『クレールという女』は、高校現代文の教科書に登場する作品です。須賀敦子という作者によって書かれたもので、定期テストや大学入試の問題などにも出題されています。
ただ、作中に出てくる語句は意味が分かりにくいものも多いです。そこで今回は、『クレールという女』に出てくる言葉の意味を一覧にしてわかりやすくまとめました。
第一段落の語句一覧
【本棚(ほんだな)】⇒書物をのせておく棚。
【整理(せいり)】⇒乱れた状態にあるものを整えて、きちんとすること。
【懐かしい(なつかしい)】⇒過去の事が思い出されて心がひかれる。昔に戻ったようで楽しい。
【衝撃(しょうげき)】⇒意外な出来事などにより、強く心を揺り動かされること。
【夜を徹して(よをてっして)】⇒一晩中。休むことなくずっと。
【いてもたってもいられない】⇒落ち着いていられないさま。
【雨もよい】⇒今にも雨が降りだしそうな空のようす。雨模様。
【概して(がいして)】⇒大体において。一般に。
【茂み(しげみ)】⇒草木の生い茂っている所。
【格好(かっこう)】⇒姿。身なり。
【けらけら】⇒かん高い声を出して笑うさま。
【目尻を下げる(めじりをさげる)】⇒非常に満足そうな表情をする。
【大学院(だいがくいん)】⇒大学の学部の上または独立に設置される機関。
【気安さ(きやすさ)】⇒遠慮がいらないこと。気楽であること。
【瞬く間(またたくま)】⇒まばたくほどのごく短い間。瞬時。
【たまり場(ば)】⇒仲間がいつも寄り集まる一定の場所。
【そっちのけ】⇒かまわずにほうっておくこと。
【叢書(そうしょ)】⇒同じ種類・分野の事柄を、一定の形式に従って編集・刊行した一連の書物。シリーズ。「双書」とも書く。
【仲間内(なかまうち)】⇒仲間のあいだ。仲間の者どうし。
【ベストセラー】⇒ある期間内に最もよく売れた商品。特に本を指すことが多い。
【回し読み(まわしよみ)】⇒文書や書籍を数人で順番に回して読むこと。
【躍起になる(やっきになる)】⇒思い通りにしようとむきになる。必死になる。
第二段落の語句一覧
【繰る(くる)】⇒一枚一枚めくる。
【著者(ちょしゃ) 】⇒書物を書き著した人。
【簡素(かんそ)】⇒飾りけがなく、質素なこと。
【瀟洒(しょうしゃ)】⇒すっきりとあか抜けしているさま。俗っぽくなくしゃれているさま。
【あらすじ】⇒小説などのだいたいの内容。
【捕虜(ほりょ)】⇒戦争などで敵に捕らえられた人。
【収容所(しゅうようじょ)】⇒特定の目的で人を一定の場所や施設に入れておくところ。
【狂喜(きょうき)】⇒異常なまでに喜ぶこと。
【合間を縫う(あいまをぬう)】⇒続いている物事がとぎれた短い時間を活用する。
【肌身離さず(はだみはなさず)】⇒常に身につけて離さないで。
【戦線(せんせん)】⇒ 戦闘を交えている地域。戦場。
【嫉妬(しっと)】⇒自分の愛する者の愛情が、他の人に向けられるのを恨み憎むこと。やきもち。
【批判(ひはん)】⇒人の言動の誤り・欠点などを指摘し、正すべきであると論じること。
【脱走(だっそう)】⇒束縛されている場所から抜け出して逃げること。
【釈放(しゃくほう)】⇒拘束を解いて自由にすること。
【占領下(せんりょうか)】⇒武力によって他国に支配されている状態。
【平穏(へいおん)】⇒変わったこともなく、おだやかなこと。
【切々と(せつせつと)】⇒思いや感情などがこもっているさま。
【つづる】⇒言葉を並べて文章を作る。
【うちのめされる】⇒精神的にひどくまいらせられる。
【亡い(ない)】⇒死んでこの世にいない。
【魅力(みりょく)】⇒人の心をひきつけて夢中にさせる力。
【生気(せいき)】⇒いきいきとした感じ。活気。
【牢獄(ろうごく)】⇒罪人を入れておく所。牢屋。
【けち】⇒気持ちや考えが卑しいこと。心が狭いこと。
【飽くことを知らぬ(あくことをしらぬ)】⇒飽きることを知らない。満足することがない。
【信念(しんねん)】⇒正しいと信じる自分の考え。
【身を投ずる(みをとうずる)】⇒物事に打ち込む。 熱中する。
【新進(しんしん)】⇒その分野に新しく現れて、活躍していること。
【ジャーナリスト】⇒時事的な問題の報道・解説・批評などを行う者。
【抑留(よくりゅう) 】⇒一定の場所にとどめておくこと。他国の人や船などの、自由な移動を制限し、ある場所にとどめ置くこと。
【境遇(きょうぐう)】⇒その人が置かれた生活上の総合的状況。家庭環境、経済状態、友人関係など生活上のすべての面を含めていうことが多い。
【帰還(きかん)】⇒遠方から帰ってくること。特に、戦場から基地・故郷などに帰ること。
【ユダヤ系(けい)】⇒ユダヤ人の血統。あるいは、その血統を受け継ぐ人。
【非合法(ひごうほう)】⇒法律に定めていることに違反すること。法律の許す範囲を越えていること。
【壊滅(かいめつ)】⇒すっかりだめになってしまうこと。組織などが総崩れになること。
【主宰(しゅさい)】⇒人々の上に立って全体をまとめること。中心的な立場に立って物事を取り仕切ること。
第三段落の語句一覧
【夕空(ゆうぞら)】⇒夕方の空。日が暮れようとしている頃の空。
【夕映え(ゆうばえ) 】⇒夕日を受けて照り輝くこと。
【暮れる(くれる)】⇒太陽が沈んであたりが暗くなる。夜になる。
【司書係(ししょがかり)】⇒図書館で、図書の収集や整理・保存などの事務を行う者。
【花壇(かだん) 】⇒庭などで一部分を区切り、草花を植えた所。
【観賞(かんしょう) 】⇒物を見て、その美しさや趣などを味わい楽しむこと。
【浴衣(ゆかた)】⇒木綿の単 (ひとえ)の着物。
【とりこ】⇒あることに心を奪われること。
【盲従(もうじゅう) 】⇒何の考えもなく、ただ言われるままに従うこと。
【階級(かいきゅう)】⇒身分・地位などの上下の段階。
【唯々諾々(いいだくだく)】⇒少しも逆らわずに他人の言いなりになるさま。「唯」「諾」ともに「はい」という応答の辞。
【受け身(うけみ)】⇒消極的な態度・ようす。
【愕然(がくぜん)】⇒非常に驚くさま。
【根本(こんぽん)】⇒物事が成り立っている基礎になるもの。
【提示(ていじ)】⇒投げかける。差し出す。
【貿易(ぼうえき)】⇒国際間で商品の取引を行うこと。
【就職(しゅうしょく)】⇒職業につくこと。
【当惑(とうわく)】⇒迷いとまどうこと。どうしたらいいか分からず、途方にくれること。
【孤独(こどく) 】⇒ひとりぼっちであること。
【強靭(きょうじん)】⇒しなやかで強いこと。柔軟でねばり強いこと。
【挫折(ざせつ)】⇒仕事や計画などが、中途で失敗しだめになること。
【裏打ち(うらうち)】⇒物事を別の面から確実にすること。裏づけ。
第四段落の語句一覧
【容易(ようい) 】⇒たやすいこと。やさしいこと。
【質素(しっそ)】⇒地味で、かざりけがないこと。
【閑静(かんせい)】⇒もの静かで、落ち着いたさま。
【屋敷町(やしきまち)】⇒商店街などに対して、邸宅の続いている町。「邸宅」とは構えが大きくて立派な造りの家を指す。
【共同(きょうどう)】⇒複数の人が一緒に物事を行うこと。
【純粋(じゅんすい)】⇒まじりけのないこと。雑多なものがまじっていないこと。
【性急(せいきゅう)】⇒物事の進みかたが急であること。
【思想(しそう)】⇒人生や社会についての一つのまとまった考え。
【一節(いっせつ)】⇒文章などのひとくぎり。
【翳り(かげり)】⇒暗い部分。闇。ここでは、人生における暗く苦しい面を表す。
まとめ
以上、今回は『クレールという女』に登場する言葉をまとめました。ぜひノート代わりとして頂ければと思います。なお、本文のあらすじやテスト対策などについては以下の記事で解説しています。