『握手』は、中学国語の教科書で学ぶ小説文です。井上ひさしという作者により書かれ、ルロイ修道士と私のやり取りを主なものとしています。
ただ、本文中には意味の分かりにくい言葉も多く出てきます。そこで今回は、『握手』に登場する漢字や重要語句を一覧にして簡単にまとめました。
『握手』の語句・漢字一覧
【修道士(しゅうどうし)】⇒キリスト教で、清貧・貞潔(ていけつ)・服従の三つの修道誓願を立て、修道院に共同生活をする男性。 修道僧。
【とうに】⇒ずっと前に。とっくに。
【葉桜(はざくら)】⇒花が散り、若葉の出はじめた桜。
【椅子(いす)】⇒腰掛けて座るための家具。
【居所(いどころ)】⇒いる場所。
【達者(たっしゃ)】⇒物事に慣れていて、巧みなさま。
【踏む(ふむ)】⇒その場に身を置く。ある場所を訪れる。
【年季が入る(ねんきがはいる)】⇒長い経験や修行により、腕が上達していること。
【故郷(くに)】⇒生まれ育った土地。ふるさと。※本来は「こきょう」と読む。
【修道院(しゅうどういん)】⇒キリスト教で、修道士や修道女が一定の戒律のもとに共同生活を営む場所。
【顔をしかめる(かおをしかめる)】⇒不快などから表情をゆがめる。
【天使の十戒(てんしのじっかい)】⇒天使園で定められていた十ヶ条の戒めのこと。「十戒」とは、旧約聖書にある、神がシナイ山でモーセを通してイスラエルの民に授けたとされる10か条の戒めを表す。
【務める(つとめる)】⇒ある役割や任務を引き受けて、その仕事をする。
【児童養護施設(じどうようごしせつ)】⇒乳児を除く保護者のいない児童や虐待されている児童などを入所させて養護し、あわせてその自立を支援することを目的とする施設。
【厄介(やっかい) 】⇒世話になること。
【べからず集(べからずしゅう) 】⇒禁止事項をまとめた冊子の類。「べからず」は禁止を表す語。
【気前がいい(きまえがいい)】⇒金や物を出し惜しみしないさま。けちけちしないさま。
【無邪気(むじゃき)】⇒素直で悪気がないこと。
【代物(しろもの)】⇒人や物を、価値を認めたり、あるいは卑しめたり皮肉ったりするなど評価をまじえていう語。「無邪気な代物」で、ここでは「無邪気なもの(無邪気という評価・価値のもの)」を表す。
【握手(あくしゅ)】⇒互いに手を握り合うこと。
【身構える(みがまえる)】⇒用心しながら相手になる。
【天使園(てんしえん)】⇒児童養護施設の名前。
【収容(しゅうよう)】⇒人や物を一定の場所や施設に入れること。
【風呂敷(ふろしき)】⇒物を包むのに用いる正方形の布。
【抱える(かかえる)】⇒胸にだくようにして持つ。
【迎える(むかえる)】⇒人の来るのを待ち受ける。
【万力(まんりき)】⇒工作物を挟んで締めつけ、固定させる工具。
【聖人伝(せいじんでん)】⇒キリスト教の聖人の言行や生涯を記録した文書。
【郊外(こうがい)】⇒都市に隣接した地域。
【農場(のうじょう)】⇒農業を経営するのに必要な設備と広さをもつ一定の場所。
【近況(きんきょう)】⇒近ごろのようす。最近の生活や身の回りの状況。
【プレーンオムレツ】⇒具を入れずに卵だけで焼いたオムレツ。
【擦り合わせる(すりあわせる)】⇒二つのものをこすり合わせる。
【会見(かいけん)】⇒改まった形で人に会うこと。
【避ける(さける)】⇒不都合や不利益をもたらすような言動をしないようにする。
【鶏舎(けいしゃ)】⇒にわとりを飼う小屋。
【精を出す(せいをだす)】⇒精いっぱい働く。こつこつ物事をする。
【樫の板(かしのいた)】⇒ブナ科の常緑高木を用いた板。
【潰れる(つぶれる)】⇒外部からの力を受けて、もとの形が崩れる。
【奇妙(きみょう)】⇒風変わりなこと。様子や性質などが普通と違っていること。
【出帆(しゅっぱん)】⇒船が港を出ること。
【交換船(こうかんせん)】⇒第二次大戦で、お互いの国同士が在留民や捕虜を交換するために派遣した船。
【丹沢(たんざわ)】⇒「丹沢山地」の略。「丹沢山地」とは「神奈川県北西部から山梨・静岡両県にまたがる山地」を指す。
【荒れ地(あれち)】⇒未開拓の土地。
【開墾(かいこん)】⇒山野(さんや)を切り開いて、農耕できる田畑にすること。
【足柄茶(あしがらちゃ)】⇒神奈川の足柄(南足柄市)で生産された茶。
【カトリック者(しゃ)】⇒カトリック教会の信徒。「カトリック」とは、キリスト教の宗派であるローマ・カトリック教会の宗教を指す。
【戒律(かいりつ)】⇒信者が信仰生活において守るべき規律や規則。
【監督官(かんとくかん)】⇒官庁で、監督する職権を有する役人。
【埋め合わせ(うめあわせ)】⇒損失や不足を他のもので償(つぐな)うこと。
【大日本帝国(だいにっぽんていこく)】⇒明治憲法時代の日本の国号。
【七曜表(しちようひょう)】⇒一週間の一日一日が何曜にあたるかを表であらわした暦。
【憎む(にくむ)】⇒許しがたく思って嫌う。強い不快の感情をいだく。
【泥(どろ)】⇒水がまじってやわらかくなった土。
【元をとる(もとをとる)】⇒それまでに費やした金銭を回収すること。
【立ち消え(たちきえ)】⇒物事がいつのまにか途中でなくなること。
【眺める(ながめる)】⇒じっと見つめる。感情をこめて、つくづくと見る。
【国際法(こくさいほう)】⇒国家間の合意に基づいて、国家間の関係を規律する法。
【震える(ふるえる)】⇒細かく揺れ動く。
【癖(くせ)】⇒無意識に出てしまうような偏った傾向。
【傲慢(ごうまん)】⇒おごりたかぶって人を見下すこと。
【はてな】⇒怪しんだり、考え惑ったりするときなどに発する語。
【首をかしげる(くびをかしげる)】⇒疑問に思う。不審に思う。
【食欲(しょくよく)】⇒食べたいと思う欲望。
【ちっとも】⇒少しも。まったく。
【仕打ち(しうち)】⇒他人に対する行為や態度。多く、悪い意味に用いる。
【謝る(あやまる)】⇒悪かったと思い、相手に許しを願う。わびる。
【折畳む(おりたたむ)】⇒いくつかに折り重ねて小さくする。
【無断(むだん)】⇒相手に断らないこと。許可を得ないこと。
【実演(じつえん)】⇒俳優や歌手が舞台で劇を演じたり歌ったりすること。
【夜行列車(やこうれっしゃ)】⇒夜間に運行する列車。
【捜す(さがす)】⇒見つけ出そうとして方々を見たり、歩きまわったり、人に聞いたりする。
【壁(かべ)】⇒部屋などを仕切るもの。
【ひねりだす】⇒何とか工夫して金銭を用意すること。
【白状(はくじょう)】⇒隠していた事実や自分の犯した罪を申し述べること。
【純毛(じゅんもう)】⇒まじりもののない毛糸。
【闇市(やみいち)】⇒闇取引の品物を売る店が集まっている所。第二次大戦直後、日本各地にできた。
【せわしい】⇒速い調子で続くさま。絶え間がない。
【召しあがる(めしあがる)】⇒「食べる」「飲む」の尊敬語。
【大食らい(おおぐらい)】⇒たくさん食べること。また、その人。
【困難(こんなん)】⇒苦しみ悩むこと。
【分割(ぶんかつ)】⇒いくつかに分けること。
【地道(じみち)】⇒手堅く着実に物事をすること。地味でまじめなこと。
【遺言(ゆいごん)】⇒死後のために言い残しておくこと。また、その言葉。
【いとまごい】⇒別れを告げること。別れの言葉。
【儀式(ぎしき)】⇒一定の形式で行われる決まりや作法。
【はばかる】⇒気がねする。遠慮する。
【平凡(へいぼん)】⇒これといった特色もなく、ごくあたりまえなこと。
【いっとう】⇒最も。いちばん。
【捨て子(すてご)】⇒父親や母親などが、自分が育てるべき子をこっそり捨てること。また、捨てられた子。
【陽気(ようき)】⇒雰囲気などがはればれしていること。
【姓名(せいめい)】⇒名字と名前。
【知恵を絞る(ちえをしぼる)】⇒あれこれと一所懸命考える。考えをめぐらせて最善の方法を見いだそうと努力する。
【市営(しえい)】⇒市が経営すること。
【路線(ろせん)】⇒鉄道や自動車などの道筋。
【停留所(ていりゅうじょ)】⇒バスや路面電車が客の乗り降りのためにとまる一定の場所。
【重荷(おもに)】⇒能力をこえた大きな責任。
【掲げる(かかげる)】⇒高く上げる
【一周忌(いっしゅうき)】⇒人が死亡して、満一年後の命日。
【腫瘍(しゅよう) 】⇒身体の一部の組織や細胞が、病的に増殖したもの。
【葬式(そうしき)】⇒死者をほうむる儀式。
まとめ
以上、この記事では『握手』に出てくる重要語句を分かりやすくまとめました。言葉の意味が分かれば、本文の内容も理解しやすくなるはずです。ぜひ定期テストの対策にして頂ければと思います。