく)】⇒静かでひっそりとしていること。
【いやがうえにも】⇒さらに。いっそう。
【仕掛け(しかけ)】⇒装置。からくり。
【素朴(そぼく)】⇒自然のままに近く、あまり手の加えられていないこと。
【響き(ひびき)】⇒音が広がり伝わること。また、その音。
【間隔(かんかく)】⇒物事と物事とのあいだの時間。
【ゆとり】⇒物事に余裕があり窮屈でないこと。
【華やか(はなやか)】⇒明るく人目を引きつけるさま。
第二段落の語句一覧
【噴水(ふんすい)】⇒公園などの池の中に設けられる、水がふき出るように作った装置。
【くつろぐ】⇒心身をゆったりと休める。気がねなくのんびりと振る舞う。
【庭園(ていえん)】⇒草木や池など計画的に配し、整えられた庭。
【趣向を凝らす(しゅこうをこらす)】⇒風情や趣が深みを増すように工夫すること。
【郊外(こうがい)】⇒都市に隣接した地域。市街地周辺の田園地帯。
【別荘(べっそう)】⇒普段生活している家とは別に、避暑・避寒・休養などの目的で気候や風景のよい土地につくられた家。
【埋める(うめる)】⇒ある部分・範囲を物でふさぐ。
【添え物(そえもの)】⇒主となるものに付け加えたもの。
【壮大(そうだい)】⇒規模が大きくて立派なこと。
【造型(ぞうけい)】⇒形のある物を作り出すこと。また、そのもの。
【とどろく】⇒音が響き渡る。鳴り響く。
【林立(りんりつ) 】⇒林のようにたくさんのものが並び立つこと。
【息を呑む(いきをのむ) 】⇒恐れや驚きなどで一瞬息を止める。※この場合は「驚き」。
【揺れ動く(ゆれうごく) 】⇒一か所にとどまることなく、左右前後に動く。
【彫刻(ちょうこく)】⇒木・石・金属などに文字や絵・模様を彫り込むこと。また、その作品。
【ほとばしる】⇒勢いよく飛び散る。激しく流れ出る。
【空間(くうかん)】⇒物体が存在しないで空いている所。
【静止(せいし)】⇒じっとして動かないこと。
第三段落の語句一覧
【せせらぎ】⇒音を立てて流れる小さなもしくは浅い水の流れ。
【掘る(ほる)】⇒地面に穴をあける。
【近代(きんだい)】⇒日本では明治維新(1868年)~太平洋戦争の終わり(1945年)まで。西洋だと15、16世紀以降~20世紀中頃までの時代。
【伝統(でんとう)】⇒ある民族・社会・集団の中で、古くから受け継がれてきた事柄。
【間が抜ける(まがぬける)】⇒大切な部分が抜ける。
【表情に乏しい】⇒本来は、なじみが薄い、親しみにくいなどの意味。ここでは、広場自体がありきたりで個性や華やかさが感じられないことを意味する。町の広場の様子を人の表情にたとえた表現。
【人工的(じんこうてき)】⇒自然に似せて人間が事物を作ったり起こさせたりするさま。
【滝(たき)】⇒傾斜の急な所を激しい勢いではしり下る水流。
【外面的(がいめんてき)】⇒物事の表に現れた様子。表面的。
【圧縮(あっしゅく)】⇒物質に圧力を加えて容積を縮小すること。
【造型(ぞうけい)】⇒形のあるものをつくりだすこと。
【対象(たいしょう)】⇒行為の目標となるもの。めあて。
【独特(どくとく)】⇒そのものだけが特別にもっていること。また、そのさま。
【行雲流水(こううんりゅうすい)】⇒空を行く雲や川を流れる水のようにすべてを自然に任せること。
【仏教(ぶっきょう)】⇒釈迦(しゃか)が説いた仏となるための教え。キリスト教・イスラム教とともに世界三大宗教の一つ。
【思想(しそう)】⇒人生や社会についての一つのまとまった考え・意見。
【感性(かんせい)】⇒物事を心に深く感じ取る働き。感受性。
【外界(がいかい)】⇒外の世界。まわりの世界。
【受動的(じゅどうてき)】⇒他から作用を及ぼされるさま。自分の意志からでなく、他に動かされてするさま。対義語は「能動的」。
【積極的(せっきょくてき)】⇒物事を進んでするさま。対義語は「消極的」。
第四段落の語句一覧
【断続(だんぞく)】⇒時々とぎれながら続くこと。
【間隙(かんげき)】⇒時間的・空間的なあいだ・すきま。
【間接(かんせつ)】⇒中間に他のものを置いた状態で、物事が行われること。
【鑑賞(かんしょう)】⇒芸術作品などを見て、そのよさを味わうこと。
【極致(きょくち)】⇒この上ない最上の状態。到達することのできる最高の境地。
まとめ
以上、本記事では『水の東西』に出てくる言葉を一覧にしてまとめました。『水の東西』は評論文としては有名であり、学校の定期テストの問題としてもよく出題されます。ぜひ今回の内容をしっかりと理解して頂ければと思います。