社長令嬢とは 意味 特徴 中小企業

映画やドラマには、「社長令嬢」と呼ばれる人物がよく登場します。ただ、現実世界では社長令嬢と付き合って恋愛をしたり結婚したりするといったケースはなかなか見ません。

そのため、具体的にどのような特徴を持っている人というのが分かりにくいです。そこで本記事では、「社長令嬢」の意味や使い方、特徴などを含め解説しました。

社長令嬢の意味・読み方

 

社長令嬢」は「しゃちょうれいじょう」と読みます。意味は、「社長の娘」を表したものです。

主に第三者が社長の娘に対して尊敬の意を込めて呼ぶような際に使われます。例えば、「彼女は有力企業の社長令嬢です。」などのように用います。

逆に、当事者である娘自身が「私は社長令嬢です」とは言いません。また、父親である社長が「娘は社長令嬢です」とも言いません。あくまで、第三者的な立場にある人が使う言葉となります。

「社長令嬢」は、一般に大企業の社長の娘を指して言う事が多いようです。ただ、大企業に限らず、中小企業や零細企業などの社長の娘であっても、「社長令嬢」と呼ぶことはあります。

具体的な会社の基準などはありませんが、少なくとも株式を上場している会社であれば、それなりの規模のある会社だと言えます。したがって、これらの会社の娘であればたとえ中小企業であっても「社長令嬢」と呼ぶことが可能となります。

社長令嬢の語源・由来

 

「社長令嬢」の「令嬢」とは「他人の娘を敬って言う語」のことです。

元々、「令」という字は「美しい」という意味がありました。「令和」という元号も「美しい調和」を表す意味として使われています。

また、「令」には「令夫人」などの言葉もあるように、他人の家族に敬意を込めるような意味が含まれています。そして、「嬢」は「お嬢さん」などの語があるように「若い娘」を表します。

この事から、「社長の娘に敬意を込める」という意味で「社長令嬢」が使われているわけです。

「社長令嬢」の語源を考えると、単に社長の娘であるわけではなく、年齢が若い娘のことを「社長令嬢」と言う事が分かるかと思います。

社長令嬢の特徴とは

社長令嬢 特徴 類義語 別の言い方 対義語

「社長令嬢」は、一般に以下のような特徴があると言われています。

  • 礼儀作法が身に付いている
  • 言葉使いがしっかりとしている
  • 上品で清潔感にあふれている
  • お金持ちの友人が多い
  • 習い事をたくさんしてきている
  • 衣服や持ち物にブランド品が多い
  • 家族を大事にしている
  • 海外留学をしている
  • 男性との交際経験が少ない
  • 世間知らずな人もいる
  • マイペースでわがままな人いる

「社長令嬢」は、主にお金持ちの家庭でないと身に付けられない特徴を持っています。例えば、ピアノやバイオリンなどの習い事をするには、ある程度の費用がかかります。また、海外への留学経験なども幼少期に親の財力がないと基本的にすることができません。

一方で、普通の生活をしていないことにより、世間知らずであったりマイペースすぎたりといったマイナスの特徴を持っている人もいるようです。これはお金があることにより、逆に庶民的な生活をしてこなかったからだと言えます。

社長の息子の場合は?

 

社長の娘ではなく、息子の場合はどう呼べばいいのでしょうか?

この場合は、「御曹司(おんぞうし)」と呼びます。「おん」は「接頭語」、「曹司」は「部屋」を表す語です。

「曹司」は元々、宮中や役所に設けられた局や貴族の邸宅における個人用の部屋を指す言葉でした。さらに、独立前の邸宅に自分の部屋を持って暮らしている貴族のことを表す敬称として用いられるようになりました。

そこから転じて、現在では歴史や権力のある家系、非常に裕福でお金持ちの家の息子などのことを「御曹司」と呼ぶようになったのです。

なお、他の呼び名としては「お坊ちゃん」「ぼんぼん」「ドラ息子」などもあります。ただ、これらの言葉には「世間を知らない」という一種の蔑みのような意味が含まれています。

したがって、通常の会話の中で社長の息子を表すような際は「御曹司」を使っておくのが無難だと言えます。

社長令嬢の類義語

 

「社長令嬢」は、次のような類義語で言い換えることができます。

愛嬢(あいじょう)】⇒かわいがっている大切な娘。多く他人の娘について言う。
愛娘(まなむすめ)】⇒最愛の娘。かわいがっている娘。
お嬢様(おじょうさま)】⇒若い女性を敬って言う語。
良家の子(りょうけのこ)】⇒身分や家柄が高い家の子。
箱入り娘(はこいりむすめ)】⇒めったに外へ出さずに、家庭の中で大事に育てられた娘。

いずれも似た意味の言葉ですが、「社長令嬢」の場合は「社長の娘」という意味です。したがって、全く同じ意味の言葉はありません。

逆に、「対義語」としては以下のような言葉が挙げられます。

愛息(あいそく)】⇒かわいがっている大切な息子。多く他人の息子についていう。
令息(れいそく)】⇒他人の息子を敬っていう語。
貴公子(きこうし)】⇒高貴な家柄の男子。貴族の子弟。

反対語の場合は、娘ではなく息子を敬った言葉となります。

社長令嬢の使い方・例文

 

最後に、「社長令嬢」の使い方を例文で紹介しておきます。

  1. 彼の結婚相手を聞いたら、なんと社長令嬢だったので周囲はみな驚いた。
  2. 社長令嬢と言っても、彼女の父親は社員100人規模の中小企業の社長である。
  3. 社長令嬢のあるあるとして、海外への留学経験をしているというのは多い。
  4. 社長令嬢と結婚した芸能人として、彼はここ最近テレビに出まくっている。
  5. 社長令嬢と付き合うといっても、出会いの場がそう簡単にあるわけではない。
  6. 彼女はお金持ちの家の社長令嬢なので、マナーや礼儀をちゃんと身に付けている。

 

「社長令嬢」というのは、社長の娘に対して敬意を込めた語です。一般に使う際には、男性の交際相手や結婚相手としての女性を指すような際に使われます。

その他には、「お金持ちの父親の娘」ということで、世間で言われているような高貴なイメージや清楚で上品なイメージを伝えるような際にも使います。

まとめ

 

以上、本記事のまとめとなります。

社長令嬢」=「社長の娘」を敬意を込めた表した言葉。

語源・由来」=「令嬢」は他人の娘を敬って言う語であるため。「令」は「美」や「敬意」を表す。

類義語」=「愛嬢・愛娘・お嬢様・良家の子・箱入り娘」

対義語」=「愛息・令息・貴公子」

「社長令嬢」という言葉は、普段の会話だけでなくビジネスシーンにおいても使うことができます。これを機にぜひ正しい場面で使って頂ければと思います。