第五段落の語句・漢字一覧
これだけ説明しておいて現代日本の開化に後戻をしたら~
【無我夢中(むがむちゅう)】⇒一つのことばかりに気を取られて、我を忘れること。
【自覚(じかく)】⇒自分の置かれている状態などをはっきりと知ること。
【いたたまれない】⇒それ以上我慢できない。
【開展(かいてん)】⇒展開。一面に広げること。
【従来(じゅうらい)】⇒これまで。以前から今まで。
【未練(みれん)】⇒あきらめきれないこと。
【毫も(ごうも)】⇒少しも。ちっとも。
【世間体(せけんてい)】⇒世間に対する体裁や見え。
【繕う(つくろう)】⇒外から見た感じがいいように、体裁をよくする。
【潮流(ちょうりゅう)】⇒時代の流れ。時代の傾向。
【食客(いそうろう)】⇒居候 (いそうろう) 。他人の家に居着いて食わせてもらうこと。
【気兼ね(きがね)】⇒他人の思わくなどに気をつかうこと。遠慮。
【今しがた(いましがた)】⇒ついさっき。たった今。
【脱却(だっきゃく)】⇒古い考え方や欠点などを捨て去ること。
【特質(とくしつ)】⇒そのものだけがもっている特別の性質。
【真相(しんそう) 】⇒物事の真実のすがた。
【弁える(わきまえる)】⇒区別する。見分ける。
【食膳(しょくぜん)】⇒食べ物をのせる台のこと。
【空虚(くうきょ)】⇒むなしいこと。内容や価値がないこと。
【ハイカラ】⇒西洋風を気どること。流行を追ったり、目新しいものを好んだりすること。
【虚偽(きょぎ)】⇒真実ではないのに、真実のように見せかけること。うそ。いつわり。
【軽薄(けいはく)】⇒言葉や態度が軽々しくて、考えの深さや誠実さが感じられないこと。
【悲酸(ひさん)】⇒悲惨。
【先方(せんぽう)】⇒相手方 (あいてがた) 。
【習慣(しゅうかん)】⇒その国やその地方の人々のあいだで、普通に行われる物事のやり方。
【批評(ひひょう)】⇒事物の善悪・是非などを評価し論じること。
【主客(しゅかく)】⇒主なものと従なもの。中心人物と脇役。
【風俗(ふうぞく)】⇒ある時代やある社会における、生活上の習わしやしきたり。風習。
【礼式(れいしき)】⇒礼儀作法のこと。
【醸す(かもす)】⇒ある状態を生みだす。
【取ってつけたよう】⇒いかにも不自然な様子。
【一端(いったん)】⇒一部分。
【些細(ささい)】⇒取るに足らないさま。
【皮相上滑りの開化(ひそううわすべりのかいか)】⇒うわべだけ開花したことのたとえ。「皮相(ひそう)」とは「物事の表面・うわべ」を表す。
【帰着(きちゃく)】⇒いろいろの過程を経て、最終的に落ち着くこと。
【上滑り(うわすべり)】⇒物事の表面にとらわれて、本質を見抜けないこと。深みがなく軽々しいこと。
第六段落の語句・漢字一覧
それでは子供が背に負われて大人といっしょに歩くような真似をやめて、~
【譏(そしり)】⇒人のことを悪く言うこと。悪口や非難。
【ゆゆしい】⇒とんでもない。重大な。
【陥る(おちいる)】⇒望ましくない状態になる。
【年限(ねんげん)】⇒年を単位として定めた期限。
【算術(さんじゅつ)】⇒計算の方法。算法。古くは数学全般をいった。
【首肯(しゅこう)】⇒うなずくこと。納得し、賛成すること。
【生噛り(なまかじり)】⇒ほんの少しばかりかじっていること。表面的に少し知っているだけで、十分に本質を理解してないこと。
【法螺を吹く(ほらをふく)】⇒大げさなでたらめを言ったり、大きなことを言ったりする。
【論外(ろんがい)】⇒論じる価値もないこと。もってのほかで話にならないこと。
【陋態(ろうたい)】⇒見苦しい態度。
【新奇を衒う(しんきをてらう)】⇒新しく珍しいものであるかのように装う。
【虚栄心(きょえいしん)】⇒自分を実質以上に見せようと、みえを張りたがる心。
【分化(ぶんか)】⇒単一なものが進歩・発展するにつれて複雑に分かれていくこと。細分化。
【極端(きょくたん)】⇒ものの一番はし。
【旺盛(おうせい)】⇒活動力が非常に盛んであること。
【先駆(せんく)】⇒他に先がけて物事をすること。また、その人。
【明々地(めいめいち)】⇒明らか。
【神経衰弱(しんけいすいじゃく)】⇒ 身体的、精神的な疲労から、倦怠感や疲労感・焦燥感など様々な症状が現れる状態。
【気息奄奄(きそくえんえん)】⇒息も絶え絶えで、今にも死にそうなさま。
【路傍(ろぼう) 】⇒道のほとり。みちばた。路辺。
【呻吟(しんぎん)】⇒苦しんでうめくこと。
【語弊(ごへい)】⇒誤解をまねきやすい言い方。
【理窟(りくつ)】⇒理屈。物事の筋道。道理。
第七段落の語句・漢字一覧
すでに開化と云うものがいかに進歩しても、案外その開化の賜として~
【賜(たまもの)】⇒恩恵や祝福として与えられたもの。恩恵。
【勘定に入れる(かんじょうにいれる)】⇒あらかじめ見積っておく。
【野蛮(やばん)】⇒文化が開けていないこと。
【言語道断(ごんごどうだん)】⇒言葉で言い表せないほどひどいこと。
【窮状(きゅうじょう)】⇒困りはてている様子。苦しんでいる状態。
【嘆息(たんそく)】⇒悲しんだりがっかりしたりして、ため息をつくこと。
【モーパサン】⇒モーパッサンのこと。フランスの小説家で、自然主義の代表的作家の一人。
【内縁(ないえん)】⇒事実上は同居して婚姻関係にありながら、婚姻届を出していないために法律上の夫婦とは認められない男女の関係。
【置手紙(おきてがみ)】⇒用件を書いてその場に残しておく手紙。
【手切金(てぎれきん)】⇒手切(てぎれ)のための金。 特に男と女がその愛情関係を断つ際に、そのしるしとして相手に渡す金銭。
【談判(だんぱん)】⇒事件やもめごとに決着をつけるために相手方と話し合うこと。交渉。
【所作(しょさ)】⇒しぐさ。
【不具(ふぐ)】⇒からだの一部に障害があること。
【赤心(せきしん)】⇒嘘いつわりのない、ありのままの心。まごころ。
【売女(ばいた)】⇒身持ちの悪い女をののしっていう語。
【貞節(ていせつ)】⇒女性が夫以外の男性に身や心を許さないこと。
【病妻(びょうさい)】⇒病気の妻。
【身を委ねる(みをゆだねる)】⇒物事にひたすらに尽くす。身をささげる。
【懐疑(かいぎ)】⇒疑いを持つこと。あやしむこと。
【徹底的(てっていてき)】⇒徹底するさま。どこまでも一貫して行うさま。
【真心(まごころ)】⇒真実の心。偽りや飾りのない心。
【真実(しんじつ)】⇒本当に。確かに。ここでの「真実」は副詞としての意味。
【懸価のない(かけねのない)】⇒嘘いつわりのない。誇張のない。ここでの「懸価」は通常「掛け値」と表記し、「実際よりもおおげさに言うこと」を表す。
【実相(じっそう)】⇒ありのままの姿。実際のありさま。
【片輪(かたわ)】⇒からだの一部に障害があること。
【露骨に(ろこつ)】⇒あからさまな様子。明らかに。
【解剖(かいぼう)】⇒物事を細かく分析し、その因果関係などを明確にすること。
【悲観(ひかん)】⇒悲しんで失望すること。思うようにならないため失望すること。
【戦争(せんそう)】⇒ここでは「日露戦争(1904年~1905年)」のこと。
【一等国(いっとうこく)】⇒国際社会の中で地位が高い国のこと。
【高慢(こうまん)】⇒思い上がって、人を見下すこと。
【随所(ずいしょ)】⇒いたるところ。あちこち。
【急場(きゅうば)】⇒物事が差し迫ってすぐに対処しなければならない状況・場面。
【名案(めいあん)】⇒すぐれた案。よい考え。
【体裁(ていさい)】⇒他人から見られた時のかっこう。面目。
【臆面(おくめん)】⇒気後れした顔つき。臆したようす。
【論拠(ろんきょ)】⇒議論・論証の根拠。
【応分(おうぶん)】⇒分相応。身分や能力にふさわしいさま。
【思索(しさく)】⇒論理的に筋道を立てて考えること。
【生真面目(きまじめ)】⇒非常にまじめなこと。まじめすぎて融通がきかないこと。
【大目に見る(おおめにみる)】⇒人の過失や悪いところなどを厳しくとがめず寛大に扱う。
まとめ
以上、本記事では『現代日本の開化』に出てくる語句をまとめました。ぜひ定期テストなどの勉強用として頂ければと思います。なお、本文のあらすじやテスト対策については以下の記事で解説しています。