『変わることを楽しもう』は、茂木健一郎氏による文章です。教科書・現代の国語にも収録されています。
ただ、本文を読むとその内容が分かりにくい箇所もあります。そこで今回は、『変わることを楽しもう』のあらすじや要約、語句の意味などを解説しました。
『変わることを楽しもう』のあらすじ
多少化した今の時代では、「自分が変わることを楽しみ抜く」という表現が一番しっくりくる。私たちは流動的な時代を生き抜いているため、常に新しい事に出会い、考えながら行動し、体験のバージョンアップをしていくことが求められる。
「アウェー」に身を置き、新しいルールをもとに成功体験を積み重ねていくためには、自分自身も変わっていなかければならない。自分が変わるために必要なのは、才能や頭の良さではない。「好奇心」である。好奇心こそが、自分が変わっていくために必要不可欠な要素である。
時代や環境の変化に軽やかに乗っていくために、好奇心を持ち、自分が変わることを楽しみ抜いてほしいと思う。
『変わることを楽しもう』の要約&本文解説
現代は、物事のスピードが速く、多様化した時代です。例えば、中学から高校に行くだけで大きな環境の変化に出会いますし、学生から社会人として仕事を始める時も、それまでとは比較にならないほどの環境の変化を経験します。
こうした多様化した社会では、筆者は、「一つのことを黙々とやり抜く」よりも「自分が変わることを楽しみ抜く」ことが大事だと主張しています。
なぜなら、新しいルールをもとに成功体験を積み重ねていくためには、自分自身が変わっていかなければならないからです。そして、自分自身が変わっていくためには「好奇心」が必要だと結論付けています。
つまり、どんなことに対しても貪欲に興味を持てるような心が必要ということです。好奇心を持ち、自分自身が変わることを楽しむことにより、私たちは時代や環境の変化に対応することができると筆者は考えているわけです。
『変わることを楽しもう』の意味調べノート
【多様化(たようか)】⇒様々な様式・様相に分かれること。
【黙々(もくもく)】⇒だまって一つの事をし続けるさま。
【しっくり】⇒折合いのよいさま。
【流動的(りゅうどうてき)】⇒流動的(りゅうどうてき)
【身を置く(みをおく)】⇒ある環境や状況に囲まれた状態にする。
【旅路(たびじ)】⇒旅をして行く道筋。
【貪欲(どんよく)】⇒欲が非常に深いこと。むさぼって飽くことを知らないさま。
【好奇心(こうきしん)】⇒珍しいことや未知のことなどに興味をもつ心。
【特殊(とくしゅ)】⇒普通と異なること。他と著しく異なるさま。
【熱狂的(ねっきょうてき)】⇒熱狂しているさま。
【必要不可欠(ひつようふかけつ)】⇒なくてはならないこと。とても必要で欠かすことができないこと。
【瞬間(しゅんかん)】⇒何かをした、そのとたん。
【活性化(かっせいか)】⇒特定の機能が活発になること。
『変わることを楽しもう』のテスト対策問題
次の傍線部の仮名を漢字に直しなさい。
①リュウドウ的な時代。
②長いタビジを歩く。
③ドンヨクに興味を持つ。
④トクシュな才能はない。
⑤必要不可欠なヨウソだ。
⑥決定的なシュンカンをとらえる。
⑦脳がカッセイ化する。
次の内、本文の内容を表したものとして適切でないものを選びなさい。
(ア)私たちは流動的な時代を生き抜いているため、去年の成功体験が今年そのまま通用するというわけには言い切れない。
(イ)それまでと同じような体験を積み重ねることで、わたしたちの脳は活性化し、自分自身が変わっていくことになる。
(ウ)私たちはほぼ例外なく、さまざまな環境に身を置きながら、人生という長い旅路を一歩一歩、歩いている。
(エ)どんなことにも貪欲に興味を持てる「好奇心」こそが、自分が変わっていくためには必要なものである。
まとめ
以上、今回は『変わることを楽しもう』について解説しました。ぜひ定期テストの対策として頂ければと思います。