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今回は
カタルシス
について解説したいと思います。

皆さんは、
「カタルシス」という言葉を
聞いたことがありますか?

何やら難しそうなイメージですね。

しかし、
実は「カタルシス」は、
評論文によく登場する大事な用語なのです。

そのため、具体例を交えて
わかりやすく説明したいと思います。

では、早速見ていきましょう。

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カタルシスの意味

 

「カタルシス」
の意味を辞書で引くと、
以下のようにあります。

【カタルシス】

①文学作品などの鑑賞において、そこに展開される世界への感情移入が行われることで、日常生活の中で抑圧されていた感情が解放され、快感がもたらされること。特に悲劇のもたらす効果としてアリストテレスが説いた。浄化。

②精神分析で、無意識の層に抑圧されている心のしこりを外部に表出させることで症状を消失させる治療法。通利療法。

出典:デジタル大辞泉(小学館)

カタルシス」とは、
抑えられていた感情が解放され、心の中がすっきりすること
を言います。

日本語では、
精神の浄化」とも訳されています。

「カタルシス」は、
抑圧」⇒「解放」⇒「快感
という3つの流れで覚えると分かりやすいです。

心の中で抑えられている感情がある⇒「抑圧

その感情が、何かをきっかけに一気に取り除かれる⇒「解放

そして、気分がスッキリする⇒「快感

この一連の流れを、
「カタルシス」と呼んでいるのです。

カタルシスの具体例

カタルシス 具体例

「カタルシス」
の具体例は何があるでしょうか?

例えば、
映画の悲しいシーンです。

悲しい映画を見て涙を流したら、
何だか心がすっきりした
という体験をした事があると思います。

このような体験は、
まさに「カタルシス」と呼べます。

「カタルシス」の意味が分からないという人は、
悲しくて涙も流すのに、なんで精神が浄化されるの?
という疑問だと思います。

その理由をこれから説明します。

人間というのは、
他人の不幸や悲劇を見ると、
かわいそう・・・」と感じます。

しかし、それと同時に

自分じゃなくてよかった・・・

自分はまだ幸運なんだな・・・

という一種のやすらぎのようなものを得ます。

悲しいことに、
人間は他人と比較することによって、
自分の幸せを感じるという一面がある
のです。

「他人の不幸は蜜(みつ)の味」
という残酷な言葉もあるくらいです。

また、
涙にはストレスを緩和させる効果がある
と言われています。

これは、科学的にも証明されている事実です。

科学の意味については、
以下の記事をご覧ください。

>>科学と化学の違いとは?意味や使い分けも

そのため、「泣きたいときは泣いた方がいいよ」
というアドバイスは、実は理にかなったものなのです。

つまり、
「悲しいこと」と「涙を流すこと」は、
両方とも人間にとって気分がすっきりする出来事
だったのですね。

私たちは、
毎日の生活で様々な感情を抑圧しています。

  • 今後の進路に悩んでいるが、どうすればいいか分からない。
  • 友達の短所を言いたいけど、どうしても言えない。
  • 会社の上司のやり方に不満を抱いている。

そんな時、悲しい出来事をきっかけに
抑えていた感情が解放されれば、
気分がとてもスッキリします。

「カタルシス」とは、
そんな現象のことを指すのです。

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カタルシスの語源・由来

カタルシス 語源 由来

「カタルシス」は、
ギリシャ語で「排泄(はいせつ)
という意味があります。

元々この言葉は、
薬を使って吐かせたり、下痢を起こさせる
治療行為のことを指していました。

つまり、
単なる生理的な用語だったのです。

現在は、この意味で使われることは
ほとんどありません。

その後、
古代ギリシャのアリストテレス
「カタルシス」を使い始めてから、
世の中に大きく広まったと言われています。

アリストテレスと言えば、
紀元前4世紀ごろの人物なのでかなり古い話ですね。

彼は
悲劇を見ることによって、観客の精神は浄化される。
と言いました。

これは、アリストテレスが、
演劇などを論じた『詩学』の中で書いています。

何千年も前から、
「悲劇には何らかの浄化作用がある」
と気付いていたのは驚きですね。

そして現在、「カタルシス」は
精神医療の分野でも使われています。

精神医療では、
質問に答えることによって、人の心を解放する
という使われ方が一般的です。

患者さんがカウンセラーと相談し、
話したら楽になりました」と言うのは、
まさに「カタルシス」のイメージですね。

誰かに話を聞いてもらい、気分が楽になるのは、
広い意味での「カタルシス効果」と呼べるのです。

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カタルシスの使い方・例文

 

「カタルシス」という言葉は、
実際にどのように使えばよいでしょうか?

例文を見て確認しておきましょう。

  • 悲しいドラマを見て涙を流すことにより、彼はカタルシスを得た。
  • 読者は、自分の気持ちを主人公に重ね合わせることにより、カタルシスを感じることができる。
  • 気分がモヤモヤしたとき、映画や演劇を見に行くのは、人が無意識にカタルシスを求めているからだ。
  • 今まで我慢していた不満を話したら、一種のカタルシス効果を得ることができた。

「カタルシス」というのは、
基本的には、悲しい出来事に対して
使う言葉です。

しかし、最後の文のように、
精神医療の用語として使う場合は、
「不満やストレスなどに対して解放される」
という意味で使うこともあります。

つまり、
悲しくなくても使われる場合がある
ということですね。

このことも頭に入れておきましょう。

まとめ

 

いかがだったでしょうか?

今回の内容をまとめると、

カタルシス」=抑えられていた感情が解放され、心の中がすっきりすること。精神の浄化

ということでしたね。

ポイントは、
「抑圧」⇒「解放」⇒「快感」
の3ステップを頭にイメージすることです。

今回は以上となります!

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