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ステレオタイプ わかりやすく 簡単に 語源 例

 

「ステレオタイプ」という言葉をご存知でしょうか?普段の文章や心理学、ビジネスシーンなど様々な場面で用いられているものです。

ただ、具体的にどのような意味を持つのか分かりにくい言葉でもあります。そこで今回は、「ステレオタイプ」の意味や語源、例、対義語などを簡単にわかりやすく解説しました。

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ステレオタイプの意味

 

まず、「ステレオタイプ」を辞書で引くと次のように書かれています。

【ステレオタイプ】

①印刷で用いる鉛版。ステロタイプ。

行動や考え方が、固定的・画一的であり、新鮮味のないこと。紋切り型。ステロタイプ。

出典:デジタル大辞泉(小学館)

ステレオタイプ」とは「行動や考え方が固定的・画一的であり、新鮮味のないこと」を意味します。簡単に言えば、「考え方が型にはまっていること」です。

例えば、以下のような考え方は型にはまっていると言えます。

「日本人はみんなまじめである」

このような考え方は、海外の人がよく主張します。冷静に考えれば、日本人の中にはまじめでない人も多くいます。

しかし、そのような現実の多様性を考えずに固定的なイメージで考えることを「ステレオタイプ」と言うのです。

「ステレオタイプ」は、一般に「固定観念(こていかんねん)」と訳されることが多いです。

「観念」とは「物事に対して持つ考え」のことです。したがって、「固定観念」とは「固定的な考え方」を指すことになります。

余談ですが、「固定概念」という言い方は誤りなので注意してください。

「概念」とは「意味や内容が固定されたもの」なので、頭に固定をつけると二重表現となってしまいます。

そのため、「固定概念」ではなく「固定観念」が正しいのです。

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ステレオタイプの語源

ステレオタイプ 語源 由来

 

「ステレオタイプ」は、英語だと「stereotype」と言います。

元々、「ステレオタイプ」は印刷の用語からきたと言われています。昔の活版印刷では、「鉛板(えんばん)」のことを「ステロ版」と呼んでいました。

※「鉛板」とは「鉛(なまり)を薄く平らに伸ばしたもの」です。

そして、「ステロ版」を次第に「ステロタイプ」と呼ぶようになりました。これが現在の「ステレオタイプ」の語源だと言われています。

考えてみれば、「印刷機」というのはどれも同じような形にコピーします。昔に限らず、現在のコピー機でも同じ形にするのは変わっていません。

したがって、「同じ形にコピーする」⇒「型にはまった(同じ)考え方」という意味になったわけです。

なお、現在は「ステレオタイプ」を印刷の意味で使うことはほとんどありません。

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ステレオタイプの具体例

ステレオタイプ 具体例 例

 

「ステレオタイプ」の具体例は何があるでしょうか?以下に代表的なものを3つ挙げました。

1つ目は、「血液型」です。

血液型占いというのは、多くの人がやったことがありますよね。一般的には、各血液型によって以下のような特徴があるようです。

血液型主な性格
A型まじめ・繊細・几帳面
B型自由・マイペース
O型寛容・大ざっぱ
AB型天才型・合理的

当たり前ですが、これらの特徴に全員が当てはまるわけではありません。

A型でも大ざっぱな人はいますし、B型でもまじめな人はいるでしょう。また、O型でも天才タイプの人はいますし、AB型でも寛容な人はいます。

つまり、これらの特徴は大まかな傾向を表しているだけであり、そこには個人差が必ず存在するわけです。

したがって、よく言われるような「あなたは~型なので、~な性格である」と決めつけてしまうのは「ステレオタイプ」と言えるのです。

2つ目は、「人種」です。

例えば、以下のような考え方は「ステレオタイプ」だと言えます。

  • 彼はアメリカ人なので、肉が好きなはずだ。
  • 日本人はみんな相撲が好きに決まっている。
  • 彼女はフランス人なのでワインが好物だろう。

食べ物の好みや趣味は、人種によって大まかな傾向があります。しかし、絶対的な基準というものは存在しません。

アメリカという大きな国で言うならば、ベジタリアンな人も当然います。

同じ一つの国でも異文化が共存しているのが、アメリカという国だと言えます。

そのため、「アメリカ人」=「肉好き」などと決めつけてしまうのは固定的な考えなのです。

3つ目は、「性別」です。こちらも具体例を出しましょう。

  • 彼は男なので度胸があるに決まっている。
  • 男性が重い荷物を運ぶのは当然のことだ。
  • 彼女は女性なので料理が得意なはずだ。
  • 女性が家事や料理をするのは当たり前だ。

このような考え方も「ステレオタイプ」だと言えます。

最近では特に「女性の社会進出」という言葉も聞くようになりました。

男性だけでなく、「女性がもっと働けるような社会にする」というのは国が推奨していることです。そのためには、男性も一定の家事をすることが求められます。

女性だけが家事をすべきという考え方はまさに「ステレオタイプ」の典型例と言えるでしょう。

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ステレオタイプの類義語

 

続いて、「ステレオタイプ」の「類義語」を紹介します。

既成概念(きせいがいねん)】⇒すでに広く社会で認められ、通用している考え方。
紋切り型(もんきりがた)】⇒決まりきった型のこと。型通りで新鮮味のないこと。
固定的(こていてき)】⇒物事を固定的に見たり考えたりする様子。
画一的(かくいつてき)】⇒何もかもが同じで、個性や特徴がない様子。
教科書通り(きょうかしょどおり)】⇒考え方が固くて、応用が利かない様子。

基本的には、「固い考え方・決まりきった考え方」などを表す言葉が類義語となります。

そこから派生して、「個性や特徴がない」「新鮮味がなくてつまらない」といった内容も広い意味で類義語に含まれます。

他には、「四字熟語」だと以下の3つも類義語と呼べます。

旧態依然(きゅうたいいぜん)】⇒古いままで、変化や進歩がないこと。
時代錯誤(じだいさくご)】⇒時代遅れなこと。時代の流れに逆行していること。
杓子定規(しゃくしじょうぎ)】⇒融通が利かない様子。頑固な様子。
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ステレオタイプと偏見の違い

 

「ステレオタイプ」と間違えやすい言葉で「偏見(へんけん)」があります。

「偏見」とは文字通り「偏った見方」のことで、英語だと「bias(バイアス)」とも言います。

「偏見」は「ある個人や集団に対して好意的でない偏った考え方」という意味です。

この「好意的でない」という点が大事なポイントです。「偏見」は、相手を差別的な目で見たり迫害しようとしたりなど悪い見方を指すのが原則です。

一方で、「ステレオタイプ」は必ずしも悪い意味で使うとは限りません。「ステレオタイプ」は、良い意味・悪い意味の両方として使うことができます。

また、「ステレオタイプ」の方は、大前提として考え方が一定の社会や集団に定着しているという条件があります。

しかし、「偏見」の方は社会などは関係なく、個人が勝手に考えているだけでも「偏見」に含まれるのです。この点も両者の大きな違いだと言えます。

ステレオタイプの対義語

 

「ステレオタイプ」の「対義語」としては以下のような言葉が挙げられます。

 

  • 柔軟な
  • 融通が利く
  • 応用が利く
  • 流動的な
  • 頭の柔らかい
  • 凝り固まらない

 

「ステレオタイプ」の反対語は「考え方に柔軟性がある」といったイメージの言葉となります。また、「固定しない様子」ということから「流動的」などの言葉を使うことも可能です。

その他、「四字熟語」だと次のような言葉も対義語に含まれます。

融通無碍(ゆうづうむげ)】⇒状況に応じて、物事の処理・解決を行うこと。 
臨機応変(りんきおうへん)】⇒その時その場に応じて、行動や対応を変えること。
変幻自在(へんげんじざい)】⇒変わり身が早い様子。自由に変化する様子。

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ステレオタイプの使い方・例文

 

最後に、「ステレオタイプ」の使い方を具体的な例文で紹介しておきます。

 

  1. 外国人は「日本人=勤勉」のようなステレオタイプな考え方をしがちだ。
  2. 占いが好きな人は、人間を血液型によってステレオタイプ的に分ける。
  3. ステレオタイプは、社会心理学の用語としても使われている言葉である。
  4. ステレオタイプの問題点は、異文化に対して固定的なイメージを持ってしまうことだ。
  5. 日本の教育を改革するには、まずはステレオタイプを壊すことから始めないといけない。
  6. せっかく良いアイディアが浮かんでも、ステレオタイプにとらわれていては台無しである。
  7. ビジネスでは、ステレオタイプ的に物事を考えることにより、思考の短縮をすることが大事だ。

 

「ステレオタイプ」は、一般に否定的な意味で使われることが多いです。大抵の場合、「押しつけが強い人」「思い込みが激しい人」などを対象とします。

ただし、場合によっては良い意味で使われる場合もあります。例えば、物事を固定的に考えることにより、あえて思考の短縮をするような場合です。

世の中には考えることが多くありますが、毎回毎回じっくりと物事を考えていると時間がいくらあっても足りません。

そこで、ステレオタイプ的に物事を考えることで、時間や思考のムダ使いを減らせるメリットがあるということです。この思考のプロセスは、ビジネスでよく使われるものとなります。

まとめ

 

以上、本記事のまとめとなります。

ステレオタイプ」=考え方が型にはまっていること。固定観念。

語源・由来」=印刷の用語である「ステロ版」から。

具体例」=「血液型・人種・性別」など。

類義語」=「既成概念・紋切り型・固定的・画一的・教科書通り」など。

対義語」=「柔軟な・融通が利く・応用が利く・流動的な」など。

人間は誰しも「ステレオタイプ」を持っています。もしも自分の考え方に「固定観念」を感じたら、冷静に考え直してみるのも一つの手かもしれません。

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国語力アップ.com管理人

大学卒業後、国語の講師・添削員として就職。その後、WEBライターとして独立し、現在は主に言葉の意味について記事を執筆中。 【保有資格】⇒漢字検定1級・英語検定準1級・日本語能力検定1級など。