この記事の読了目安: 50

ホンモノのおカネの作り方 要約 解説 200字要約 学習の手引き

 

高校国語・現代文の授業で『ホンモノのおカネの作り方』という評論文を学びます。ただ、実際に本文を読むと筆者の主張が分かりにくいと感じる人も多いと思われます。

そこで今回は、『ホンモノのおカネの作り方』の要約やあらすじ、テスト対策などをなるべくわかりやすく解説しました。

スポンサーリンク

『ホンモノのおカネの作り方』のあらすじ

 

あらすじ

ホンモノのおカネの作り方の極意は、至極簡単である。それは、ニセガネを作らないようにすればいいのである。ニセガネを作らないようにするには、ホンモノのおカネに似せようとしないことである。

幕末の頃、勤王派の佐土原藩が作った二分判金は、ニセの金貨としては最も精巧に作られたものであった。ニセガネとは、ホンモノの金銀ではないものをできる限りホンモノに似せようとしたものであり。まさにその意味では、「似せ」ガネなのである。

江戸時代の両替屋は、人々の財産の保管も行い、預金者に対して「預り手形」を発行した。この「預り手形」は短冊形の紙切れだが、いつでも引き換えられる金貨銀貨の「代わり」として、それ自身が支払い手段であるかのように用いられるようになる。「預かり手形」は、次第に実際の支払い手段として流通し、ホンモノのおカネの単なる代わりが、ホンモノのおカネになってしまうのである。

現在では、小切手やクレジットカードが実際の銀行券の代わりとして流通し始めているように、ホンモノのおカネの「代わり」がホンモノになってしまうという逆説の作用こそ、太古から現在までホンモノのおカネというものを作り続けてきたのである。ニセガネは、いかにホンモノに似ていてもあくまでホンモノの金銀に対するニセモノでしかなく、それは決してホンモノになることはできない。ホンモノのお金に似せるのではなく、ホンモノのおカネに変わってしまうことがホンモノのおカネを作る極意なのである。

実際には、かつての天王寺屋や鴻池屋のように大きな資力や厳重な金蔵のないところには、ホンモノのおカネを作り出す逆説は見向きもされないのである。

スポンサーリンク

『ホンモノのおカネの作り方』の要約

 

要約ホンモノのおカネを作る極意は、ホンモノのおカネに似せてニセガネを作るのではなく、その時々の「代わり」のおカネに対するその時々のホンモノを作ることである。それはつまり、ホンモノの「代わり」が本来のホンモノのおカネにとって代わってしまうという逆説の作用である。もちろん、誰もがホンモノのおカネを作れるわけではなく、そのためには大きな資力による信用と厳重な金蔵がなくてはならない。(191文字)
ポイント

本文で繰り返し問われているのは、「ホンモノのおカネとは一体何なのか?」ということです。筆者はそれを「ホンモノのおカネに代わるもの」だと言っています。具体的な例で言うと、江戸時代の預り手形や、現代における小切手やクレジットカードといった金銀の代わりとなるものです。私たちが身近に使うものだと、千円札や一万円札などの紙幣もホンモノのおカネに代わるものに当てはまります。

逆に、江戸時代にあった二分板金などはニセの金貨としては最も精巧に作られたものでしたが、このようなホンモノのおカネ(金銀小判)に似せたものというのはホンモノのおカネではないと言っています。

見た目だけで判断するなら、手形や紙幣などの単なる紙切れよりも、金銀小判に似せたニセガネの方がホンモノのお金には近いように感じます。筆者はそこに「逆説の作用」があると主張しています。「逆説」とは「一見、真理にそむいているようにみえて、実は一面の真理を言い表している表現」のことです。

つまり、一見金銀に似ていない紙切れをおカネの代わりにすることで、ホンモノのお金を作ることに人は成功したということです。「おカネの代わりがホンモノのおカネになる」という逆説を読み取れるかどうかがこの評論のポイントとなります。

スポンサーリンク

『ホンモノのおカネの作り方』のテスト問題対策

 

問題0

次の文の下線部の漢字および読み方を答えなさい。

①合格したのは、シゴク当然の結果だ。

②フライパンで豆をる。

セイコウに作られた腕時計。

④人の情報をあれこれ詮索する。

⑤胃薬と風邪薬をヘイヨウする。

キュウキョクの目的を達成する。

⑦国王のケンイが失墜する。

⑧これ以上、ギセイ者を出さない。

陰鬱な雰囲気の部屋。

ゲンジュウな警備をする。

解答①至極 ②い ③精巧 ④せんさく ⑤併用 ⑥究極 ⑦権威 ⑧犠牲 ⑨いんうつ ⑩厳重
問題1「ここに一つの逆説が作用している」とあるが、ここでの「逆説」とはどういうことか?
解答例本来ホンモノのおカネの「代わり」であったものが、ホンモノのおカネになってしまうということ。
問題2その意味で、この預り手形は、それといつでも引き換えられる金貨銀貨の「代わり」として、あたかもそれ自身が借金の支払い手段であるのように用いられることになる。とあるが、「預り手形」が金貨銀貨の代わりとなるのはなぜか?
解答例預り手形を両替屋に持っていけば、誰でもその額の金貨や銀貨を受け取ることができ、金貨銀貨を直接渡す代わりに自分の借金の支払いに代えることができる。そして、この預かり手形を受け取った人も今度はそれを使って自分の借金相手の支払いに代えることができるから。
スポンサーリンク

問題3ニセガネ作りたちが「ホンモノの形而上学の哀れな犠牲者」であるのはなぜか?
解答例ニセガネとは、いかにホンモノに似ていてもあくまでホンモノの金銀に対するニセモノでしかなく、それは決してホンモノになることはできず、ひとたび発覚すればハリツケ獄門の刑に処せられることになるため。
問題4「天王寺や鴻池屋ほどの大きな資力も厳重な金蔵もないところには、ホンモノのおカネを作り出すあの逆説は見向きもしてくれない」のはなぜか?
解答例大きな資力や厳重な金蔵がないと人は安心しておカネを預けることはできないし、代わりの証文があったとしてもいつ紙切れになってしまうかもしれないという不安がつきまとうため。
言葉と表現現代における「ホンモノのおカネ」にはどのようなものがあるだろうか?身のまわりや社会から探し、話し合ってみよう。
解答例紙幣・硬貨・商品券・キャッシュカード・クレジットカード・プリペイドカード・電子マネー・小切手・約束手形・郵便切手など。

まとめ

 

以上、本記事では、『ホンモノのおカネの作り方』の要約などについて解説しました。ぜひ定期テストなどの対策として頂ければと思います。なお、本文中の重要語句については以下の記事にてまとめています。

スポンサーリンク

The following two tabs change content below.

国語力アップ.com管理人

大学卒業後、国語の講師・添削員として就職。その後、WEBライターとして独立し、現在は主に言葉の意味について記事を執筆中。 【保有資格】⇒漢字検定1級・英語検定準1級・日本語能力検定1級など。