ウナギのなぞを追って 要約 教科書 意味調べノート テスト あらすじ

『ウナギのなぞを追って』は、国語の教科書で学習する文章です。そのため、学校のテストの問題にも出されています。

ただ、文章を読むと内容がわかりにくいと感じるところも多いです。そこで今回は、『ウナギのなぞを追って』のあらすじや要約、意味調べなどをまとめました。

『ウナギのなぞを追って』のあらすじ

 

あらすじ

①ウナギがたまごを産む場所は、日本からはるか南のマリアナの海である。ここでウナギがたまごを産むと分かったのは、つい最近のことだ。それまではウナギの生態はなぞに包まれていた。調査が始まったのは1930年頃で、この場所だと分かるまで実に八十年近くの年月がかかったのだ。

②たまごを産む場所の調査は、レプトセファルスとよばれるウナギの赤ちゃんを探すことから始まる。レプトセファルスは、海流に乗って運ばれる。そのため、海流をさかのぼれば、親ウナギがたまごを産んだ場所にたどり着けるはずだ。私たちは、「海山の近く」「新月のころ」という二つの予想にもとづいて、調査を続けた。そして、ついにうなぎのたまごを見つけた。初めて調査に加わったときから、三十六年の年月が流れていた。

③ウナギがどこで卵を産むのかという問題は、これでほぼ明らかになった。だが、なぜこんな遠くまで来てたまごを産みにやって来るのか、広い海の中でオスとメスはどうやって出会うのかなど、知りたいことはまだある。これらのなぞをまだもっととくために私たちは今年もマリアナの海にやってきたのだ。

『ウナギのなぞを追って』の要約&本文解説

 

200字要約ウナギの生態は深いなぞに包まれていて、どこでたまごを産み、どのように育って川に戻るのかなどはよく分かっていなかった。長年の調査の結果、ウナギが遠く離れたマリアナの海でたまごを産むということがわかった。ウナギがどこでたまごを産むのかという問題は明らかになったが、なぜこんな遠くまで来てたまごを産みに来るのか、広い海の中でオスとメスはどうやって出会うのかなど、よく分かっていないなぞはまだ多くある。(197文字)

『ウナギのなぞを追って』は、ウナギのなぞを明らかにしようとした研究者たちの努力の話です。

ウナギは川や湖で見られる魚ですが、実は海で生まれることがわかっています。でも、どこの海で生まれるのか、そしてどうやって海まで行くのかなどは、昔は誰にもわかりませんでした。

調査を続けるうちに、ウナギはとても遠くの海へ行くことがわかりました。そして、最後にはマリアナの海がウナギの生まれるところだと分かりました。

そこにはウナギのたまごが見つかり、ウナギが海で生まれて川へ戻る特別な習性を持つ魚だとわかったのです。

この話から、ウナギの生態を解き明かすには、たくさんの時間と努力が必要だったことがわかります。

研究者たちは、何度も失敗しながらもあきらめずに挑戦を続けました。その年月は調査を始めてから約三十六年もかかったそうです。

しかし、ウナギについてはまだなぞが多くて、分からないものもたくさんある、という内容で最後は終わっています。

作者が伝えたかったことは?

 

本文を通して、作者が伝えたかったことは何でしょうか?

これはいろいろな考えかたがあるため、一つに決まった答えがあるというわけではありません。

たとえば、「ウナギの不思議さ」「自然の神秘さ」などさまざまな答えがあります。

しかしながら、「物事を深く調べることの大切さ」を伝えたかったことは確かだと言えます。

この文章では、「ウナギはどこで生まれるのか?」というなぞに対して、研究者たちがとても長い時間をかけて努力を続けた様子が書かれています。

その途中では、思うように結果が出なかったり、予想が外れることも多くありました。それでも、研究者たちはけっしてあきらめることなく、新しい方法を考えたり、世界中の海を調査したりしてなぞにいどみ続けました。

ここから、私たちは「一度や二度の失敗であきらめないこと」の大切さを学ぶことができます。

何かを本当に知りたいと思ったときに大切なのは、深く調べてその努力を最後まで続けることです。これはうなぎの研究だけでなく、学校での勉強やスポーツなどにも当てはまることだと言えます。

『ウナギのなぞを追って』の語句調べ

 

ここでは、『ウナギのなぞを追って』に出てくる重要語句をまとめます。

【一生(いっしょう)】⇒生まれてから死ぬまでの間。

【調査(ちょうさ)】⇒物事を明らかにするために、調べること。

【あざやか】⇒色や形などがはっきりしていて、目立つさま。

【ぐんじょう色(いろ)】⇒深みのある、あざやかな青色のこと。

【船体(せんたい)】⇒船そのもの。船の本体。

【各地(かくち)】⇒いろいろな土地。

【はるか】⇒遠く離れているさま。

【産む(うむ)】⇒卵を母体(ぼたい)から外に出すこと。

【海流(かいりゅう)】⇒決まった方向へ進む海水の流れ。

【しだいに】⇒だんだんと。

【はるばる】⇒遠くから。

【生態(せいたい)】⇒生物が自然環境の中で生活している様子。

【研究(けんきゅう)】⇒物事を深く調べて、新しい事実を明らかにすること。

【年月(ねんげつ)】⇒年と月。

【追い求める(おいもとめる)】⇒追いかけてさがす。

【あみ】⇒糸をあんで作った道具で、魚をつかまえるためのもの。

【上流(じょうりゅう)】⇒川の流れの、源(みなもと)に近い方。「源」とは「川の水が流れ出るもと」のこと。

【北赤道海流(きたせきどうかいりゅう)】⇒赤道の北側を、東から西へ流れる海流。

【年輪(ねんりん)】⇒木の幹(みき)に見られる、一年ごとの成長を示す輪(わ)のこと。

【記す(しるす)】⇒文字や文章などを書きつける。

【こよみ】⇒日付や月、年をわかりやすく並べた表のこと。こよみを見ると、何年何月何日かが分かる。

【照らし合わせる(てらしあわせる)】⇒両方を比べて確かめる。

【新月(しんげつ)】⇒月が地球と太陽の間に来て、月が見えなくなる時のこと。反対語は「満月(まんげつ)」。

【固まる(かたまる)】⇒一か所に集まる。寄り合う。

【さかいめ】⇒分かれ目。境となる所。

【着目(ちゃくもく)】⇒特に注意して見ること。

【塩分(えんぶん)】⇒塩の量のこと。

【明け方(あけがた)】⇒夜が終わって朝が始まる時、空が少し明るくなる時間のこと。

【船内(せんない)】⇒船の中。

【かんせい】⇒よろこびをおさえきれずに、さけぶ声。

まとめ

 

今回は『ウナギのなぞを追って』について解説しました。ぜひテスト勉強のために見直しもらえればと思います。