この記事の所要時間: 539

 

今回は
構造主義」について
解説していきたいと思います。

 

皆さんは、
「構造主義」という言葉を
聞いたことがあるでしょうか?

この言葉は、
言語学・心理学・数学など
幅広い場面で使われています。

また、大学入試の現代文
としてもよく出題されるテーマです。

 

一体どのような意味なのでしょうか?

さっそく、見ていきましょう。

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構造主義を簡単に

 

「構造主義」
の意味を調べると、
以下のように書かれています。

【構造主義(こうぞうしゅぎ)】

実存主義流行の後にあらわれた現代の思潮。ソシュールの言語理論の影響のもとで諸現象を記号の体系としてとらえ、規則・関係などの構造分析を重視する。言語学や人類学のほか、心理学・精神医学・数学などの諸分野に広く、多様に展開される。

出典:デジタル大辞泉(小学館)

構造主義」とは、
構造を分析し、人間の様々なことを明らかにしようとする考え
だと思ってください。

 

これだけだと、
何を言っているのか分からないですよね?

そのため、まずは
「構造」の意味から解説します。

 

構造」とは、
物事を成立させている仕組みのこと
を言います。

 

例えば、
「建物の構造」であれば、
「木造」で「2階建て」で「柱」が
あるようなイメージです。

また、「肉体の構造」であれば、
「手足」と「骨」があり「内臓」がある
といったイメージです。

 

このように、
物事の各要素によって成り立っている仕組み
「構造」と言うわけですね。

 

ここで大事なのは、
「構造主義」は、「建物」や「肉体」のように
目に見える物を分析するわけではない
ということです。

 

「構造主義」は、
社会や文化の根底にあるような
目に見えない構造を分析します。

つまり、
「当たり前だけど、実は明確に自覚していない構造」
ということですね。

 

世の中には、目に見えない
当たり前の構造がたくさんあります。

  • 言葉の構造
  • 思考の構造
  • ルールの構造

 

これらの「目に見えない構造を分析し、
人間というものを研究していく考え」を
「構造主義」と呼ぶのです。

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構造主義をさらにわかりやすく

構造主義 具体例

 

「構造主義」という言葉を、
ゲーム」で例えてみます。

 

「ゲーム」というのは、
ボタン一つでプレイヤーが動きます。

また、クリック一つで
画面が変更されたりします。

 

その理由は、ゲームの内部に
「目に見えないプログラム」が
仕組まれているから
です。

 

これは、
「プログラマー」という職業の人が、
あらかじめゲーム内部に構造を
作っているからだと言えます。

 

これと同じように、

私たちの行動や習慣にも、目に見えないプログラムが働いているんじゃないの?

という考えが「構造主義」なのです。

 

元々、この言葉は、
実存主義(じつぞんしゅぎ)
を批判する形で生まれました。

「実存主義」については、
以下の記事を参照してください。

>>実存主義とは何か?意味をわかりやすく解説

 

簡単におさらいすると、

「実存主義」には、
人間は自分自身の意思で、主体的な人生をつくれる
という考えがありました。

 

しかし、
「構造主義」はこのような考えを
真っ向から否定します。

最も有名なのが、文化人類学者の
「レヴィ・ストロース」です。

 

彼は、
「未開社会」の結婚制度や親族関係には
不変の構造があると主張しました。

そして、
「未開社会」にもちゃんとした構造が
あることを指摘したのです。

 

当時の学者たちは、
文化や社会制度の背後には、
目に見えない何らかの構造があることに注目しました。

 

そして、
その見えない何かによって
人間は動かされている
と主張したのです。

 

つまり、
「構造主義」の根本には、

人間の自由な判断は、実は社会や文化の影響を受けている

という考えがあるわけですね。

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構造主義の歴史背景

構造主義 歴史背景

 

「構造主義」を理解するには、
歴史も知っておく必要があります。

なぜなら、
大まかな時代の流れが分からないと
全体像が把握しにくいからです。

 

すでに説明した通り、

「構造主義」という言葉は、
「実存主義」の後に生まれました。

時代としては、
1960年代以降の話ですね。

 

当時は、
「近代」という一つの時代が
終わった後でした。

関連記事:>>近代とはいつからいつまで?現代との違いも解説

 

近代では、
人間は自由に行動する主体である
という価値観でした。

 

しかし、
「構造主義」は、
近代的な考え方は認めません。

 

なぜなら、
「構造主義」は、

人間がまず動くのではなく、無意識の構造が先に来る

という考えだからです。

 

つまり、

人間を規制している、社会の隠れた構造こそ重要である

と言うことですね。

 

ではなぜ、
「構造主義」の人は
無意識の構造にこだわるのでしょうか?

 

それは、
「ヨーロッパ中心主義」への批判
のためだと言われています。

 

「ヨーロッパ中心主義」とは、
「ヨーロッパ人が世界で一番偉く、それ以外は劣っている」
とする考えです。

ヨーロッパ人は、
昔から「未開社会」を野蛮と考えていました。

 

そして、
当時の世界は欧米人が中心となり、
自然を破壊し続けていました。

そのため、
「構造主義」をとなえる人が、

あらゆる社会には、共通する普遍的な構造がある

と主張したわけですね。

関連記事:>>普遍的の意味とは?対義語や使い方も解説

 

このように、
大まかな歴史の流れを覚えておけば、
「構造主義」を理解しやすいと思います。

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構造主義の例文

 

「構造主義」という言葉は、
実際にどう使われるのでしょうか?

例文で確認しておきましょう。

 

  • 構造主義は、主体や実体を重視する実存主義とは異なる。
  • 構造主義は、実存主義、マルクス主義などを批判した。
  • レヴィ=ストロースの構造主義により、無意識の秩序が注目された。
  • 西欧中心主義への批判から生まれたのが、構造主義である。
  • 構造主義的な考え方が、近代批判の方法を切り開いたと言える。
  • 構造主義の影響を受けて、ポストモダンが各界に広まった。

 

現代文では、「構造主義」は
「実存主義」や「マルクス主義」と
合わせて出題されることが多いです。

 

また、時代としては近代の後なので
ポストモダン」と絡めて
出される場合もあります。

そのため、以下の記事も
確認しておくことをおすすめします。

関連記事:>>ポストモダンとは?意味や建築をわかりやすく解説

関連記事:>>資本主義・社会主義・共産主義の意味をわかりやすく解説

まとめ

 

今回の内容をまとめると、

構造主義」=構造を分析し、人間の様々なことを明らかにしようとする考え。

ということでしたね。

 

ポイントとしては、
以下の3つを覚えておきましょう。

  • 「実存主義」を批判。
  • 「ヨーロッパ中心主義」を批判。
  • 「近代的な考え」を認めない。

 

今回は以上となります!

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