『ファッションの現象学』は、河野哲也による評論文です。教科書・論理国語にも掲載されています。
ただ、本文を読むと意味の分かりにくい語句が多く出てきます。そこで今回は、本作に出てくる重要語句を段落ごとに簡単にまとめました。
第一段落の語句一覧
【着飾る(きかざる)】⇒美しい衣服を着て身を飾る。
【ファッション】⇒流行。はやり。一般に、服装の流行を指す。
【定義(ていぎ)】⇒物事の意味・内容を他と区別できるように、言葉で明確に限定すること。
【共時的(きょうじてき)】⇒時間の流れや歴史的な変化は考慮せず、一時期の現象を捉えようとするさま。同時期。※対義語は「通時的」。
【模倣(もほう)】⇒他のものをまねること。似せること。
【伝搬(でんぱん)】⇒伝わること。また、伝えること。
【伝染(でんせん)】⇒物事の状態や傾向などが他に移り、同じような状態になること。
【通時的(つうじてき)】⇒関連する複数の現象や体系を、時間の流れや歴史的な変化にそって記述するさま。対義語は「共時的」。
【様式(ようしき)】⇒物事の一定の形式や型。
【服従(ふくじゅう)】⇒他の意志や命令に従うこと。
【両価的(りょうかてき)】⇒一つの事に対して逆の感情を同時に持つこと。両価性、両価感情とも言う。
【差異化(さいか)】⇒他と違う特徴を持たせること。「差異」とは「他のものと違う点」という意味。
【同化(どうか)】⇒異なるものが同じ性質や特徴を持つようになること。また、ある対象が別の文化や環境に適応して一体化すること
【追求(ついきゅう)】⇒追い求めること。
【ジェンダー】⇒社会的・文化的に形成される男女の差異。
【類似(るいじ)】⇒互いに似ていること。
【聴衆(ちょうしゅう)】⇒講演や音楽などを聞きに集まった人々。
【アイデンティティ】⇒自分が自分であるという認識や自覚。自己同一性。
【創出(そうしゅつ)】⇒新しいものを初めてつくり出すこと。
第二段落の語句一覧
【軽佻浮薄(けいちょうふはく)】⇒考えや行動などが軽はずみで、浮ついているさま。
【パーソナリティ】⇒人格。人柄。
【著作(ちょさく)】⇒書物を書きあらわすこと。また、その書物。
【軽薄(けいはく)】⇒軽々しくて、誠実さや思慮深さなどが感じられないこと。
【服飾(ふくしょく)】⇒衣服と装身具。また、衣服の飾り。
【虚無(きょむ)】⇒むなしいこと。空虚であること。
【象徴(しょうちょう)】⇒抽象的な事物を、具体的な事物によって理解しやすい形で表すこと。また、その表現に用いられたもの。
【二の次(にのつぎ)】⇒後回し。二番目。
【遊戯(ゆうぎ)】⇒遊びたわむれること。遊び。
【必然性(ひつぜんせい)】⇒物事が必ずそうなるという性質。
第三段落の語句一覧
【徹底(てってい)】⇒中途半端でなく一貫していること。
【不在(ふざい)】⇒本来いるべき場所にいないこと。
【篤実(とくじつ)】⇒情が深く誠実なこと。
【敬虔(けいけん)】⇒うやまいつつしむ気持ちが深いさま。
【権威(けんい)】⇒他の者を服従させる威力。
【忌み嫌う(いみきらう)】⇒嫌って避ける。ひどくいやがる。
【揶揄(やゆ)】⇒からかうこと。
【秩序(ちつじょ)】⇒その社会・集団などが、望ましい状態を保つためのきまり。
【溶解(ようかい)】⇒溶かすこと。溶ける事。ここでは、「秩序を壊すこと」という意味。
【終焉(しゅうえん)】⇒物事が終わること。
【必然性(ひつぜんせい)】⇒物事が必ずそうなるという性質
【分水嶺(ぶんすいれい)】⇒物事の重要な転機や境界点。※雨水が異なる水系に分かれる場所であることから。
【またたく間に(またたくまに)】⇒非常に短い間に。瞬時に。
【重厚(じゅうこう)】⇒重々しくて落ち着いているさま。
【不変不朽(ふへんふきゅう)】⇒変わることなく、永遠に存在し続けること。時間が経過しても色あせることなく、価値や形が保たれること。
【概念(がいねん)】⇒ある物事や事象についての一般的な理解や認識。
【常套句(じょうとうく)】⇒よく使われる決まり文句や言い回し。
【烙印を押す(らくいんをおす)】⇒悪い評判を与える。悪いものであると決めつける。
【逸脱(いつだつ)】⇒本筋や決められた枠から外れること。
第四段落の語句一覧
【瓦解(がかい)】⇒ある一部の乱れ・破れ目が広がって、やがて組織全体が壊れること。
【リメイク】⇒作り直すこと。
【形態(けいたい)】⇒生物の組織体を外から見たかたちやありさま。
【表象(ひょうしょう)】⇒象徴。シンボル。
【固定的(こていてき)】⇒変わることなく、一定の状態を保ち続けるさま。
【典型的(てんけいてき)】⇒その類の特徴をよく現しているさま。
【軽蔑(けいべつ)】⇒見下して、ばかにすること。さげすむこと。
【解放(かいほう)】⇒束縛されたり、制限されたりしているものを、解き放して自由にすること。
【根底(こんてい)】⇒物事や考え方のおおもととなるところ。根本。
まとめ
今回は、『ファッションの現象学』に出てくる重要語句をまとめました。ぜひノート代わりにして見直して頂ければと思います。なお、本文の要約などについては以下の記事で解説しています。