葉桜と魔笛  意味調べノート 漢字 重要語句 文学国語

『葉桜と魔笛』は、太宰治による文学作品です。高校の教科書・文学国語においても学習します。

ただ、実際に文章を読むと意味の分かりにくい言葉が多く出てきます。そこで今回は、『葉桜と魔笛』に出てくる重要語句を段落ごとに簡単にまとめました。

第一段落の語句一覧

 

【葉桜(はざくら)】⇒花が散って若葉が出始めた頃の桜。

【拝借(はいしゃく)】⇒へりくだって物を借りること。

【頑固一徹(がんこいってつ)】⇒非常にかたくなで自分の考えを曲げないこと。

【世俗(せぞく)】⇒世の中。世間。

【切り回し(きりまわし)】⇒物事を処理したり運営したりすること。

【まるで駄目(だめ)になる】⇒すっかり駄目になる。

【手の施しようがない(てのほどこしようがない)】⇒どうすることもできない。

【終日(しゅうじつ)】⇒一日中。

【総身(そうしん)】⇒体全体。全身。

【うなだれて】⇒うつむいて。力なく首を垂れて。

【身もだえしながら】⇒苦しみや苛立ちから体をよじらせるように動かしながら。

【おどろおどろした】⇒不気味で気味の悪いさま。

【凝結(ぎょうけつ)】⇒固まって集まること。

【命令一下(めいれいいっか)】⇒命令が出されること。

【生きた空がなかった(いきたそらがなかった)】⇒生きている気持ちがしなかった。

第二段落の語句一覧

 

【無理難題(むりなんだい)】⇒無理な言いがかり。

【胸を突かれる(むねをつかれる)】⇒強く心を動かされる。感情が激しく揺さぶられる。

【無心(むしん)】⇒何も考えていないこと。

【気を取り直す(きをとりなおす)】⇒考え方を変えて、気持ちを持ち直す。

【夕闇(ゆうやみ)】⇒夕方の薄暗がり。

【文通(ぶんつう)】⇒手紙のやり取りをすること。

【舌を巻く(したをまく)】⇒非常に驚き感心すること。

【用心深い(ようじんぶかい)】⇒より注意する。警戒心が強い。

【他愛なさ(たあいなさ)】⇒深い意味やしっかりした考えがないこと。

【のけぞる】⇒上半身が仰向けになるほど反り返る。

【歌人(かじん)】⇒和歌を作る人。

【胸一つに収める(むねひとつにおさめる)】⇒他人に言わず、自分の胸の中だけにとどめておく。

【奇怪(きかい)】⇒常識では考えられないほどけしからぬさま。

【胸がうずく(むねがうずく)】⇒心が何となくずきずきと痛む。

【生き地獄(いきじごく)】⇒生きたまま受けるつらい苦しみ。

【憂き目に遭う(うきめにあう)】⇒つらく悲しい思いをする。

【当惑(とうわく)】⇒どうしていいかわからず困ること。

【文句(もんく)】⇒ここでは、「文章中に出てくる字句」という意味。

【ろくろく見ずに】⇒まともに見ないで。ちゃんと見ないで。

第三段落の語句一覧

 

【無能(むのう)】⇒能力がないこと。

【解する(かいする)】⇒理解する。

【我欲を張る(がよくをはる)】⇒自分の利益や欲望ばかり求める。

【誠実(せいじつ)】⇒私利私欲を交えず、真面目に物事や相手と向き合うこと。

【謙譲(けんじょう)】⇒へりくだり、ゆずること。相手を尊敬すること。

【成し遂げる(なしとげる)】⇒物事を最後までやり終える。

【わけなく】⇒たやすく。簡単に。

【奉仕(ほうし)】⇒人や社会のために尽くすこと。

【寵児(ちょうじ)】⇒特に愛されている子供。

第四段落の語句一覧

 

【千々に(ちぢに)】⇒粉々に。跡形もなく。

【いても立ってもおられぬ】⇒心が騒いで落ち着いていられない。

【苦心(くしん)】⇒苦労すること。

【崇高(すうこう)】⇒気高く尊いこと。

【身も世も、あらぬ思い(みもよもあらぬおもい)】⇒心が乱れ、落ち着かない状態。

【投函(とうかん)】⇒手紙をポストなどに入れること。

【あさましい】⇒情けない。見苦しい。卑しい。

【大胆(だいたん)】⇒思い切りがよい。ずうずうしい。

【利口(りこう)】⇒物分かりがよいこと。聞き分けがよいこと。

【耳を澄ます(みみをすます)】⇒注意深く聞く。聞こうとして意識を集中する。

【言い知れぬ(いいしれぬ)】⇒言い表せない。何とも言えない。

【身じろぎもせず(みじろぎもせず)】⇒体を少しも動かさず。

【息をひきとる(いきをひきとる)】⇒呼吸が止まる。死ぬ。

【おぼしめし】⇒ここでは、「神のご意向」という意。

第五段落の語句一覧

 

【もろもろの】⇒さまざまの。多くの。

【物欲(ぶつよく)】⇒財物に対する執着。

【信仰(しんこう)】⇒神仏などを信じて敬うこと。

【仕業(しわざ)】⇒行い。しわざ。特に悪い行為。

【ふびんに思う】⇒かわいそうに思う。

【厳酷(げんこく)】⇒きびしく冷酷なこと。

【一世一代(いっせいちだい)】⇒一生涯で一度きりであること。

【狂言(きょうげん)】⇒人を欺くために仕組むこと。たくらみ。

【在世中(ざいせいちゅう)】⇒生きている間。存命中。

【かれこれ】⇒おおよそ、そろそろ。

まとめ

 

今回は、『葉桜と魔笛』に登場する重要語句を一覧にしてまとめました。ぜひノート代わりとして見直して頂ければと思います。なお、本文の要約などについては以下の記事で解説しています。