『コスモポリタニズムの可能性』は、河野哲也による評論文です。教科書・論理国語にも取り上げられています。
ただ、本文を読むと意味の分かりにくい語句が多く出てきます。そこで今回は、『コスモポリタニズムの可能性』に出てくる重要語句を段落ごとに簡単にまとめました。
第一段落の語句一覧
【帰属(きぞく)】⇒人や物が、どこか・何かに属すること。
【志向(しこう)】⇒考えや気持ちがある方向を目指すこと。
【包括的(ほうかつてき)】⇒全体を一つにまとめているさま。
【根源的(こんげんてき)】⇒物事を成立させる大もとなっているさま。
【理念的(りねんてき)】⇒ある物事について、こうあるべきだという根本の考えを表すさま。
【同一視(どういつし)】⇒同じものとみなすこと。
【論者(ろんじゃ)】⇒論ずる人。議論を好む人。
【反映(はんえい)】⇒あるものの性質が、他に影響して現れること。また、それを現すこと。
【理念(りねん)】⇒ある物事についての、こうあるべきだという根本の考え。
第二段落の語句一覧
【成員(せいいん)】⇒団体・組織などを構成する人。メンバー。
【関心を払う(かんしんをはらう)】⇒注意を向ける。興味を持つ。
【内在(ないざい)】⇒あるものが、そのものの中におのずから存在すること。
【擁護(ようご)】⇒侵略や危害からかばい守ること。
【排除(はいじょ)】⇒おしのけて、そこからなくすこと。
【有限(ゆうげん)】⇒限りがあること。限度・限界があること。
【野放図(のほうず)】⇒ずうずうしいこと。
【並存(へいぞん)】⇒二つ以上のものが同時に存在すること。
【忍耐(にんたい)】⇒苦難などを耐えること。
【規範的(きはんてき)】⇒模範とされるさま。手本とされるさま。
【旧来(きゅうらい)】⇒これまで。以前から今まで。
【グローバル化】⇒経済活動やものの考え方などが、国境を越えて世界的な規模に広がること。
【相互(そうご)】⇒お互い。
【協働(きょうどう)】⇒同じ目的のために、複数が対等の立場で協力して共に働くこと。
【緊迫(きんぱく)】⇒状況などが、非常に差し迫っていること。
【債務(さいむ)】⇒金銭を借りた者が貸し手に対して、その返還をしなければならない義務。
【帳消し(ちょうけし)】⇒金銭などの貸借関係を消滅させること。
【疫病(えきびょう)】⇒悪性の伝染病。
【広範(こうはん)】⇒広く行きわたるさま。
【疎遠(そえん)】⇒遠ざかって関係が薄いこと。
【享受(きょうじゅ)】⇒受け入れて自分のものとすること。
【希求(ききゅう)】⇒強く願い求めること。
第三段落の語句一覧
【保障(ほしょう)】⇒保護して守ること。
【秩序(ちつじょ)】⇒決まりや順序。
【普遍的(ふへんてき)】⇒極めて多くの物事にあてはまるさま。
【コスモス】⇒秩序と調和を持つ統一体としての宇宙。
【担う(になう)】⇒引き受ける。
【賞賛(しょうさん)】⇒ほめること。
【保守化(ほしゅか)】⇒旧来の風習や伝統、考え方などを重んじて守っていこうとすること。
【称揚(しょうよう)】⇒ほめたたえること。
【抗する(こうする)】⇒抵抗する。逆らう。
【衰退(すいたい)】⇒勢いや活力が衰え弱まること。
【同一性(どういつせい)】⇒事物が時や場所を越えてそれ自身に同じであること。
【炉端(ろばた)】⇒本来は、「囲炉裏 (いろり) のそば。」という意味だが、ここでは「住み慣れた安逸な場所」を例えている。※「囲炉裏」とは、室内の床の一部を四角に切り抜いて火をたくようにした場所のこと。
【成熟(せいじゅく)】⇒心や身体などが十分に成長すること。
【寡占(かせん)】⇒少数の供給者が、市場を支配している状態。
【基盤(きばん)】⇒物事を成立させるための基礎となるもの。土台。
【不健全(ふけんぜん)】⇒物事の状態が公正ではなく、ゆがんでいること。
【浸潤(しんじゅん) 】⇒水がしみ込むように、勢力などが広がっていくこと。
【脅威(きょうい)】⇒おびやかされて感じる恐ろしさ。
第四段落の語句一覧
【紐帯(ちゅうたい)】⇒血縁・地縁・利害関係など、社会を形成する結びつき。
【同義(どうぎ)】⇒意味が同じであること。
【差異(さい)】⇒違い。
【いささかも】⇒少しも。
【試行(しこう)】⇒ためしにやってみること。
【帰着(きちゃく)】⇒いろいろの過程を経て、最終的に落ち着くこと。
【誘発(ゆうはつ)】⇒ある事が原因となって、他の事を引き起こすこと。
【能動的(のうどうてき)】⇒自ら他へはたらきかけるさま。
【遭遇(そうぐう)】⇒思いがけず出会うこと。
【邂逅(かいこう)】⇒思いがげなく出会うこと。巡り会うこと。
【要請(ようせい)】⇒必要だとして、強く願い求めること。
【触発(しょくはつ)】⇒何らかの刺激を与えて、行動の意欲を起こさせること。
【埋没(まいぼつ)】⇒埋もれて見えなくなること。
【唯一無二(ゆいいつむに)】⇒ただ一つだけしかなく、二つとないもの。
【永続的(えいぞくてき)】⇒ある状態が長続きするさま。
【根拠地(こんきょち)】⇒本来は、「活動の本拠とする地」を指すが、ここでは「よりどころ」という意味を表す。
【壮大(そうだい)】⇒規模が大きくて立派なこと。
【当然視(とうぜんし)】⇒当たり前だと考えること。
【剝奪(はくだつ)】⇒はぎ取って奪うこと。力ずくで取り上げること。
【隔絶(かくぜつ)】⇒かけ離れていること。
まとめ
今回は、『コスモポリタニズムの可能性』に出てくる重要語句をまとめました。ぜひノート代わりにして見直して頂ければと思います。なお、本文の要約などについては以下の記事で解説しています。