『いのちのかたち』は、西谷修による評論文です。教科書・論理国語でも学習します。
ただ、本文を読むと意味の分かりにくい語句が多く出てきます。そこで今回は、『いのちのかたち』に出てくる重要語句を簡単にまとめました。
第一段落の語句一覧
【ライフ】⇒生命、命、生活、暮らし、一生、生涯などを意味する単語。
【コンテクスト】⇒文脈。
【その都度(つど)】⇒毎回。物事が行われるたびごと。
【充てる(あてる)】⇒対応させてつける。
【現物(げんぶつ)】⇒現にある品物。実際の品物。
【抽象的(ちゅうしょうてき)】⇒頭の中だけで考えていて、具体性に欠けるさま。
【概念(がいねん)】⇒物事の意味内容。ある物事に対する大まかな理解やイメージ。
【具体相(ぐたいそう)】⇒直接捉えられる具体的な姿。具体的なありさま。ここでの「相」は「姿・形・ありさま。」などの意味。
【波瀾万丈(はらんばんじょう)】⇒変化がきわめて激しく、劇的であるさま。
【科学(かがく)】⇒体系的な知識。広い意味では「知識や学問」を指し、狭い意味では「自然科学」を指す。
【捧げる(ささげる)】⇒自分の持つすべてを、対象につぎこむ。
【人体実験(じんたいじっけん)】⇒生きている人間の体を使った実験。
【入(い)れあげる】⇒好きなもののために、分別を欠いて多くの金銭をつぎ込む。
【一律に(いちりつに) 】⇒一様に。同じ具合に。
【とかく】⇒ある状態になりやすいさま。ある傾向が強いさま。
【生硬(せいこう)】⇒態度や表現などが、未熟でかたい感じがするさま。
【雑多(ざった)】⇒色々なものが入り混じっているさま。
【まかなう】⇒処理する。※「まかなわざるを得ない」で「処理しなければならない」という意味。
【ニュアンス】⇒微妙な意味合い。
【帯びる(おびる)】⇒ある様子を少し含む。
【困窮(こんきゅう)】⇒貧しくて生活に苦しむこと。
【色を帯びる(いろをおびる)】⇒それらしい感じを含み持つ。
【いとおしい】⇒大事にして、かわいがりたくなるさま。
【原語(げんご)】⇒翻訳した言葉に対して、そのもとになった外国の言葉。
【文物(ぶんぶつ)】⇒文化が生み出した様々なもの。
【造語(ぞうご)】⇒新しく作られた言葉。
【俗語(ぞくご)】⇒改まった場面では使われないような、口語的な日常語。
【除外(じょがい)】⇒除くこと。
【正規(せいき)】⇒正式な決まり。
【公用語(こうようご)】⇒ある国や地域で、おおやけの場で使用することになっている言語。
【身丈を合わせる(みたけをあわせる)】⇒本来は「背の高さを合わせる」という意味だが、ここでは「先方の基準などに当方を合わせる」という意味。
【舶来もの(はくらいもの)】⇒外国から船によって運ばれてくるもの。「舶来」とは「外国から船によって運ばれてくること。」という意味。
第二段落の語句一覧
【艶めかしい(なまめかしい)】⇒色っぽい。
【なぞらえる】⇒たとえる。※「作り物になぞらえても」で、「人の作ったものにたとえても」という意味。
【違和感(いわかん)】⇒しっくりしない感じ。
【鈍重(どんじゅう)】⇒動作がにぶくてのろいこと。
【不細工(ぶさいく)】⇒姿や容貌が整っていないこと。
【愛でる(めでる)】⇒いつくしみ、愛する。かわいがる。
【粗末(そまつ)】⇒いいかげんに扱うこと。
【フロンティア】⇒未開拓の分野。学問・技術などの最先端。
【ミスマッチ】⇒釣り合わないもの同士を意図的に組み合わせること。
【身も蓋もない(みもふたもない)】⇒言葉があからさますぎて、情緒も含みも感じられない。
【抽象(ちゅうしょう)】⇒事物からある性質や要素をぬきだして、把握すること。
【なじみがよい】⇒しっくりくる。調和する。
【ひもとく】⇒書物を開く。本を読む。
【定義(ていぎ)】⇒物事の意味・内容を他と区別できるように、言葉で明確に限定したもの。
【複製(ふくせい)】⇒もとの物と同じ物を別に作ること。
【生体(せいたい)】⇒生きているもの。また、生きているものの体。
【亀甲型(きっこうがた)】⇒亀の甲羅のような六角形。
【生殖(せいしょく)】⇒生物が、自分と同種類の新しい個体をつくり出すこと。
【感慨(かんがい)】⇒心に深く感じる、しみじみとした気持ち。
【メカニズム】⇒仕組み。
【発現(はつげん)】⇒現れ出ること。
【プロセス】⇒過程。
【印象は拭えない(いんしょうはぬぐえない)】⇒受けた感じは取り去ることはできない。
【支障(ししょう)】⇒さしつかえ。
第三段落の語句一覧
【端的(たんてき)】⇒手っ取り早く要点だけをとらえるさま。
【個別化(こべつか)】⇒物事を構成している一つ一つを別にすること。
【契機(けいき)】⇒きっかけ。動機。
【観念(かんねん)】⇒物事に対する考え。
【とりわけ】⇒特に。
【不可知(ふかち)】⇒知ることができないさま。
【神秘(しんぴ)】⇒人間の知恵では計り知れない不思議なこと。
【一般的真理(いっぱんてきしんり)】⇒普遍的な事実や法則。
【奇異(きい)】⇒普通とようすが違うこと。不思議なこと。
【固有(こゆう)】⇒そのものだけにあること。
【死に瀕する(しにひんする)】⇒あと少しで死ぬ状態にある。「瀕する」とは「ある重大な事態に今にもおちいろうとする。」という意味。
【看取る(みとる)】⇒人の死に際を見守る。
【押しのける】⇒そこから無理に退かせる。
【介する(かいする)】⇒両者の間に立てる。
【言明(げんめい)】⇒言葉に出して、はっきりと言いきること。
【指標(しひょう)】⇒物事を判断するための目じるしとなるもの。
【還元(かんげん)】⇒もとの形・性質・状態などに戻すこと。
【自動詞(じどうし)】⇒目的語をとることがなく、それ自身の働きとして述べられる動詞。
【錯覚(さっかく)】⇒思い違い。
【象る(かたどる) 】⇒形作る。象徴する。※「象られている」で「形作られている。象徴されている」という意味。
第四段落の語句一覧
【訴訟(そしょう)】⇒裁判を申し立てること。
【崩壊(ほうかい)】⇒崩れてしまうこと。壊れてしまうこと。
【せめぎ合う】⇒両者が対立して争う。
【つまるところ】⇒要するに。結局。
【地続き(じつづき)】⇒ある場所と他とがつながっていること。
【剣呑(けんのん)】⇒危険な感じがするさま。また、不安を覚えるさま。
【同化(どうか)】⇒異なる考え方などが、感化されて同じになること。
【政策(せいさく)】⇒政府や政党などの施政上の方針。
【誘導(ゆうどう)】⇒人や物事をある状態にまで導くこと。
【ヘゲモニー】⇒主導権。支配権。
【全能性(ぜんのうせい)】⇒どのようなことでもできるという性質。
【盲目(もうもく)】⇒他のものが目に入らず、理性的な判断ができないこと。
【信仰(しんこう)】⇒特定の対象を絶対のものと信じて疑わないこと。
【僥倖(ぎょうこう)】⇒思いがけない幸運。
まとめ
今回は、『いのちのかたち』に出てくる重要語句をまとめました。ぜひノート代わりにして見直して頂ければと思います。なお、本文の要約などについては以下の記事で解説しています。