「三日三晩」という四字熟語をご存知でしょうか?主に「三日三晩続いた」などのように用います。
ただ、具体的な使い方やどれほどの期間を指すのかといった疑問があります。そこで今回は、「三日三晩」の意味や読み方、例文、類義語などを含め詳しく解説しました。
三日三晩の意味・読み方
まず読み方ですが、「三日三晩」は「みっかみばん」と読みます。
「さんにちさんばん」などとは読みません。「三」は「み」と読むのがポイントです。
「三日三晩」とは「三日間ずっと・三日間の昼も夜もすべて」という意味を持ちます。
例えば、「三日三晩続いた雨」であれば、「三日間、ずっと昼も夜も降り続いた雨」という意味になります。また、「三日三晩食事を抜いた」であれば、「三日間、昼も夜も食事を食べなかった」という意味になります。
このように、「三日間」という期間全体を表す四字熟語が「三日三晩」となります。逆に、同じ三日間であっても昼だけの場合や、夜だけの場合は「三日三晩」とは言いません。
三日三晩の語源・由来
「三日三晩」は、「三日」と「三晩」から成る四字熟語です。
まず「三日」とは文字通り「三日間」という意味です。〇月〇日などのような固定的な日にちを表すのではなく、具体的な期間を表しています。
そして、「三晩」とは「三つの晩」を表しています。一日目の晩、二日目の晩、三日目の晩、それぞれを合わせた言葉です。
以上、両者を合わせることで「三日間、(昼も)夜も合わせた期間」という意味になるわけです。
なお、「三日三晩」は中国の故事に由来するような四字熟語ではありません。正確な起源は不明ですが、日本で日本人により作られた造語であると考えられます。
「二日二晩」「四日四晩」などの言い方もありますが、一般に語呂がよい「三日三晩」を用いることが多いです。
三日三晩の類義語
「三日三晩」は、次のような類義語で言い換えることができます。
いずれも「三日三晩」と似た意味を持ちますが、全く同じ意味の語(同義語)というのはありません。
例えば、「不眠不休」「昼夜兼行」「衣帯不解」などは人の行動に対して使われる四字熟語です。対して、「三日三晩」は「雨」などの自然現象に対して使うこともあります。
また、「三日三晩」は「三日間」という具体的な期間が指定されます。一方で、上記の類義語はいずれも期間が指定されるものでありません。
「連日連夜」は場合によっては1週間や2週間続くこともありますし、「昼夜兼行」は一日だけで終わることもあります。
その他、熟語だと「徹夜」、ことわざだと「夜を徹する」なども類義語に含まれます。
三日三晩の英語訳
「三日三晩」は、英語だと次のように言います。
「three days and three nights」
「day」は「日」、「night」は「晩」などの意味です。「three」は「三」を表すことから、後ろは複数形となります。
英語ではシンプルに「三日間」と「三つの夜」を合わせた表現で伝えるようにします。
例文だと、以下のような言い方です。
I will study for three days and nights.(私は三日三晩勉強をするつもりです。)
She wept for three days and three nights.(彼女は三日三晩泣き明かした。)
三日三晩の使い方・例文
最後に、「三日三晩」の使い方を例文で紹介しておきます。
- 体調を崩していたので、三日三晩、食事もとらずに寝続けた。
- 三日三晩続いた雨だったが、ようやく明日には晴れるそうだ。
- 彼は三日三晩、寝る間も惜しんでゲームに没頭したようです。
- 三日三晩考えても結論が出なかったので、今回はあきらめます。
- 世の中には、三日三晩、徹夜で踊り続ける祭りや宴があるようだ。
- ブログを三日三晩放置していたので、今日からまた更新を始めます。
- 三日三晩、じっくりと煮込んだ豚骨ベースのラーメンが完成しました。
- おいしい梅干しを作るために、三日三晩しっかりと外に干しておきます。
「三日三晩」は、様々な使い方ができる四字熟語です。良い意味・悪い意味などの区別はなく、客観的な事実を述べる際にも用いられます。
一般的には人の行動を対象とするイメージですが、人以外の食べ物や雨などの自然現象にも使うことができます。
また、必ずしも厳密な「三日間」を指して使われるわけではありません。一種の慣用表現として「長い期間」という例えの意味で使われることもあります。
まとめ
以上、本記事のまとめとなります。
「三日三晩」=三日間ずっと・三日間の昼も夜もすべて。
「語源・由来」=「三日間」と「三つの晩」を合わせたことから。
「類義語」=「不眠不休・昼夜兼行・連日連夜・衣帯不解・倍日并行」
「英語訳」=「three days and three nights」
「三日三晩」は、私たちの生活の中でもよく目にする四字熟語です。意味を覚えたからには、ぜひ日常会話でも使って頂ければと思います。