「私」中心の日本語は、教科書・論理国語で学ぶ文章です。高校の定期テストなどにも出題されています。
ただ、本文を読むと意味の分かりにくい言葉が多く出てきます。そこで今回は、「私」中心の日本語に出てくる語句やことわざを段落ごとに簡単にまとめました。
第一段落の語句一覧
【派生語(はせいご)】⇒本来は独立した一つの単語であったものに、接頭語や接尾語などがついてできた語。接頭語が付いた「お宮」「ご親切」、接尾語が付いた「ぼくたち」「みなさん」などの類。
【拙者(せっしゃ)】⇒一人称の人代名詞。武士が多く用い、自分をへりくだっていう語。場合によっては、尊大な態度で用いることもある。
【語彙(ごい)】⇒ある言語の特定の範囲についての単語の総称。
【腰を抜かす(こしをぬかす)】⇒驚きや恐れのために立ち上がれなくなる。
【事物(じぶつ)】⇒さまざまな事柄や物。
第二段落の語句一覧
【古来(こらい)】⇒昔から今まで。古くから。
【客観的(きゃっかんてき)】⇒特定の立場にとらわれず、物事を見たり考えたりするさま。
【観念(かんねん)】⇒物事に対してもつ考え。
【概念(がいねん)】⇒物事の大まかな意味・内容。あるものに対する大まかな理解やイメージ。
【ドライ】⇒感傷・人情などに動かされないで、合理的に割り切るさま。
【抽象的(ちゅうしょうてき)】⇒頭の中だけで考えていて、具体性に欠けるさま。
【具体的(ぐたいてき)】⇒はっきりとした実体を備えているさま。個々の事物に即しているさま。
【ないし】⇒あるいは。または。
【統治(とうち)】⇒まとめおさめること。特に、主権者が国土・人民を支配して、おさめること。
第三段落の語句一覧
【顰蹙を買う(ひんしゅくをかう)】⇒不快に思われるような言動をして、人から嫌われる。
【人聞きが悪い(ひとぎきがわるい)】⇒世間の人が聞いて、いい感じがしない。
【人の口に戸は立てられない(ひとのくちにとはたてられない)】⇒いったん広まってしまった他人の噂は、どうにかして止めようとしても広がってしまうこと。
【人の噂も七十五日(ひとのうわさもしちじゅうごにち)】⇒世間のうわさは長く続かず、しばらくすれば忘れられるものである。
【人目にさらす(ひとめにさらす)】⇒世間の人の目につくようにする。
【人目に余る(ひとめにあまる)】⇒様子や行いが目立ちすぎて、他人を不快な気持ちにさせる。
【人目がうるさい(ひとめがうるさい)】⇒他人に見られると、噂されたりしてやっかいである。
【人目に立つ(ひとめにたつ)】⇒他人の注意を引く。目立つ。
【人目につく(ひとめにつく)】⇒他人の注目を集める。目立つ。
【人目をはばかる(ひとめをはばかる)】⇒他人に見られるのを恐れる。世間に知られないように心を配る。
【人目を盗む(ひとめをぬすむ)】⇒他人に見られないように、こっそりと行う。
【外聞(がいぶん)】⇒世間での評判。
【人目を忍ぶ(ひとめをしのぶ)】⇒他人に見られないように気をつける。
【人前を繕う(ひとまえをつくろう)】⇒体裁を整えて他人の目をごまかす。
【急場(きゅうば)】⇒差し迫っていて、すぐに対処しなければならない場面。
【神経質(しんけいしつ)】⇒気にしなくていい細かいことまでいちいち気にして悩むさま。
【受動的(じゅどうてき)】⇒他から動作・作用を及ぼされるさま。
【人を見たら泥棒と思え(ひとをみたらどろぼうとおもえ)】⇒他人を簡単に信じてはいけない。
【人を呪わば穴二つ(ひとをのろわばあなふたつ)】⇒人を不幸にしようとすると、自分にも不幸が降りかかるということ。人を呪い殺そうとすれば、自分の身にも報いが及び、墓穴が二つ必要になることから。
【因果応報(いんがおうほう)】⇒人は過去によい行いをすればよい報いがあり、悪い行いをすれば悪い報いがあるということ。
【一蓮托生(いちれんたくしょう)】⇒事の善悪にかかわらず仲間として行動や運命をともにすること。
【我が身をつねって人の痛さを知れ(わがみをつねってひとのいたさをしれ)】⇒自分から苦しみを味わって、人の苦しみを思いやらなければならない。
【人の振り見て我が振り直せ(ひとのふりみてわがふりなおせ)】⇒他人の行いの善悪を見ることにより、自分の行いを反省して改めよ。
【人の蠅を追うより自分の頭の蠅を追え(ひとのはえをおうよりじぶんのあたまのはえをおえ)】⇒他人の世話を焼くよりも、まずは自分のすべきことをしっかりとやれ。
【戒めの言葉(いましめのことば)】⇒過ちを犯さないように、前もって注意する言葉。
【人のことより我がこと(ひとのことよりわがこと)】⇒他人の世話を焼く前に、自分のことをしっかりとすべきである。
【人は人、我は我(ひとはひと、われはわれ)】⇒他人のことは気にせずに、自分の信念で行動すべきである。
【久しい(ひさしい)】⇒長い時間がたっている。ここでは、「久しく」で「長く」という意味。
【皮肉る(ひにくる)】⇒皮肉を言う。遠回しに意地悪く相手を非難したり当てこすりを言ったりする。
【嫌味(いやみ)】⇒人を不快な思いにさせる言動。皮肉やあてつけ。
【当意即妙(とういそくみょう)】⇒すばやくその場面に応じて、機転をきかすこと。
【薄情(はくじょう)】⇒人情に薄いこと。思いやりの気持ちがないこと。
第四段落の語句一覧
【人の褌で相撲を取る(ひとのふんどしですもうをとる)】⇒他人の物を利用して、自分のことに役立てること。
【比喩(ひゆ)】⇒ある物事を他の物事に置き換えて表現すること。
【人を食った話(ひとをくったはなし)】⇒人を馬鹿にした話。「人を食う」とは「人を人とも思わないずうずうしい態度や言動をする」という意味。
【人を立てる(ひとをたてる)】⇒人を自分より上位に置いて尊重する。
【人を担ぐ(ひとをかつぐ)】⇒からかって人をだます。一杯食わせる。
【人を人とも思わぬ(ひとをひととも思わぬ)】⇒思い上がって他人を一人前に扱わない。
【人手にかかる(ひとでにかかる)】⇒他人の手で殺される。
【人手に渡る(ひとでにわたる)】⇒他人の所有になる。
【複合語(ふくごうご)】⇒本来独立した単語が二つ以上結合して、新たに一つの単語としての意味・機能をもつようになったもの。「ほんばこ(本箱)」「さかみち(坂道)」「かきあらわす(書き表す)」など。
【つきまとっている】⇒ここでは、ある事柄や事情などが、ついてまわって離れないでいる。という意味。
まとめ
今回は、「私」中心の日本語に出てくる語句を一覧にしてまとめました。ぜひテスト前に見直して頂ければと思います。なお、本文の要約については以下の記事で解説しています。